幸せのクジャク
大学1年生の時に初めてあの鳥を見た。
あの鳥はとても綺麗な羽を持っていた。俺の中でそんな羽を持つのはクジャクくらいだったから、クジャクって呼んでた。
周りの友達には「そいつはクジャクなんて呼ばない」って言ってバカにされたっけ。
まあ調べてみたら、実際クジャクだったんだけども。
とにかく俺は、そのクジャクに惚れ込んだ。とても美しくて、見ているだけでツキが回ってくる気がして。
そんなことを友達に言っても夢見事だ、って言われたけど。
それでも俺はそう信じて、そのクジャクを見る度にどうにか手に入れられないかと模索した。
そしてようやくクジャクを手に入れることができた。
今となってはもう随分と古い記憶に思えるが、本当に嬉しかった。
このクジャクさえいれば、俺はなんでも出来る。そんな馬鹿げた全能感すら持っていた。
……なのに、そんな大事なクジャクを俺は簡単に手放した。
それもよく鳴かれるから、なんて言う馬鹿みたいに安易な理由で、だ。
怖くて、手に入れたクジャクを早々に手放した。
その結果として今地獄の後悔を味わっている。
もし今あのクジャクを手放していなければ、俺は完璧だったのに。
何度自己嫌悪に陥ったかもわからない。
本当に俺は愚かなことをした。
もし今俺の願いが叶うなら、もう一度だけ、あのクジャクに帰ってきて欲しい。
もうそれ以上のことは望まない。
あのクジャクさえ入れば、俺は構わない。
「頼むよ……もう一度だけでいいからさ……」
俺はそう願って目を閉じ、手を伸ばす。
「あっ……」
その願いに呼応するように奇跡が起きた。
目を閉じていてもわかる。俺の指先に触れるのは確かにあのクジャクだった。
「やった!! やったぞ!!」
声を抑えることもなく、部屋中に響き渡るように喜びを噛み締める。
お隣さんに変に思われても構わない。
俺は喜びの中、クジャクを眺めた。
もう二度とクジャクを手放さないように手中に収める。
そしてクジャクの居なかった間の空白を手放ーー
「ロン!!
よっしゃあ、国士無双十三面待ち!!
この場で白を出すのは自殺行為でしょっ!!
あら飛んじゃった? そりゃそうか。……さーていくらになるかなー」
……クジャクなんてもういらない
……ごめんなさい。
自分でも読み返しててくだらなかったです。
私、大学に入って麻雀というものを知りました。
が、あくまで付き合い程度で、やるのは月に1回あるかないか、というくらい。賭けたこともないです。
ですから、もしかした根本的にルールが違ってたりするかもしれません。一応調べては見たのですが、タンヤオとかメンゼンとか、聞いたことしかない単語が羅列されてたので一瞬でブラウザバックしました(笑)
私には麻雀はゲーム程度に最低限の知識だけで十分です。
知人が麻雀のせいで残り2週間を500円で生きていかねば、とか言ってました。
皆さんも賭け麻雀はほどほどに(笑)
では、また。