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回想 〜初めての男〜

 『この雰囲気は、あまり好きにはなれそうも無い』

 それが、私がこの春から編入した光坂高校の、正直な感想だった。

 この辺りでは一番の進学校で、スポーツにも力を入れており特待生も多い。

 いわゆる世間では“エリート”と呼ばれている生徒達。

 本来なら、そんな生徒達の中に私の様な人間が居る事自体、場違いなのだろう。

 しかし、好きになれない理由は、私にだけある訳でも無いように思えた。

 勉強やスポーツに打ち込む事は立派だが、何と言うか……“余裕が無い”様に思えたんだ。

 休み時間になっても物静かな教室。

 机に向かったまま予習復習をしている生徒が多く、騒ぐ人間はほとんど居ない。

 皆自分の事で手一杯で、他人に対してあまり感心が無いのかもしれないな。

 もっともそれは、私自身にも言える事なのかもしれないが……。

 

 そんな風に思っていたのだが、私の周りだけは多少賑やかだった。

 クラスでは常に誰かしら言い寄ってくるのだ。

 初めは、編入生の物珍しさから。

 次いで身体測定や実力考査の結果がわかると、日に日に寄って来る人間は増えていった。

 正直、落ち着かない。

 こういった事に慣れていない所為もあるが、何よりこうして皆が寄って来るのも、単に私の過去を知らないからだという事は解っているからだ。

 荒れていた中学時代、そして進学した前の学校でも、私は独りだった。

 その頃にも言い寄ってくる人間は居たし、中には友達になれそうだった子も居る。

 でも、すぐに皆離れていった……。

 「ごめん……やっぱり貴女にはついて行けない……」

 前の学校で、唯一一学期の中頃まで友達でいてくれようとしてくれた子の、別れ際の言葉と表情が忘れられない……。

 今は凄い凄いと囃し立ててくれてはいるが……私の過去を知っても掌を反さずにいてくれる人間がこの中でどれだけ居るだろう?

 クラスの何人かの女子や、隣のクラスの門倉の様に、それなりに仲良くなれた子は一応居るには居るが、それを思うと素直に喜べる物では無かった。


 「貴女が坂上さん?私は2年A組報道部の門倉実理。よろしくねぇ。ちょっと色々訊かせて貰ってもいいかなぁ?」

 身体測定の種目の列に並んでいた時にそう話しかけられたのが、門倉との出会いだった。

 小柄でクリクリとした大きな目に大き目の眼鏡をかけた、とても可愛らしくて“女の子らしい”子だ。

 私も目が悪いので勉強の時とかに眼鏡をかける事はあるが、眼鏡をかけた自分の顔はあまり好きではない。

 だから眼鏡のとても似合う彼女が、少し羨ましく思えた。

 「では、いきなりですが、ズバリ好みの男性のタイプはぁ?」

 「本当にいきなりだな……正直、あまり意識した事が無いから、よくわからない……」

 私にとって“男”とは、精々“女とは身体の作りが違う生物”程度の物でしかない。

 強いて言うなら、“ろくでもない生き物”だろうか?

 ああ、“弟の鷹文は除いて”だな。

 世間一般で言う所の“強さ”とか“逞しさ”とか“頼り甲斐”だとか……そういった“男らしい”とされるイメージを、男に対して抱いた事が無いのだ。

 ……そう、「坂上さんて男らしいね」とか「男勝りだね」だとか「男前だね」などと自分が言われる事はあっても……。

 「ふむふむ、『よくわからない人が好み』と……」

 「待て……そう言う意味で言ったんじゃない。そもそも、よくわかりもしない人間を好きになったりはしないだろ?」

 「そうかな?ミステリアスだったり、影が有るくらいの方が、むしろ女の子は惹かれると思うけど?」

 「そう……なのか?」

 「まあ、好みは人それぞれだけどね。それで、坂上さんお好みの『よくわからない人』だけど、ウチの学校にはとびきり『よくわからない人』が居るんだよぉ!」

 「だから、別にそれは好みじゃない……とびきり『よくわからない人』とは、どういう人間なんだ?」

 何か酷い誤解をされた様だが、そう言われると多少は興味が沸いた。

 「一言で言うと『騎士の中の騎士』みたいな人かな」

 「“きし”と言うのは“ナイト”の事だろ?それも『ナイトの中のナイト』と言う事はむしろとても立派な人と言う事ではないのか?どうしてそれが『よくわからない人』なんだ?」

 「それは……私にもよくわからなかったり」

 「何だそれは?」

 「ん〜何しろ相当な変わり者だからねえ……実際に会ってみるのが一番だと思うよぉ」

 結局この時は、それが誰の事なのかも、どんな人間なのかも分からなかった。

 ただ彼女の表情を見る限り、きっと悪い奴では無いのだろうとだけ……。

 でも今にして思えば、多分これもまた“きっかけ”の一つだったのだろう。

 あの風変わりな男に、興味を抱く事への……。



 

 4月7日(月)


 その男を見たのは、二度目だったと思う。

 同じクラスの男子の所に来て、話し込んでいる違うクラスの男子生徒。 

 昼休みに他のクラスの生徒が来る事は別段珍しい事では無いのだが、何故かその男の事だけは印象に残っていた。

 理由は簡単だ。

 まだ冬服の時期で皆ブレザーを着ているというのに、彼だけは白いYシャツ姿。

 それと……友達と話している様が“楽しそう”に見えたからかもしれない。

 「あの男は前も来ていたな……」

 「え?ああ、川上君ね。パソコン部の連中と仲いいみたいだから」

 ふと何気なくつぶやくと、一緒に昼食を食べていた名取が素っ気無く答えてくれた。

 すると、一緒に食べていた他の二人の方が興味津々といった様子で話しに乗ってくる。

 「名取さん、一年の時川上君と同じクラスだったんでしょう?」

 「彼ってひょっとしてオタク?」

 「さあ、ゲームの話はよくしてるみたいだけど、私もよくは知らない」

 「だとしたら、ちょっとショック……」

 「彼、結構イケテルよね。不良ぽいけど、頭良いみたいだし……あれで背がもう少し高ければタイプなんだけど……」

 「私は正直あんまり好きじゃないな……何考えてるか判らないし。飽きっぽい性格みたいだし……」

 他の二人は好意的な様だったが、一年生の時同じクラスだった名取はむしろあまり好きでは無い様だ。

 なるほど。素っ気無いのはその為か。

 「かなりの変わり者らしいけど、飽きっぽいって?」

 「……去年の球技大会で、ウチのクラスがサッカーで決勝までいったの覚えてる?」

 「ああ!うんうん、私も見てた。あの時の川上君凄かったよね!」

 「でも、決勝に川上君出てなかったよね?結局それで決勝戦ボロ負けしちゃったし……どうしたの?」

 「帰っちゃったのよ……『飽きた』って言って……」

 「飽きた!?決勝戦で!?」

 「マジ!?」

 「一年で優勝出来たら創立以来の快挙だったし、クラスの皆も凄い盛り上がって“ベストメンバー”で挑もうって話しになってたのに……突然『飽きたから帰る』ってそのまま……おかげでテンション下がっちゃうし、全校生徒が観ている前で10対0とかワースト記録樹立して大恥掻く羽目になるし……ありえないでしょ!?」

 名取はその時の事を思い出したのか、相当憤慨していた。

 確かにそれが事実なら、無責任にも程があるだろう。

 もしかしたら、あの男が門倉の話していた男かもしれないとも思ったのだが……どうやら思い違いの様だ。

 『ナイトの中のナイト』が、そんな真似をする筈も無いだろう。

 話題が変わった事もあり、この時あの男に対してそれ以上興味を持つ事は無かった。



 

 4月8日(火) 

 

 放課後の帰り道、桜並木の一本の桜の樹の前で佇む男子生徒を見かけた。

 雨の中傘も差さずに、片手を幹に触れながら。

 あの男だ……確か名前は『川上』。

 これだけ見事な桜並木だ。普段なら立ち止まって見上げている生徒は珍しくは無い。

 けれども私は、そのずぶ濡れの背中から目が離せなせないでいた。

 「坂上さん、どうしたの?」

 「ん?ああ、すまない。何でもない……」

 一緒に帰っていたクラスの友達の声で我に返る。

 何故こんなにも気になったのだろう?

 こんな雨の日に、桜を見ているのが珍しいから?

 いや、違う……。

 うまく言えないが……雨に濡れている所為か彼の背はとても物悲しくて……泣いている様にすら見えたんだ……。

 そして、きっと彼も知っているのだと思ったんだ……この桜並木が伐られてしまう事を……。




 4月9日(水)

 

 「他校の生徒が、私を探して校門に来ているらしい」 

 人伝にそう聞いた私は、「またか」と辟易しながら校門へと急いだ。

 こういった事には慣れているが、他の生徒達に迷惑をかけるのは心苦しい。

 出来るだけ手早く片付けてしまおう。

 そう思っていたのだが、校門に着いた時には既に一人の男子生徒がガラの悪い他校の生徒達に囲まれ胸倉を掴れていた。

 それも、あのYシャツ姿はもしや……『川上』か?

 「お前達!」

 前に進み出て、こちらに注意を向けるべく啖呵を切る。

 すると、どういう訳か背後から歓声が沸いた。

 別に見世物では無いのだが……。

 まあいい。今はこいつらを追払うのが先だ。

 その他校生達は、昨日私がしつこいナンパから同じ学校の女子生徒を助ける為、雨の中仕方なく相手をしてやった奴等とその仲間だった。

 出来る事なら編入早々こんな事で目立ちたくは無いし、掴っている生徒も居る。

 会話の通じる相手では無いだろうが、私は一応の説得を試みた。

 すると、それが功を奏したのか、間も無くは川上は解放される。

 だが奇妙な事に彼は、慌てるでも怯えるでもなく、のんびりと歩いてこちらに向かって来たのだ。

 むしろ悠々と不敵な笑みすら浮かべて……。

 「大丈夫か?」

 その態度に疑問と、怪我は無さそうだと安堵を感じつつも、念の為に訊いた。

 一応私絡みの事で迷惑をかけたのだ。当然だろう。

 しかし彼は何も答えず、ただ黙ったまま私の前に立ち真っ直ぐに見つめてくる。

 挑戦的でありながらどこか優し気で、穏やかでありながら全てを見透かす様な瞳で。

 「下がっていろ」

 心内までも見透かされている様な気がして、私は半ば強引に彼を押し退けた。

 次の瞬間、突然頭に受けた軽い衝撃。

 一瞬、何が起きたのか判らなかった。

 叩……かれた……のか?この私が……?

 騒ぐ観客達の野次で、ようやくそれを認識する。

 「痛いじゃないか」

 本当は痛くなんてなかったが、助けた相手に叩かれ、私が喧嘩をしたがっているみたいに言われた事は当然不服だった。

 すると彼は諭す様に私にこう言うんだ。

 「お前は正しい。でもやり方を考えないと、いつまでもこんな不毛な事を続ける羽目になる」

 その瞬間、私は理解した。

 彼は私の事を知っていて、全てはその上での言動だと……。


 何も言い返せなくなった私は、その後観客の一人となっていた。

 そして目の前で繰り広げられる、不思議な光景。

 他校の生徒達は、私に謝って帰って行ったのだ……誰一人傷つく事無く。

 信じられなかった。

 そして何となく悔しくて腑に落ちない。

 だってこれではまるで……そうまるで、私が川上に助けられたみたいじゃないか。

 私が川上に負けたみたいじゃないか。

 ……そう……なのか?

 その疑問は、間も無く先生達が現れた事で決定的な物となる。

 もし奴らと戦っていれば、目撃されていたかもしれない。

 複雑な心境だった。

 単純に喜ぶべきなのかもしれないが、素直に喜べない自分が居る。

 そんな時、思わぬチャンスが訪れた。

 観客からの告げ口により、私を叩いた事を追求されだしたのだ。

 ここで彼を助けてやれば借りが返せる。

 ついでに叩かれた分の借りも返してやろう。

 私の目論見は、見事に成功して少し溜飲が下がった。

 と思っていたのだが、

 「ウチでの喧嘩はご法度だ」

 最後にそんな捨て台詞を残し、勝ち逃げするの様に彼は去っていったのだ。

 ズルイ奴め。今度会ったらぎゃふんと言わせてやろう。




 4月10日(木)


 昼休みに購買に向かう途中、階段の所でYシャツ姿のあの男を見かけた。

 川上だ。

 三年生に用でも有るのか、階段を上っていく。

 そうだ!後ろからこっそり近付いて驚かせてやるか。

 悪戯を思いつき、私は気配を消して彼の背後に忍び寄る。

 でも……暫く彼の後姿を見ていたら、そんな気は失せてしまった。

 何か……悲しそうに見えたんだ。

 ひょっとしたらこれが“男の哀愁”と言うやつなのだろうか?

 それに、どういう訳か三階を通り過ぎても、尚彼は上り続けている。

 この上は確か立ち入り禁止の屋上だったはず……。

 「待て」

 屋上の扉に彼が手をかけた所でそれを止める。

 しかし次に彼が言った言葉は、あまりに意外だった。

 「俺を狩りに来たのか?」

 コイツはまだ私がそんな事をしていると誤解しているのか?

 でも、これではっきりした。

 彼は私の過去を知っているのだと。

 それからは、押し問答が暫く続いた。

 そして彼は見せてくれたんだ。

 屋上から見る桜並木を……。

 それは、弟や家族と一緒に見たあの桜とまた違った美しさがあった。

 そして、家族以外の人間とこうして並んで同じ桜を見るのも“悪くない”と思えたんだ。

 コイツとなら友達になれるかもしれない。

 そんな予感がした。

 だから、パンを差し出された時も、何の警戒もせずに口に入れたんだ。

 それなのにだ。

 川上は信じられない事を言い出す。

 「そのパンに睡眠薬を入れておいた。俺の勝ちだ。お前が寝ている間にHな事をしてやる。男としての責任は取る。喜べ」

 最低最悪だ……。

 しかも、怒りにまかせて蹴り倒した筈が、吐き出そうとトイレに向かう途中で川上は追いかけて来る。

 再び倒そうと私は何度も蹴った。

 蹴って蹴って蹴り続けた。

 だが、何度蹴ろうと川上は倒れる事無く、おまけに私のパンツまでしっかり見ている始末。

 最低最悪だ……。

 刻々と過ぎていく時間、磨り減っていく精神と体力。

 私は負けるのか……?

 何度も浮かんでくるそれを、首を振って掻き消す。

 こんな形で負けるのは嫌だ。

 こんな卑怯な男に負けたくはない。

 それに、負けたら私はこの男に……。

 嫌だ!

 こんな形でなんて嫌だ!

 初めてなんだ!いや、初めてじゃなくても無理矢理なんて嫌だ!

 まだ、恋も知らないのに……!

 ……でも、もし負けたら……私は一人じゃなくなるかもしれない……。

 やっぱり嫌だ!

 どうしてこんな事をするんだ!?

 こんなに強いのに……。

 普通にやったとしても、勝てるかどうか判らない。

 それなのに……こんな卑怯な事をされたら、負けるに負けられないじゃないか!

 せめて普通に戦っていたのなら、お前になら負けてもいいのに……。

 お前となら、そういう仲にだってなれたかもしれないのに……。

 まさに私の精神の限界を迎えたその時、彼は突然種明かしを始め、こう言った。

 「冗談だ」と。

 最早崩れ落ちるしかなかった……。


 まったく、本当にまったく、川上は仕方の無い奴だ。

 でも……放課後あいつに名前を呼ばれた時、何故か妙に嬉しかった。

 だから私もこれからは『オーキ』と呼ぶ事にしよう。

 ただそれだけの事が何故か妙に嬉しい。

 夕食の時、家族の前で話したんだ。

 物凄く変わった奴が居るって。

 そうしたら、弟の鷹文が笑いながら言った。

 「ねぇちゃん、何か嬉しそうだね……愚痴以外でそうやって誰かの事話してるの聞くの初めてかも」

 「そ、そんな事は……あるか……いや、でも、これも半分は愚痴みたいな物だ。話す訳にはいかない様な、もっととんでもない事もされたしな……」

 「どんな事?」

 「だ、だから、話す訳にはいかないんだ!」

 「え〜、そう言われると余計聞きたくなるじゃん。ねえ?」

 「そうね」

 「まあ、智代も年頃の娘だからな……あまり他人に言いたくない事も有るだろう」

 無責任な鷹文の言葉にお母さんが相槌を打ち、しかしお父さんは私を庇ってくれた。

 まだぎこちなさはあるが、これが“家族の団欒”と言う物なのだろう。

 「そう言うならもう詮索しないけどさ。そんな面白そうな人なら、一度会ってみたいかも」

 「そ、そうか?うん、じゃあ機会があればな」

 



 4月11日(金)


 昼休みに購買に寄ってから屋上に行くと、ちゃんとオーキは待って居た。

 今日こそぎゃふんと言わせてやろう。

 そう思い、買ってきたコーヒーを渡して「睡眠薬を入れた」と言ってやったんだ。

 そうしたら、あいつは突然遺言の様な事を言い出しそのまま……。

 まったく、本当にあいつの冗談は悪質だ!

 その後、二人で沢山話した。

 そこでつくづく感じたのは、オーキの“凄さ”と、私との差。

 でも同時に、その“凄い”相手に自分が認められる事の嬉しさを知った。

 オーキは凄い変わり者で、凄いHで、すぐ私をからかって苛めるけど、本当は優しくて、頭も良いし、私がいくら蹴っても平気な程頑丈だし、一緒に居ると何か安心出来る。

 そうか……これが“男”なんだなきっと。

 そんなオーキの傍に居ると、私は自然と普通の女の子で居られる。

 隙あらば私をからかったり、Hな事をしようとするから気は抜けないが……。

 

 放課後、あいつの背中を遠目に見つける。

 クラスの友達との約束さえなければ、駆けて行きたかった。

 代わりに一年生の時のあいつの話を聴けたが……。

 だから、あいつがゲームセンターに入って行くのを見て、凄く迷ったんだ。

 結局、友達に気を使わせてしまったな。

 でも、そのおかげでクマさんも取れたし、念願のプリントシール機も一緒に撮れた。

 Hなクセに意外に照れ屋な事が判ったのは思わぬ収穫だ。

 私もとんでもない事を言わされてしまったが……。

 それに、あいつの家やあいつ自身の事も色々と分かったし、明日は……。

 あいつに、全てを話そうと思う。

 私が光坂に来た目的を。

 私の家族と過去に何があったかを。

 心配はしていない。

 あいつなら、オーキならきっと全てを受け止めてくれる。

 そして出来るなら、あいつと共に戦いたい。

 いや、きっと戦ってくれる筈だ。

 そう、あいつならきっと……。

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