第四十八話:カムイ戦後
アスタロス・ラーラ将軍率いる総勢三万三千以上居たカムイ進行軍兵士は、一万七千まで落ち、重傷者を除くと一万千人程で死者だけで半分近くを失って事実上壊滅まで追いやられた大惨敗だった。
だが一方、勝ったカムイ国側も被害は、甚大だった。兵の生き残りは、五千程と少なく一万人近くの兵士が死に、他にも前線に出ていた五人の将軍が三人戦死したなど無視できない程の被害があった。
カムイ国は、降参したグラコニアス帝王軍将軍アスタロス・ラーラ将軍を捕虜とし、残りを武器、防具などを奪いカムイから追い出した。
敵は、グラコニアス帝王魔国の国境砦に着くまで山がありその中を撤退して行った。指揮は、将軍補佐官の二人の内生き残った者が撤退指揮した。山の中、武器、防具更に食料、医療費など何一つ持たない軍は、餓死者、怪我などする兵士が大量に出た。
そして怪我人や着いてこれない者を置いて行くしかならなかった。下手に怪我人などに運んで時間がかかると更に餓死者を出す確率が上がるためだった。
結果から言うと最終的に国境砦に着いたのは、三千人程しか居なかった。
国境砦は、直ぐにこのことを報告するため緊急の早馬を出した。
早馬は、三日程でグラコニアス帝王魔国首都ビノテンに到着、直ぐに城に報告された。グラコニアス帝王魔国上層部は、この被害の甚大さや、アスタロス・ラーラ将軍が捕虜になったことや、更にこの戦いの最も重要なのは、傭兵団〈クリムゾン〉の兵力だった。たかが傭兵の癖に竜騎兵、飛竜騎兵など五大国までは、いかないが大国の近衛隊程の戦力があるなどのあり得ない情報が入って来て混乱し至急〈クリムゾン〉の情報偵察、事実確認などの偵察兵を出した。
【戦場後】
この戦いで〈クリムゾン〉も二十三人の死者を出した。直ぐに生き残った〈クリムゾン〉全員で死者への手向けをし死体は、直ぐに東に送られ埋葬された。
【その後】
大きい戦いは、これ以降無く小さな小競り合いを何度かしたあと、大量の戦死者を出したグラコニアス帝王魔国は、これ以上戦って勝っても戦後処理や何だのかんだので割りに合わないということで停戦条約の申し出がされた。
カムイ国は、これを受理した。カムイ国も被害が甚大でこれ以上の大きな戦いは、資金的、戦力的に不可能な状態だった。
停戦条約は、中立国のバハナ国内で結ばれることになった。
アスタロス将軍は、賠償金をカムイに払うことでグラコニアス帝王魔国に送還されることになった。
後にカムイ国や周辺諸国からは、〈カムイの奇跡〉と呼ばれ、グラコニアス帝王魔国では、帝王魔国始まって以来の大敗と呼ばれた。
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