ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第四十二話
                  第四十二話  改造
「さてと、じゃ」
 取り出してきたのは一つではなかった。色々ある。
「この人工衛星を宇宙船に改造してやるぞ」
「幾ら何でもそれは無理ですよ」
 小田切君はそう博士に告げる。
「人工衛星を宇宙船にだなんて。しかもそれで帰るんですよね」
「そうじゃ」
 また平気な顔で答える。
「その為に改造するんじゃからな」
「あの、無理をせずに普通に帰られてはどうですか?」
 小田切君は博士にそう勧めた。もっともこの博士の辞書に普通とか常識とかそうした言葉は一切存在しないのであるが。ついでに言えば不可能という言葉もない。
「ここはやっぱり」
「普通にやっても面白くも何ともないわ」
 やはり博士はこう言うのだった。
「そうじゃろう?やはりここはわしらしくな」
「博士らしくですか」
「壮大にいく」
 またしても無茶苦茶を言う。
「見ておれ。この宇宙船はヤ○トにしておこう」
「今度はそれですか」
「何ならまほ○ばにしておくが?」
「いえ、そこまではいいです」 
 正直そこまで興味はなかった。
「とにかく。帰られても大変ですよ」
「何かあるのか?」
「だって。警察や自衛隊が」
 相変わらず国家権力に徹底的にマークされている彼であった。それを気にするところが全くないのも彼なのであるが。困ったことに。
「マークしていますし」
「今更怖くとも何ともないのう」
 やはり博士はこう答えた。
「今更のう」
「やっぱりそうですか」
「あの小娘達もおるんじゃろう?」
 今度は華奈子達に関して尋ねてきた。
「相も変わらず」
「今遊園地にいますけれど」
 実は遊園地から電話の応対をしているのだ。何故か私服の怪しげな男達が周りに寄ってきている。実は小田切君は常に重要参考人扱いの身分だったりする。
「魔法の先生と楽しく遊んでいますよ」
「結構結構」
 博士はその言葉を聞いて大いに笑う。
「子供も大人も遊ばなくてはな。わしも」
「遊ばれるんですか」
「その通りじゃ」
 また小田切君に答える。
「じゃから。待っておれよ」
「帰られるのは何時ですか?」
「三日後じゃ」
 それを聞いた周りの私服の人達の顔が一変する。
「わかったな」
「わかりました。それじゃあ」
 電話を切る。それと同時に重要参考人として警察に呼ばれる小田切君であった。彼も何かと大変な御身分であった。


第四十二話   完


                  2007・9・6
小説・詩ランキングsite_access.php?citi_id=254078182&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。