戦国鎮魂歌〜ある漢の天下取り〜(4/28)縦書き表示RDF


PC破損の為執筆が大分遅れました・・・。
申し訳無いです・・・。

戦国鎮魂歌〜ある漢の天下取り〜
作:wish



第四話〜籐吉郎の決断〜


− 尾張と三河の国境 −

籐吉郎は鳴海城に着任して早々、今川家の軍勢一万余が尾張と三河の国境地帯に集結しているとの報告を受けた。

籐吉郎は前田利家・浅野長吉・太田牛一・木下小一郎の名だたる将と兵七千八百を率いて鳴海城南方二十里の地点に布陣した。

無論今川家は病死した佐久間大学信重の代わりに鳴海城に赴任してきた『木下籐吉郎』なる人物を評価する為の侵攻であった、いわば小手調べである。

今川家の総大将は幼き頃から今川家の人質として元服して松平元康(徳川家康)以下本多忠勝・本多正信・榊原康政・酒井忠次・鳥居元忠と勇猛果敢で忠実な三河軍団であった。

籐吉郎は早速寄騎衆や足軽頭等を招集して軍議を開く事とした、数の上でも将の質でも劣る織田軍は今川軍と正面から衝突されれば木っ端微塵にされるのは良く心得ていたのである、故に議論が白熱したのは言うまでもない。

「籐吉郎、ここは鳴海城に籠城して大殿の援軍を要請してはどうじゃろか?」
籐吉郎とは義兄弟の間柄にある浅野長吉が籠城策を主張した、だが決して籐吉郎は首を縦に振らなかった、信長に気に入られる為には華々しい戦果を上げなければならないのは重々承知していたのである、もしもここで敵に背を向けて逃げ出せば二度とチャンスは与えられないのである。

「どうじゃ?籐吉郎、ならばいっそのこと敵陣に突撃して一か八かに賭けるか?」
利家がヘラヘラ笑って冗談を言った、利家は籐吉郎とは親友で家族ぐるみのつき合いもしていたのである、その瞬間籐吉郎の顔色が変わっていた事に誰も気が付かなかった。

「利家殿・・・冗談を言ってる場合では無いでしょう」
籐吉郎の実弟・小一郎(秀長)が即座に利家に突っ込んだ、小一郎は元々清洲で農民をやっていたが籐吉郎の出世と共に籐吉郎に仕えた文字通り股肱の家臣の一人であった。

「いや・・・それで行くしかないだろう」
籐吉郎が即座に決断した、全員がまさかと言う顔をして上座の籐吉郎を見た、清右衛門達足軽頭にも無謀である事は即座に解った、相手は精鋭三河軍団、対する織田軍は寄せ集めの半農半兵の兵達であったのだ。

「籐吉郎殿・・・ご冗談でしょう?」
牛一が即座に異議を申し立てた、牛一はかつて信長と共に三河侵攻作戦に加わっていてその手強さを知っていたのだ、勿論織田軍は壊滅して信長はその雪辱に燃えていたのだ。

「たわけ!!ワシら農民から成り上がった者が出世するにはそれしかないじゃろうが!!」
温厚な籐吉郎が珍しく声を張り上げた、籐吉郎は焦っていたのだ、その声に思わず皆が黙り込んでしまったのだ。

「では先陣は俺が務めよう!!」
利家が自ら提案した策に責任を持つかの様に立ち上がった、利家は織田軍でも数少ない猛将の一人でありその名は遠く三河までも聞こえていたのである。

だがその頃対陣の松平軍に二人織田軍を睨み付ける男達が立っていた・・・。
そしてこの男こそが清右衛門にとって生涯の好敵手であり籐吉郎にとって最大の脅威となる男達であった・・・。
一人は戦国最強・本多平八郎忠勝、もう一人は戦国の申し子・松平元康であった・・・。


意見をくださったオーディンさん!!有り難うございます!!
これからもそのお言葉を励みにがんばります!!











ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう