ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第三十八話
            第三十八話  メリーゴーランドは華やかに
 六人が驚いたのは他でもない。先生もいるからだ。
「いいんですか」
「あの、先生もって」
「それが何か?」
 しかし先生はにこやかな笑みのままである。その笑みで六人に言うのだ。
「いえ、だって」
「先生は外で魔法を使うものとばかり」
「それが違うのです」
 しかし先生はまた述べる。
「違うんですか!?」
「はい。この場合の魔法はですね」
「ええ」
「中に入って使うのもいいんですよ」
「中で、ですか」
「そう、例えば」
 そうして先生は六人に説明する。既にメリーゴーランドは動きはじめ華やかな曲が聴こえている。先生はその中で六人に対して言うのである。
「強い相手がいますよね」
「ええ。それは」
 言うまでもなくこの前博士が出してきたあのエンペライザーである。
「そうした相手も中に入って」
「中に入って」
「魔法を使うと全然違うのですよ」
 何と先生は六人にそれを教えてきたのだ。意外な場面での教育であった。
「外は幾ら堅固でも中は違いますから」
「はあ」
「それも半端なことではいけないのです」
 先生はこうも付け加えてきた。
「半端じゃ、ですか」
「やるなら全力です」
 先生の持論であった。生徒達にはいつも力一杯魔法を使うよう教えているのである。
「そうすればどんな相手でも」
「ダメージを与えられる」
「はい、わかりましたね」
 そこまで言ったうえで六人に問う。
「今日の授業は」
「今日って授業だったんですか」
 華奈子はその言葉に少しきょとんとした。言われてみれば課外授業になっている。
「そういえば」
「そうですよ」
 また華奈子に答える。
「では。今度は先生が」
「先生が」
「皆さんに魔法を披露します。それでは」
 一瞬で法衣になる。虹色の法衣、それは魔女として最高位にある証だ。実は法衣の色はランクになっている一面もある。普通の色は華奈子達それぞれが使っていることからもわかるように誰でも自由に決められる。しかし一ランク上になると自由な色からそこに黒いラインが一本は入る。もう一つ上は白、それから胴、銀、金となっていくのだ。そうして銀色の法衣から金色の法衣になり金と銀、金銀銅三色、そこに虹色のラインが入って最後が虹色の華やかな法衣だ。先生の着ているのはその最高位のものだったのだ。
「では」
 杖が煌く。今先生の魔法が放たれた。


第三十八話   完


                 2007・5・23
小説・詩ランキングsite_access.php?citi_id=254078182&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。