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小説になりきれない小説群
作:宙華



上の人


夢霞ゆめかはだるそうに目を細めた。
街頭に設置されたテレビ画面には選挙結果が映し出されている。
当選した一人の男。かつての同級生が大統領になった。
獅羽しばが好きだったらごめん。私、あいつ嫌い。普段から口だけだったし」
夢霞が呟いた。流音るおんが応じる。
「私もー。普段から
『俺に任せときゃ失敗しなかった、もっと上の結果を出せた』
『弱い奴は強い奴に逆らうべきじゃねぇ』
が口癖でうざかったもん。それにあいつ戦い好きよ。
戦い好きな人が上にいるとろくなことが無いって歴史が証明してるのにねぇ」
夢霞は頷いた。
「あいつに票入れた人も頭おかしい気がする。
皆が一番望んでる事、
国の独立について一言もどうするか言ってないのによく選べるよね」
「あー思った。TVとかの出演回数で決めてんじゃない?って。年寄りとか特に」
夢霞はそう言って、隣に立つ男に目を留めた。
黒いスーツにサングラス、スーツケースを持っている。
「もしかして投票結果操作されてたりして」
「あ…あぁ、有り得る」
夢霞は何か腑に落ちないと思いながらも流音の言葉に相槌をうつ。
「それにさー
『お前達が私を選んだ。だから文句は言うな。選んだ自分達が悪い』
って言ってくると思う。そう言う奴だったもの」
「私もそう思う。不満が出るような事する自分の事棚に上げといてね。
…まぁ、私はあいつ、選んで無いけど」
夢霞の目は暗い。
「私だって選んで無いよ」
それから二人はその場から立ち去った。
次の日の朝。流音から
『新聞見て!』
とメールが来た。新聞には
『この国の未来を担う人物への懸念』
として、
昨日の、新大統領についての二人の会話が一言一句間違わずに掲載されていた。


〜ブログ公開時代のコメント〜

こんにちは!
初めまして、あやめゆうきと申します。
『読み物.net』さんの企画参加作品ということで、読ませていただきました。

 身近な人が有名になる。もしかしたら、こういう会話をする人も、居るかもしれませんよね。
 でも、こんなことが本当にあったらと思うと、ちょっと怖いですね! いやあ、でも、何が起こるか分かりませんよね(笑)。
 作品全体が、どこか不思議な雰囲気ですね。
 楽しく読ませていただきました。
 素敵な作品、ありがとうございました!

あやめゆうき
[ 2006/11/07 16:35 ] あやめゆうき


こちらこそ初めまして!
感想ありがとうございます、
目に留めて頂けただけで光栄だというのに、
最後まで読んで下さったようで、本当に嬉しいです!

それより、あやめゆうき様の作品、
本当に素敵だと思いますよ!(文章もイラストも!!)
これからも頑張って下さいね♪
[ 2006/11/08 22:58 ] 中華


はじめまして。
読み物.netさんからやってまいりました。
感想失礼いたします。

新聞に載ってしまった会話が、もし自分たちのしたものだったら…と考えると、ちょっと怖いような気もしました。
のんびり会話もできませんね^^;
文章にどこか気だるげな雰囲気があるようで、わたし好みの内容でした。

乱文でしたが、これで失礼いたします。
[ 2006/11/09 19:27 ] ヒコ壱


初めまして!
感想大歓迎です!ありがとうございますね!!
作品を、好意的に言ってもらえる事ほど、
嬉しいことはありませんね♪

ヒコ壱さんの作品、特に、私がイラストを描けないだけに、
イラストをよく見てしまうのですが、
とても不思議な雰囲気を醸し出していて引き込まれますね。
本当、素晴らしいなと思います!
[ 2006/11/09 22:11 ] 中華

※他賞に応募不可











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