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【完結絶対保証】ロシアンルーレットで異世界へ行ったら頭脳派の魔法使いになっていた件【三部作:完結】 作者:日比野庵

第三部:フォーの迷宮編

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18-154.バスティーユ山麓

 
 ――高峰バスティーユ。ウオバルの北、歩いて三日の距離にあるヒラール山脈の一峰。

 ヒロ達四人のパーティは、途中の村々で宿を借り、エマを出て三日目にこの山の麓にたどり着いた。目の前には、なだらかな丘に緑が広がり、小川も流れている。まだ標高もそれ程でもないのだろうか。肌を撫でる風も涼しいというより暖かい。その向こうには、雪を被った山々が連なっているのが見える。山肌の雪を被っていない面には黒々とした岩肌が剥き出しになっている。ヒロは昔テレビでみたアルプス山脈の姿を思い出した。

 ソラリスがヒロ、と声を掛け、目の前に聳える一際高い山を指さした。

「あれがバスティーユ山だ」
「少し登った所にフォーの迷宮がありますわ」

 ソラリスの説明に、エルテがフードを外しながら補足する。

「凄い所にあるんだな」
「今は迷宮(ダンジョン)という事になっていますけれど、元は神殿だったと伝えられています。人が立ち入らない所を聖域とするのは珍しいことではありませんけれど、大神殿を設ける例はあまり聞きませんわ」
「それだけ特別な神殿ということかい?」
「詳しいことは私には……。でもレーベの秘宝を隠すのであれば、それくらいは当然だと思いますわ」
「へっ、それでモンスターの住処になったんじゃ世話ないぜ」

 ソラリスのへらず口をリムが(たしな)める。

「ソラリスさん、そんなこと言っちゃ(ばち)が当たりますよ。リーファ様はそんなことしませんけど」
「……悪かった。あたいも一応リーファ信徒だ。許してくれ、リム」
「私にじゃありません。リーファ様に許しを請えば大丈夫です」

 ソラリスはその場で片膝をついて両手を組み小声で祈りを捧げた。リムもその隣で一緒になって祈る。ソラリスの殊勝な態度にヒロは少し驚いていた。普段のソラリスとは違って気品すら感じられる程だ。

 ソラリスは、冒険者として明らかに自分よりも劣るヒロを見下している訳ではない。もちろん、本当に危険な時は主導権を取るのだろうが、そうでない限りはヒロをリーダーとして尊重している。やはり、ソラリスも何処かでそれなりの教育を受けてきたのではなかろうか。本人は野良と言っているが、剣術の腕前といい、そう簡単に身につけられるものとも思えない。

「ヒロ、どうする? このままフォーの迷宮(ダンジョン)まで行くかい?」

 祈りを終えたソラリスが立ち上がり、ヒロに判断を仰いだ。彼女(ソラリス)によると、四半日も掛からず、目的の迷宮入口に行けるという。時刻は正午を少し過ぎた頃だ。このまま行けば夕方から夜には迷宮入口には行けるだろう。だが、それでは迷宮探索は翌朝からになる。

 目の前の山を見る限り、フォーの迷宮の立地条件がよいとは思えない。四人が安全に野宿できる場所が確保できる保証はない。それに迷宮がモンスターの住処になっているのなら、そんな所の前で一夜を明かすのは危険だと思われた。

「いや、夜になってからでは危険だ。今日は此処で野宿しよう。此処なら見通しも利くし、川もある。四半日足らずで迷宮の入口に行けるのなら、明日朝早く立てば十分だ」
「へぇ。ヒロ、中々分かってきたね。もしお前がこのまま行くと言ったら、反対する積もりだったけど、要らぬ心配だったね。此処で野宿するのが正解さ。そこらの草っぱらを見てみな、他の冒険者が此処で夜を明かした跡が残ってるよ」

 ソラリスが顎をしゃくって、草むらを指した。良く見ると小川から少し離れた所に、手頃な大きさの石が円を描くように並べられているのがいくつもあった。おそらく竈代わりに拵えたのだろう。此処で夜を明かした証拠(あかし)だ。

「そうだな。本番に備えて、今日は此処で休もう」

 ヒロ達は、名も知らぬ冒険者が残した石の竈の一つに足を向けた。

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