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  魔と人との物語 作者:黒山 仁
第二十八話:エリス・クラシバル
【朝の公爵家館】
あれから数日瑞希は、魔術と錬金術をマルチダと一緒に公爵家魔術師隊に教えていた。
今日も昼過ぎから魔術と錬金術を教えることになっている。
それまで瑞希は、ユキとヤミを連れて一本の気が生えている庭に来ていた。
ユキとヤミは、庭ではしゃいで走り回ったりなど二匹でじゃれあっていた。
瑞希は、そんな平和でのどかな風景を見ていてだんだん瞼が重くなりゆっくりゆっくり瞼は、降りていった。



瑞希は、誰かが近くに居るのに気がついて瞼を開いた。
すると目の前には、白と黒の二匹のドラゴンと少女が戯れていた。瑞希は、その光景に見とれていた。
瑞希は、物音をたてないで静かにその光景を眺めていた。
瑞希が起きたのに気ずいたヤミは、瑞希に向かって鳴いた。するとユキと少女がこちらを向き近寄ってきた。
少女は、直ぐ隣まで来ると口を開いた。

「隣いい?」

瑞希は、直ぐに

「いい」と返事をし少女は、静かに瑞希の隣に座った。

「この子達は、貴方の?」
少女が膝の上に居るユキを撫でながら訪ねた。

「うん、白いのがユキで黒いのがヤミって言うんだ」
瑞希は、自分の真横に居るヤミを撫でながら言った。

「いい名前ね。そう言えば私の名前は、エリス・クラシバルって言うのよろしくね。貴方の名前は、確か・・・・・・」

瑞希は、エリスの話を聞いて(クラシバル公爵の娘さんか。あの時、公爵の横に居た)と考えながら瑞希は、自分の名前を答えた。

「僕の名前は、ミズキ・ヤグラって言うんだ。こちらもよろしく」

瑞希がそう言いエリスは、思い出したのか両手をポンと叩いていた。

「私を呼ぶときは、エリスでいいからその代わり私は、ミズキって貴方の事呼ぶから」

エリスは、微笑みながら言った。
瑞希は、改めてエリスの容姿を見ていた。
顔は、整っていて綺麗で髪は、蒼穹そうきゅうの様に蒼く澄んでいて身長は、余り高くなく百六十センチ前後の高さであり発育は、まだ幼さが残っている感じだった。
エリスは、確実に将来絶世の美女になると近隣諸国にまで密かに広まっていて有名だった。
その為色んな貴族や他国の国王がエリスを嫁に貰おうとしたがクラシバル公爵は、娘のエリスの意思を第一としてエリスが認めた相手との結婚が一番いいと考えている為、全て断っていた。
エリスは、そんなことも知らずに今まで暮らしてきた。
瑞希もそんなことも知らずにエリスと会話をしていた。

「ねぇねぇ、ミズキ。ミズキは、少しの間旅をしてきたのよね?私にその時の話を聞かせてもらっていい?」

エリスは、可愛らしく瑞希にお願いをし瑞希は、直ぐに今までの旅の話をした。
瑞希が初めてブラットと会った時の話、それからマルチダと会って魔術の特訓をした時の話、魔獣大進行の話、ユキとヤミの卵を拾い孵化した時の話などを話した。
エリスは、その話を聞いて目を輝かせていていた。
するとエヴァ達に魔術を教えに行く時間になったので別れた。
それからほぼ毎日瑞希とエリスは、庭の中の一本だけ生えている木の下で会うようになった。二人は、時には、笑い合い昔話を読んで泣いたりなど楽しく幸せな時間を過ごしていった。
エリスは、そんな時間を過ごしていてだんだん瑞希に惹かれていった。
瑞希は、初めての感情の為戸惑いまだエリスが好きになったのに気ずいていない。
そんな二人を見ている公爵家一同や館に住む者達は、温かい目で見守っていた。
瑞希やエリス、公爵や館に住む者達は、この時間が長く永遠に続くと誰一人も信じていた。だが運命の歯車は、刻一刻と周り始め暗い暗い闇が幸せな日常を侵食していった。
そしてグラコニアス帝王魔国始まって以来の大事件が起こった。





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