第十五話
第十五話 双子だから
「いい?」
華奈子に顔を向けて問う。
「私達だけれどね」
「ええ。どうかしたの?」
華奈子はその美奈子の言葉に顔を向ける。そのうえでじっと双子の姉妹の顔を見ていた。
「何かありそうだけれど」
「ええ、あるわ」
美奈子もその言葉に答える。
「いい?」
じっと華奈子の顔を見ていた。その顔が真剣そのものになっていく。
「あの博士は手強いから」
「どうするの?」
「考えがあるわ」
その綺麗な眉を顰めさせてきていた。
「私達二人だけでね」
「二人だけで」
それに応える。
「いいわね」
「わかったわ」
華奈子はその言葉に頷いてきた。
「じゃあそれでね。二人で」
「使いたくはないけれど」
美奈子は言う。
「考えてるのはかなり大掛かりで難しい技だから」
「難しい技なのね」
「それでもいい?」
じっと華奈子の顔を見詰めて問う。
「一歩間違えれば大怪我だけれど」
「何言ってるのよ」
そう美奈子に返す。
「今更。そうでしょ?」
「そう言うと思ったわ」
華奈子のその言葉にすっと笑みを返してみせてきた。
「華奈子だからね」
「有り難う。けれどあれね」
華奈子もそれに応えて言う。
「何?」
「美奈子らしいじゃない」
それが華奈子の言葉であった。
「そんなこと提案してくるなんてさ。けれど乗るわ」
「ふふふ。じゃあお互い行くわよ」
美奈子はそう華奈子に返す。
「それをやる為にね」
「了解。じゃあ行きましょう」
「って私が今言ったじゃない」
美奈子の手を掴んで言ってきた華奈子につい笑みを浮かべた。
「いつも。強引なんだから」
「けれど。それでもいいでしょ?」
「ええ。華奈子だからね」
「うふふ」
二人はそのまま何処かへと向かった。その場所こそが問題であった。
第十五話 完
2007・3・7
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