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Episode:121
(けどねぇ……?)

 理由としてはしっくりくるのだが、それが今の地位とお金を捨てるに値するのだろうか?
 最後まで首をかしげながらミルは通話を切り上げ、個室を出たミルは今度は窓に取り付いた。
 小さな通気窓をそっと開けてみる。

 顔の高さの窓は、出ようと思えば出られそうな大きさだ。だがミルはそれはせず、手だけ出して窓の外を探った。

(あったあった)

 壁とは違う感触を得、それを引っ張る。
 引っ込めた手についてきたのは、まず糸だ。そして手繰り寄せていくと、けして大きくない布の袋が現れた。

(ゲットゲットー♪)
 中身は例の動影機だ。
 それをスカートの中に隠し、銃はベルトで肩から提げて上着を羽織って、やっとミルは出てきた。

「あーよかった。間に合わなかったらどうしようと思った」
「――いいから早く戻れ」
「はーい」

 呆れ顔の教官を尻目に最初とは別の、トイレ近くの列へ座る。

「こ、こら、そこじゃないだろう!」
「今日はお腹の調子が悪いからここ! てか、こんなこと言わせないで!」

 テキトーなことを言い放つと、教官は呆れ顔で、だがそれ以上言わなかった。言ってもムダだと思ったのかもしれない。

(失礼しちゃうー)

 ぷりぷりしながら周囲の様子を覗う。
 疲れ切った様子で座り込んでいる生徒達。だがその中で、本当に少しずつだが、囁きが増えているようだ。

(いけるかな? うん、いけるかも)
 ふふ、とミルはほくそえんだ。





◇お詫び◇
あけましておめでとうございます♪
去年は結局終盤休載する形になってしまい、大変申し訳ありませんでした。
安心したのもつかの間、最後の最後でちょっと三途の川に近づきすぎましたw
今年は休載しないよう頑張ります
日本にも、読んでくださる皆様にも、今年はよい1年になりますように


◇お知らせ◇
異世界トリップの連載も始めました。
なろう内に掲載です。よろしくお願いします


◇あとがき◇
新しい話を読んでくださって、ありがとうございます♪
前作とは一転、みんな揃っての大立ち回り……の予定です

【夜8時過ぎ】の更新です、たぶん。よろしければお付き合い下さい。
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