銀河英雄年代史外伝シリーズ サターン改装計画 予告編
新帝国暦二一年六月二一日、ヴェルナー・テンシュテット大佐率いるバーラト星系警備艦隊第六戦隊はヨーゼフ・アドルノ少将率いる第八戦隊とともに、「海賊騎士」サー・ドレイク討伐のために、ドレイク本拠地と思われるケリム星域付近の小惑星帯に向かっていた。
「この出兵は乗り気じゃないな」
先のドレイクとの戦闘で大破し、五月に修復を完了したサターンの艦橋で、ヴェルナー・テンシュテットは不満そうに言った。
「どうしたの? あなたがそんなこと言うなんて珍しいじゃない」
艦隊参謀長のナオ・リヒテンシュタイン中佐が指揮シートに腰掛けて憮然としている一歳年少の相棒に言った。
「意味がない。大義がない。兵力もない。無い無いづくしで、総司令官がアドルノ少将ときたもんだ。やってられないさ」
ヴェルナーは収まりの悪い黒髪をもしゃもしゃとかきながら、相棒に不満を言った。
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