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フリーライフ ~異世界何でも屋奮闘記~ 作者:気がつけば毛玉

十五夜編

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播磨八将

変な時間に目が覚めて、目が冴えて眠れないでござるの巻\(^o^)/

よしっ、更新だっ!



 祖父の出自を知り、また、己の身分を知ったカオルは、大いに戸惑っていた。

 王都に店を構えているとはいっても、まんぷく亭は大衆食堂であり、そこで働くカオルも平民だ。都民だ、都会人だと気どってみても、滲み出る庶民っぽさは拭い切れず、彼女自身、それが自分の器なのだと理解していた。

 そもそも、大都会グランフェリアに来る前は、南部イースィンドの片田舎で毎日鍬を振るっていたのだ。根を張った平民根性はそうそう変化するものではなく、カオルは下にも置かぬもてなしに、居心地の悪さしか感じなかった。

 一方で、同行した面々は、滞在三日目にして見事に播磨国に溶け込んでいた。

「海賊どもとの戦いを覚えておいでですか? 私は昨日のように思い出せます。小舟が入り乱れる戦場で、弥彦様は源義経もかくやとばかりに敵本船に踊りかかり、見事、大将首を挙げられました。あの日の光景は、私の目に焼き付いております」

「今にして思えば、若気の至りだった。いや、恥ずかしい」

「何をおっしゃいますか。弥彦様の戦いは豪胆なように見えて、その実、繊細なものでした。勝算がなければ無茶はせず、逆に勝てると踏めば躊躇わずに前に出られました。北の飛鳥城に単独で侵入し、内部から攻め落とした武勇伝は、今なお色褪せずに語り継がれております」 

「いや、これは参ったな。思い出話に花を咲かせていると、そのうち恥ずかしくて死んでしまいそうだ」

「おやおや、飛鳥城攻めはまだ序の口ですぞ。この調子では、三途の川を渡っても、思い出話が終わりませぬ」

「うわっはっはっはっ!」

 弥彦は城主の間に集まった老臣たちと、在りし日の播磨国について語っていた。五十年という月日が過ぎたが、彼らの間には遠慮や隔たりはなく、かつてそうしたように酒を飲み、笑いあっていた。

 薫は弥彦の隣に座り、和気あいあいと話し続ける男たちを見て、嬉しそうに微笑んでいた。

「龍姫様、ささ、ご一献」

「うむ」

 髪を結うのではなくアップにまとめたルートゥーは、黒地に花が描かれた豪奢な着物を身に纏い、上座で酒をすすっていた。

「龍姫様、こちら、山海の珍味でございます」

「ほう、キノコの塩漬けと、魚卵の塩干しか。いかにもジパングらしいつまみだが、悪くはないぞ」

 弥彦帰還の最大の功労者であるルートゥーは、播磨国の国賓として扱われ、『白鳳の間』において、酒や珍味、山と積まれた菓子を振る舞われていた。

 城郭内、二の丸に構えられた岩庭家の本宅。そのうちの『白鳳の間』、広々とした座敷からは岩庭家自慢の枯山水の庭が見え、時おり吹く風は、微かに潮の香りを含んでいる。

 見えないものを表現し五感に訴えかけるのは、ジパングが得意とするところである。何もないように見えて、その実、計算されつくした空間を、ルートゥーは小賢しいとも思ったが、

「まあ、気分がいいからよしとしよう。うわははは、酒だー、もっと酒を持ってこーい!」

「ははーっ!」

 酒樽三つを飲み干して、ほろ酔い気分になっていたので、細かいことは言わず、ただ大きな声で笑っていた。

 弥彦も、ルートゥーも、播磨国で思い思いに過ごしている。

「あらま、こんな下働きの子、いたかしら」

「さあ、知らない。でも、この子、結構な働き者よ。髪の色がちょっと変だけど、自分からよく働いてるわ。ねえ?」

「……メイドですので、働かないと調子が悪くなるのです」

「冥土? よく分かんないけど、働き者は歓迎だわ。先代様が帰ってきてから、宴会、宴会、また宴会だからね。城下町の人たちも、ちょっと早い秋祭りみたいなもんだ、って楽しんでるし、とにかく人手が足んないのよ」

「忙しい時期に入ってきて災難だとは思うけど、まっ、頑張ってちょうだいよ。人心地ついたら、後でお饅頭をあげるから」

「……了解しました」

 ユミエルでさえ、この通り、すっかり播磨国に馴染んでいる。

 未だに戸惑っているのはカオルだけで、他の者は皆、三者三様、播磨国滞在を楽しんでいる。環境や状況の変化にも即座に対応し、播磨国の人々の輪の中へ溶け込んでいっている。

 こういった時、細かいことを一々気にするような性格だと辛い。カオルのようなごく普通の少女では、大きな変化についていけるはずもない。

 例えば貴大がそうであるように、どこへ行っても自分のまま、自分のペースを保てるような人間ならば、カオルもここまで困惑しなかっただろう。

 いついかなる時も、眠たい、腹が減ったと言える人間ならば、異国においても平常心を保てていただろう。

 そう考えると、貴大は案外、大人物なのかもしれない。異世界転移、各地放浪の経験があるにせよ、大名や武将を前にして大飯をかっくらい、丸くなった腹を抱えてひっくり返る。

 このように振る舞うのは、並の胆力で出来ることではない。

 まあ、ただ単に粗雑なだけかもしれないが、貴大のマイペースさは、良くも悪くも一級品だった。

「この男がそうか。うむ、細いな」

「人間、見かけだけで判断はできませぬぞ。魂力が高ければ、童も武将を打倒せますゆえ。ふほほっ」

「どれ、私が試してみますかな。それとも竜胆、そなたがヤるか?」

「それも一興ですね。ふふふ」

(やだ、この人たち、目が笑ってない)

 しかし、根は小心者であるためか、名指しで呼ばれ、いかつい武士たちに囲まれるような状況に陥ると――軽くおしっこちびってしまいそうになる貴大だった。

「あ、あのう。俺に何か用ですか……?」

 姫路城の三の丸、誰のものとも知れない屋敷で、貴大は屈強な男たちの視線を浴びていた。紋付き袴を着込んだ八人の男たちは、上座に座る貴大を、興味深そうに見つめている。

(もしや、そっちの趣味が!?)

 貴大の頭を、戦国武将は男色を好んだ、という雑学がかすめた時、貴大から見て右手側、先頭に座る巨漢が口を開いた。

「貴殿、生まれはどこだ?」

「は?」

 てっきり、受けか攻めかを聞かれると慄いていた貴大は、不意をつくような質問に間の抜けた声を出してしまった。

「どの国の出身かと聞いているのですよ」

 向かって左側の先頭に座る優男が、柔らかな声で助け船を出した。

 ここまでされて、ようやく質問の意味を理解した貴大は、またもや言葉に詰まってしまった。質問に答えられないわけではない。自分の出身地は日本の首都であると言うことができる。

 ただ、それをジパング人に理解できるかと考えると、どうしても返答に迷ってしまう貴大だった。

(俺が知ってるジパングの地名って、〈Another World Online〉で出てきた『京の都』と『出雲』しかねえぞ。でも、弥彦さんには田舎出身です、って言ってるから、メジャーな名前は出せんよな……かといって、適当な名前を出しても怪しまれそうだ。うう、どうするよ)

 背中にじんわりと浮かぶ冷や汗を感じながら、貴大は固まっていた。

 すると、左列の奥に座る細身の男が、怪訝そうな顔で問いかけてきた。

「どうした、なぜ答えない。何か後ろめたいことでもあるのか」

「ち、違います、違います! 実は俺、ジパングの記憶があんまりなくて。小っちゃい頃に大陸の端まで跳ばされたようなんですけど、その時に頭をぶつけたのか、あんまりジパングのことを思い出せないんですよ」

「何と、そうであったか」

「不躾な質問をしてすまなかった。お主も苦労したのだな」

 貴大の口から出まかせの言葉を、すんなりと受け入れる武士たち。

 食い下がられるだろう、怪しまれるだろうと考えていた貴大は、拍子抜けすると共に、安堵の息をそっと吐き出した。

(何だ、この人たち、実はいい人なんじゃないか?)

 にこやかな顔を向けてくる武士たちに対し、急に親近感が湧いてくる。

 思えば、弥彦は優しく、物腰も柔らかな人間だった。弥彦の妹である薫も、貴大が恩人だと知ると、逆に申し訳なるほど頭を下げてきた。

 城内で接する下働きの者たちは人当たりの良い者が多く、城下町の者たちは明るく、気さくな人々だった。

 これがジパング――いや、播磨国の気風というものなのだろう。

 素直で、優しくて、真面目で、丁寧。播磨国の人間は、武士であっても良い者ばかりなのだと、貴大は思わず微笑んだ。

 釣られるように武士たちは笑みを深くし、それを見た貴大が頭の後ろに手を当てて照れ笑いをする。すると、ますます武士たちは笑顔になり、貴大は己の直感を確信に変えて――。

「考えてみれば、出自など関係ありませんな」

「ああ。ジパングでは力が全て。強ければ農民の子でも構わぬ」

 にたりと笑う武士たちに、貴大は己の直観などあてにならないことを確信した。

「貴大殿。聞けば、貴殿は我らが主、薫様の薙刀を避けられたとのこと」

「これは誰にでも出来ることではございませぬ。ほっほ、知りたいですなあ、御身に宿るその力」

 獲物を狙う蛇のように、まるで舌なめずりでもせんばかりに貴大へと笑いかける八人の男たち。

 貴大を播磨国へと引き入れようというのか、はたまた、力試しをしようというのか。座敷に並んで座る武士たちは、興味と関心を目に浮かべ、ねめつけるような視線を貴大に送っていた。

「い、いや、あれは咄嗟のことで」

「薫様の突きを避けたのは、貴殿が初めてです。他は皆、避けようとする前に額を割られ、頭を砕かれました」

 誤魔化そうとする貴大の言葉を遮って、ぴしゃりと事実を叩きつける優男。彼は優しく諭すように、貴大の退路を断ってしまった。

「我ら播磨八将ですら、薫様の本気の突きは防げない」

「播磨八将?」

 優男の言葉に付け足すように、右列奥のずんぐりむっくりとした男がぼそりと呟いた。 

 その中に聞き慣れない単語があった貴大は、思わずおうむのように言葉を返した。すると、巨漢が大きな口を開き、説明を始めた。

「そう、播磨八将。播磨国の四方、四隅を守護する武将の中の武将。三百人の部下を与えられ、東西南北とその間、八方のそれぞれに目を光らせる播磨の守護神。それが播磨八将だ」

「つまり、播磨国には八つの軍団があって、みなさんは将軍である、と?」

「そうだ」

「その割には、部下の数が少なくないですか? 三百って」

「播磨国は兵農分離が国是である。武士は戦い、農民は田畑を耕す。役割分担をしておるわけだ。そのため、播磨国には常駐の守備兵、予備兵も合わせ、兵は五千もおらん」

 兵の数の少なさを恥じるのではなく、むしろ誇らしげに語る巨漢の姿に、貴大は量より質を重視しているのだと感じ取った。

 レベルやスキルが物を言う世界では、確かに、精鋭部隊を重点的に鍛え上げた方が効率がいいだろう。レベル100の兵を一万用意するよりも、レベル200の兵を百鍛え上げる方が余程使い物になる。

 一騎当千が言葉通りにあり得る〈アース〉において、個人の質は下手な量を凌駕する。精鋭をもって他国と戦うという播磨国の方針は、狭いジパングにおいては理に適っていると貴大は考えた。

「つまりは、播磨八将は最精鋭の武士の中でもかなり偉い人……上座に座って申し訳ありませんでした」

 そして、即座に土下座を決め込んだ。

「ああ、貴大殿。頭を上げてください!」

「上座に戻ってください!」

「いや、でも」

 渋る貴大の腕を取って立たせ、何とか元の位置に据えようとする播磨八将たち。彼らが勧めれば勧めるほどに委縮してしまう貴大は、やはりカオルと同じく根っからの小市民だった。

「貴大殿は、弥彦様を連れて来られた恩人。そのような方を、どうして下座に座らせることができましょうか。ささ、貴大殿は上座でどんと構えていてください」

「そ、そうですか? では……」

 ここまで勧められて断るのは、逆に失礼にあたると考えた貴大は、遠慮がちに上座に腰を下ろした。

「いや、でも、やっぱり落ち着きませんね、はは」

 ぎこちなく笑う貴大に、優男が微笑み返す。

「いいのですよ。何度も言いますが、貴大殿は恩人です。弥彦様の帰還は我らが主の悲願。果たしてくださった貴大殿を敬いこそすれ、厭うことはございません」

「あれはルートゥーがいたから……」

 褒められることに慣れていない貴大は、真っ直ぐに見つめてくる優男の視線に耐えかね、ごにょごにょと何かしらを呟いては、視線をさ迷わせた。

 その様子に親しみを覚えたのだろう。先ほどまで野心や策謀を露わにしていた播磨八将たちは、わずかに頬を緩ませていた。やはり釣られて、貴大も照れくさそうに笑みを浮かべた。

 座敷には、一瞬、温かな空気が広がった――かに、見えたが。

「しかし、貴大殿はともかく、弥彦様の孫には困りましたなあ。我らが主君と同じ名でも、出来がまるで違う。覇気がなく、力強さもない。聞けば、槍を握ったこともないとのこと。直系の後継ぎが現れたと喜びましたが、ぬか喜びに過ぎませんでしたな」

 一人の播磨八将の言葉に、まず貴大が凍りついた。

「ああ、そうだな。おどおど、ビクビクとして、まるで子鼠のようだ。あれは領主の器ではない」

「弥彦様の嫡子は、なんと一膳飯屋の主だそうですよ。これでは、ご子息の方も望み薄ですな」

「ええ、私もそう思います」

 軽い調子でカオルについて話す播磨八将たち。

 貴大の表情は、話が進むにつれて色を無くしていった。

「直系だからと、鍛え上げるのも面倒だ。後継ぎは予定通り、分家の幹久様で決まりだな……と、いうわけだ。手数だが、カオル様だけ連れて帰ってくれんか? ああ、もちろん、貴大殿はいくらでも逗留してくれて構わん。望むならば、食客として召し抱えよう。カオル様さえ、遠くにやってくれればな。どうだ、悪い話ではないだろう?」

 中肉中背の武士が、いやらしい笑みを浮かべて言った。

 それは、決定的な一言となった。

「貴大殿? 話を聞い――っ!?」

 播磨八将の首筋を、冷たい何かがするりと撫でた。

 それは、ナイフの峰だった。鈍く輝く金属だった。刃を返せば、動脈を切断し得る物体だった。

 一瞬遅れて、播磨八将の体から、どっと冷や汗が噴き出した。

 誰の仕業か? それは見えた。

 どのように動いたか? そこまでは見えた。

 だが、立ち上がることすらできなかった。魂力二百を超えた猛将たちが、首筋を撫でた『死』に、魂までも凍りつかせてしまった。

 かろうじて見えるが、防げない。目では追えるが、どうしようもない。まるで鬼姫と謳われた薫の突きのような速さに、播磨八将は揃って硬直してしまっていた。

「弱いからいらない。弱いから主君にしたくない。それは分かる。戦国だから、それは仕方ないと思う」

 播磨八将の首筋を撫でた後、部屋の隅へと移動していた貴大が、抜身のナイフをぎらりと光らせて呟いた。

「俺だって、カオルは大国の殿様に向いてないと思うよ。だって、弱っちいもんな。多分、流れ矢が当たっただけで死ぬと思う。でもな」

 部屋に敵意が広がっていく。貴大の迫力が、部屋の空気を圧していく。

 限界まで圧縮された空気は、直後に、大きく弾けた。

「弱い奴が無価値みてえなことを言うんじゃねえよ! 弱い奴が無価値なら、俺より弱いお前らだってゴミみてえなもんだろうが! カオルはカオルで、いいところがいっぱいあるんだよ! 弱えけど、お前らよりはよっぽどいい人間なんだよ!」

 滝のような汗を流して固まる八将に、貴大は怒りのままに声をぶつけた。

 激昂して、憤って、それでもなお湧き上がる怒りを声にした。

「こんな国、こっちから願い下げだ。言われなくてもカオルを連れて出て行ってやるよ!」

 そして貴大は、荒々しく障子を開け放ち、大きな足音を響かせながら部屋から遠ざかって行った。

 播磨八将は、その間、一言も発することができなかった。









 貴大が座敷を後にして十分後。

 殺意にも似た敵意をぶつけられた播磨八将は、険しい表情で虚空を睨み、ある者は拳を握り、ある者は歯ぎしりをしていた。

「――俊作っ! 俊作はどこだっ!」

 貴大から見て、左手前に座っていた優男が、大きな声を上げた。

 その顔からは柔和な笑顔が剥がれ落ち、代わりに仁王のような怒りの顔が現れていた。

「は、はっ、ここに」

 隣の部屋に控えていたのだろう。精悍な青年が障子を開いて現れ、優男のそばで片膝をついた。

「俊作っ!」

 優男は顔を真っ赤にして、開いた口から唾を飛び散らせた。

 端整な顔はもはや見る影もなく、怒りで醜く歪んでいる。悪鬼の如き播磨の将の怒声に、俊作と呼ばれた青年はびくりと身を縮こまらせた。

「俊作、お前っ!」

 そして、顔を真っ赤にした優男は右手を振り上げ――。

「駄目じゃないかー、もー」

 ぽこりと、軽く俊作の頭を小突いた。

「ドッキリ大作戦、失敗でしたな」

「ううむ、口惜しい」

「いや、申し訳ない。うちの俊作が出遅れまして」

「うう、すみません」

 途端に緩んだ空気の中で、申し訳なさそうに頭を下げて回る優男。彼に追従して頭を下げる俊作青年の片手には、『ドッキリ大成功!』と朱筆で書かれた木の板があった。

「だからオレは言ったのだ。策など弄せず、素直に力試しをさせてくれと申し出ようと」

「いや、しかし、それでは手を抜かれるかもしれないでしょう? 貴大殿の本気を見るためには、怒らせる他なかったのです。それに、ドッキリで和ませれば、親睦も図れて一石二鳥でしたよ……失敗しましたけど」

「うう、すみません。体が竦んで、動けませんでした」

「ほっほ、あれではしょうがなかろうて。わしも危うく、袴を濡らすところじゃった」

「いやー、凄かったですね。あれなら、薫様とも引けを取りませんね」

「いやいや、もしかすると薫様より強いかも」

「ないない、流石にそれはない。わっはは」

 恐縮する俊作をなだめ、わいわいと反省会を続ける播磨八将たち。

 戦場では死神、武神と恐れられる彼らも、結局は人の良い播磨国の民だということだ。貴大の直感は、ある意味では間違いではなかった。

「では、ドッキリ発案者の大丸殿が、我らを代表して貴大殿に謝ってくる、ということで」

「カオル様の悪口言ってすみません、本心じゃないんです、ってちゃんと伝えるんだぞ」

「はい……俊作、ついてきておくれ」

「善処します」

 姫路城三の丸は、今日も朗らかな空気に包まれていた。






~その後の貴大~

貴大「ったく、カオルのことをろくに知らない奴らが、好き勝手言いやがって。カオルはいいところがいっぱいあるだろ。ほら、飯を食わせてくれることと……ええと、ええと」

ユミエル「……安産型のお尻をしています」

貴大「それだっ! ……いや、それかぁ?」

なお、播磨八将とは仲直りできたようです。
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