変態至上主義!(17/23)PDFで表示縦書き表示RDF


変態至上主義!
作:闇友菜



第17話 真相究明魔王様


「一緒に来て欲しいところがあるんだけど」
 十二時。もうこんな時間か。時計に目を落としながらぼんやり考えた。朝から昼まで、煌羅の話を聞き続けた僕。自分で自分をほめてやりたい。
 きららの話は色々とぶっ飛びすぎていて、聞いているだけで疲れてきた。
 聖司が自称魔王だったり、艶子が学校嫌いだったり……。ていうか、普通に魔王とか出てきたし。どこの世界の話ですか。ここは現代の日本ですけど。ま、吸血鬼が身近にいる以上、そういうファンタジーな世界にトリップしちゃっても驚かないけど。
 そして多分、聖司はこいつのフェロモンにやられてしまったのだろうな……。じゃなきゃこんな凶暴な女吸血鬼を嫁になんてするはずがないじゃないか。
 こいつ、喫煙席に座ってタバコ吸ってた三十代くらいの男に、私の前でタバコ吸うとはいい度胸じゃない、とかいって脅しかけてたし。いいじゃないか、喫煙席だろそこ。なんでお前にそんなこと言われなくちゃならん。大体、自分極道みたいなかっこうしてて、いかにもタバコだかキセルをぷかぷか吸ってそうなのに。
 聖司は魔王で悪魔で宇宙人で神だからこんなやつの相手ができていたのか。あれ、魔王で悪魔で宇宙人で神ってなんかおかしくないか。ていうか神だっけ、忘れた。
 そんな男の遺伝子を受け継いでいるわけだ、僕は。
 大体、なんで代理母として選んだ相手が従兄弟の妻なんだよ、おかしくない、それ。
 しかも卵子は共同研究者で相手誰かわかんねーのかよ。それでよく研究しようとかいう話になったな、マックス馬鹿だよお前。
 その聖司も、今は艶子の手によって打ちのめされて死んだという。
 ついでに言うと、僕は魔王プロジェクトとかいうわけのわからない計画の実験体だったらしい。
 何でそんな変な名前プロジェクトにつけたんですか。
 僕のコードネームは魔王プロジェクト初号体……やめてくれ。しかも僕が最初で最後の実験体らしい。本当は、自分の突然変異の遺伝子が今後残るのか消滅するのかを長期にわたって見ていきたかったらしいけど。
 試したかったらしい。魔王因子(彼はそう呼んでいたらしい)が残るのか。残った魔王因子は育つ環境に関係なく出現するのかを。どうやったら、普通の環境で育つ人間がお前みたいにぶっ飛んだ人間に(魔王?)になるのか教えて欲しいな。
 魔王が出てくるならそのうち神とか出てくるのか? 僕のライバルなのか。なんでそうなるんだ、僕にはもうライバルがいるじゃないか。恋の(?)ライバル信雄くん。
 「好き」というい告白をされて以来、僕と艶子ちゃんと信雄くんはいわゆる三角関係で僕をめぐって争ってるじゃないか。って何だそれ、おかしくないか今考えたらめちゃめちゃおかしいよ。それにそれじゃライバルじゃないじゃん。あーなんか話がそれたな。
 大体、何でそんなになんでもありです感が漂ってるんだよ、お前本当に人生舐めてるだろ。え、お前? お前って誰だろう。良くわからなくなってきた。僕の頭は半分溶けそうになっていた。もしかしたら、もうどろどろなのかもしれない。
 丁度外食に出かけるOLや、サラリーマンでごったがえる通りを二人で歩く。きららは日の光に弱いから、日傘を差して歩く。
「こんな日が照ってる真昼間に、出歩いて大丈夫なのかよ……」
できればもう帰りたい僕はそれとなく「もう帰ろうぜ、こんなに日も照ってるしよ」という言葉が続きそうな枕詞(?)を使ってみた。
「大丈夫よ、そのために日傘持ち歩いてるんだから」
「それ、凶器だろ。日傘じゃないよね」
「息子、口を慎みなさい。殺すぞお前」
「誰が息子だボケェ! お前の夫の遺伝子確かに受け継いでるけど、あなたの息子じゃありませんから!!」
「本当よね……どこの誰ともわからない馬の骨の息子なんて、私の息子であるはずがないわ……」
 だから、最初からそういってるだろ。
 僕は前を颯爽と歩くきららに尋ねた。
「ところで、どこに向かって歩いてるんですか?」
「病院」
「は?」
 聞き返した僕の声は、人ごみの喧騒にかき消された。きららは振り向かなかった。目的地を目指して、ひたすら歩き続けているみたいだった。
 彼女は迷わず市内のある病院に入っていく。僕も後を追うようにして入った。
「ここに何があるんですか?」
日傘を閉じて、それを立てかける。
「何があるのか……ね。魔王さまの現在の根城とでも言っておきましょうか」
「何言ってるのか全然わかりません」
「聖司に会いに来たの」  
「は? だって、聖司さんは死んだはずじゃ……」
 煌羅は、ちらっと僕を省みた。
「ついてくればわかる」
 わけのわからないまま、僕と煌羅は一番奥の病棟の4階の、個室の前に立っていた。ナースステーションでは、昼を過ぎて少し落ち着いた看護師たちが、カンファレンスをしていた。病棟内は、ごく静かだ。
 煌羅がドアを開ける。僕はこれから飛び込んでくる映像がどんなものだろうと、とりあえずありのまま受け止めようと心に決めた。
 心電図モニターの機械音。それから、鎖骨のあたりに入れられているライン。生命をつなぐため、ありとあらゆる処置がなされているとはっきりわかるような光景。なのに、本人の意識はなく、何本ものラインに繋がれて生きている。ベッド上に横たわる男。
 彼は、あの写真の面影が少しあった。少し頬がこけてしまっているけれど、すぐわかった。
 煌羅は丸いすに腰掛けて、自分の夫の顔を眺めていた。
「明らかな原因は不明。聖司は、もう七年はこうやって眠ったまま、意識を取り戻さない。でも心電図上、特に異常も見つからないし、CT、X線、MRIなんでもやったけど、わからないことだらけだった。ただ、聖司がこういう状態になったとき、横にいたのが艶子だったの。顔は青ざめていて、震えていた。泣き出さなかったのが、不思議なくらいだったけど」
「どうして、俺をここに連れてきたんですか?」
 できれば見たくなかった。自分の実父のこのような姿を。
「知りたいでしょ? 本当のことを。どうして彼がこうなったのか。艶子と彼の間に何があったのか」
「……いや、別に」
「あら、そう、知りたいのね」
「言ってねぇよ!!」
 煌羅が忌々しそうに舌打ちする。
「私が知りたいっていってるのよ。艶子はこうなった時のことをなにも話そうとしないし、聖司を殺したの一点張りで何も話そうとしないし、挙句の果てに家出はするし。本当にどうしようもない馬鹿なのよ」
「……で、俺に何を求めてるんですか?」
「話が早いじゃない。聖司は貴方を何年か観察する中で、ある結論に達したわ」
「聞きたくないですけど、一応聞いておきます。何ですか、その結論って」
「貴方には、魔王因子が存在しているっていう結論よ」
「……あんた一体何を観察してきたんだ」
 僕は意識のない聖司に向かって暴言を吐いた。
「それらしい兆候が認められたのよ、こんなくずに」
 落ち着け、こんな言葉、真に受けたら駄目だ。駄目だー……。
「誰がくずだコラァー。魔王様だぞコラァ」
「そうよ、聖司はこう言っていたわ。時間軸をずらして見えるって……。それじゃ過去も見えるはずじゃない」
 極論だなーおい。
「さあ、聖司があの時身に着けていた指輪に触るのよ!」
「この指輪……まさかとは思うけど、結婚指輪ですか?」
「そうよ……。肌身離さず身につけていた、私たちをつなぐ愛のリングよ」
 つなぐっていうか――縛るの間違いじゃないか。
「大体、本当に僕にそんなぶっ飛んだ力があると思ってるんですか? ないよ、絶対ないよ」
「やってみなくちゃわからないじゃない」
 煌羅が指輪を手のひらの上で転がす。
「わかるわ!! やらんでもわかる! 今まで20年くらい生きてきて、そんな力感じたことないけど!!」
「今感じろ!! じゃなきゃ生きてる意味ないわ!! 義息子!!」
「生きてる意味はあるだろ!! お前言ってることめちゃくちゃだぞ!! 義母!!」
「いいからはめてみなさい!! ママに逆らうんじゃありません!!」
 僕の腕を鷲掴むと自分の方へ引き寄せる。その怪力なこと。艶子といい、煌羅といい、本当に人間離れしている。――ああ、人間じゃないな、そういえば。
 右手首を片手でしっかり押さえられ、薬指に父親の指輪が挿入される。サイズはぴったりみたいだ。指にするっと指輪が入っていく。
 ぴたっと指輪がはめられた時、僕の身体に一瞬電撃が走った。一瞬だけど、意識が飛ぶ。煌羅が期待に瞳を輝かせて僕の言葉を、大魔王さまのお告げを待っている。僕はゆっくり目を開けて、目の前の煌羅を見た。
「……色々わかった」
「何が起こったの!?」
「やっぱり煌羅は聖司さんを縛るためにこの指輪を……」
煌羅の鉄拳がみぞおちに入る。僕はその場にうずくまった。
「違うだろー? あーん? ママの知りたいこと、わかった?」
「わかった……。何か、色んな映像が一気に来た……」

 話は、七年前に遡る。
 聖司は煌羅と結婚後、鬼東家の婿としてそこで暮らしていた。そこで僕という実験体の観察も、従兄弟やその妻からの報告を通して行っていたらしい。それでどうして魔王因子があるという結論に達したのか良くわからないけど、まあそれは置いておいて。
 血の女王を研究するうちに、女王はどうやら多くの人の命を奪わずとも、生きていかれるということがわかったらしい。それは、結婚すること。
 結婚して、血を交し合うことで伴侶の血だけで一生生きていかれるらしい。良くわからないけど、その伴侶に抜擢されたのが、同じく鬼東家(?)の親戚、信雄くん(狼男)。どうやら突然変異で時々狼男が生まれるらしい。どんな家だよ。
 つまり彼は、艶子が生きていくための、餌だ。てことは、艶子はことあるごとに僕と結婚したがってたわけだから、僕のことも餌にしようと考えてたんだな、ふざけんな。
 伴侶は命をとられない。女王の血を自分の体内に入れているから。でもそんな新月のたびに血を座れてたんじゃそのうち失血死すると思うけど、どうなんだ。信雄くんはその点いいじゃないか。タフだし、人よりは血の気が多そうだし。このさい信雄くんにしておいてくれ。
 信雄くんは聖司のことが相当好きだったみたいだ。ある意味、艶子と煌羅のライバルだったらしい。信雄くんが一番気に入っていたのが、聖司の顔だそうだ。で、次にすきなのが、自分を蔑んだ目で見てくれるところ……あいつやっぱりキモいわ。
 信雄くんは狼男だから、血が無くても生きていかれるけど、血がないとやっぱり元気がなくなるらしい。血を飲むと強くなって、飲まないと極端に弱くなる。聖司は面白がって、よくそれで遊んでいた。
  
 そんなどうでもいい情報はいらないから、早く肝心なことを話せと煌羅が睨んでくる。ちょっと待ってくれよ、僕だって情報の整理しないと良くわからないんだ。
 
 艶子は、人の命を取ってまで生きる意味があるのかと思い悩んだ時期があった。
 それが七年前。彼女は丁度、十代後半くらいだった。色々と思い悩む時期だ。
 亜麻色の、縦巻きの髪。今とほとんど変わらない姿で映っている。少しやせているみたいだ。血色も悪い。でもやっぱり美少女だと思う。艶子は、椅子に座っていた。周りには沢山チューブが散乱していて、よくみると、椅子にチューブが繋がっている。さらにそのラインをたどっていくと、艶子の血管に繋がっている。それに今、初めて気がついた。僕は、聖司は、艶子の目の前に立って、彼女の肩を掴んでいた。か細い声が聞こえる。
「そこまでして、生きたいとは思えない……」
 僕の上からも。
「艶子、だめだ。このままだと本当に君は死んでしまう。一方的に血を流すだけだよ」
「艶子が血を飲めば、その人の寿命が縮まる。人の命を奪ってまで、血を飲む意味がわからない」
 大きく開かれた目は、虚ろだった。そこに聖司の必死な姿が映っている。
 どうやら、艶子は血を飲むのを拒否して死ぬ一歩手前まできている。人の命を奪ってまで血は飲みたくないといっている。だけど、満月の夜は血を提供する。艶子はどんどん衰弱していく一方だ。
「沢山のものの命を奪うのが嫌だってこと? それなら、結婚すればいいじゃないか。艶子ももう十六歳を過ぎた。結婚しても問題ない年齢じゃないか。信雄くんと結婚すれば、一人の血を飲み続けるだけで生きていかれる!!」
「……無理よ。だって、信雄のことを愛してないんだもん」
お前その年で愛とか叫ぶのか。愛うえおー。
「愛って……」
「一生一人の血に頼って生きていくのに、自分が好きでもない相手の首筋かじりついて血を吸うことなんてできない。女王はね、愛が無くちゃ生きていかれないよ聖司。女王は孤独だもん。愛が無くちゃ、どんなに命の供給源があっても、死んじゃうんだよ」
 艶子は立ち上がると、ふらふらとその足で外に出て行った。僕も後を追いかける。
「艶子、誰なら愛せるの?」
艶子は一瞬その顔に笑みを浮かべたが、すぐに切なそうにうつむいた。
「艶子は一つの愛を失ったの……だからもういいの」
 ようはこいつ、失恋したわけだ。誰かに。
「え……」
 どこから取り出したんだか知らないけど、艶子はカッターを取り出して、首筋に当てた。
「やめてくれ!!」
 僕のヴィジョンが揺れる。指輪をしているほうの手で、艶子の手首を掴んだ聖司。カッターが艶子の手からするっと落ちる。無機質な金属音の残響がする。 
「艶子、やめてくれ……。君が死んだら、僕は……」
艶子が聖司の手を振り払う。聖司を睨む艶子は、月明かりに照らされて妖しいくらい綺麗だった。――だけど、とても儚げだった。
「やめて。そんな風に見ないで。何もわかってないくせに……。艶子が今までどんな気持で見てきたか知らないのに。聖司がやめてくれなんて言わないでよ……。これ以上どうしろっていうの? どうしたらいいのよ。もう何もかも投げ出したい。嫌なの。いろんなことに縛られたこの人生。あたしを助けてくれる人なんていない!! 聖司は煌羅ちゃんと結婚して、艶子は一人取り残されて……。ずっと見続けてきたこの気持、聖司にはわからないでしょ? ずっと片思いしていた人が違う人と結婚……笑っちゃうわ。今まで必死に、艶子が望んだように綺麗になろうと努力して、前よりずっと明るくなれたけど。そうなったら今度は望めば変われるって言ってくれた本人が結婚して。ずっと目指してきたものが突然消えて。愛していたものがいなくなって。どうしたらよかった? 何がいけなかったの?」
「艶子……」
「その人は、艶子が死にたいと思って出したカッターを振り落として、艶子にやめろと言った。いいよ、やめる。でも、その先はどうしたらいいの? 愛は無いけど、結婚しろって? 冗談じゃないわ」
怒りで、徐々に頬が赤く染まっていく。
「艶子の気持はどうなるの? どうして、艶子の思いは無視するのよ……! そりゃ、あんたたちは艶子の血さえもらえればそれでいいかもしれないけどね……。アタシの人生よ!? どうしてアタシが決めたらいけないのよ。結婚相手もそうだけど、アタシの生き方全てに口出ししてきて、化け物呼ばわりされて……! パンツを盗んで何が悪いの!? 盗撮して何が悪いのよ!! そんなの趣味の問題じゃない!」
 艶子はその場に崩れ落ちた。どうやら、限界が来たようだ。聖司が駆け寄って、膝の上に艶子の頭を乗せる。
「どうして、………生き方に干渉してくるの……?ただ好きなように、生きたかっただけ。好きな人と、恋したかっただけなのに……――ただ、愛してみたかっただけ」
 聖司は、膝元に落ちていたカッターを拾い上げた。
「艶子、まだまだこれからだよ。人生は長い。長い人生、自分の好きなように生きて」
「何言ってるの。艶子はここで終わる」
 聖司は、カッターで自分の指先を少し切った。
 艶子がそれに反応する。目を輝かせて指を掴む。本能には勝てないんだろう。反射として行ってしまう行動。指を唇まで持ってきて、味わうように血をすする。夢中で血を堪能している艶子に、身体をゆすって聖司が笑う。
「僕の血を飲んで。愛しているものの血を飲んで、生きて。艶子」
 艶子が顔をあげる。瞳が輝いている。どうしてだろう、指から聖司の鼓動が伝わる。
「君が愛を必要だというなら、僕があげよう。僕の全部を艶子にあげる。だって艶子。僕は君を愛している」
「どうして?」
 そういいながら、聖司は自分の首筋をむき出しにした。白い肌に艶子は惹かれるように吸い付く、噛み付く。血をすする。
 えもいわれぬ感覚が聖司の身体を包み込む。
 これは、きっと艶子の愛だ。良くわからないけどそう思った。血を吸われて、力を、命を吸い取られていくのに、悪い気はしない。むしろ、気持いい……。聖司も艶子を愛していたんだなと思う。血を吸われながら、時々喘ぎながら、聖司は艶子の身体をそっと抱きしめていたのだから。

 艶子は、今の艶子だった。血色も良くなり、虚ろだった目に光が戻った。
 次に僕のヴィジョンに映ったのは、涙だった。聖司はもう動かない。青ざめた顔色。不規則な呼吸。命を吸い尽くされた男の姿。
「聖司……? ………聖司!! 殺しちゃった――あたしが聖司を………」
「ち、が………う。つや、こ。泣くな。僕の…………あげた命で……自由に………」
 そこで聖司は力尽きた。
「殺した……。あたしが……」
 震える手で艶子が聖司の身体を抱きしめる。そこに煌羅が現れ、二人の姿を見て立ち尽くす姿が垣間見えた。


 でも僕はわかった。聖司は死んでいない。相当な量の血と力を艶子に上げたけれど、聖司はまだ生きている。意識が無いのは、極力エネルギーを消費しないようにするため。循環血液量を最小限にするため。失われたエネルギーを再生産するため、身体を休める必要があるから。

 艶子は、ずっと聖司が死んだと思って生きている。ずっと引きずり続けている。
 どうして僕を選んだかは知らないけど、自分の自由を手に取るため、僕を選んだ艶子。いつも変態だけど、辛いことを乗り越えてここにいるんだ。
 ずっと引きずっていたのか。ひとりで罪悪感を感じていたのか。
 どうしてだろう、僕は、無償に艶子に会いたくなった。












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