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第五話 貯金が消えたから錯乱
:ツムジ視点:

コンロを持って襖を開けると目の前の光景に一瞬脚が止まってしまった。

えっと・・・・・・・・・どれから説明しましょうか?
じゃぁまず目の前に居る三人娘から行こうか?

「フリスお姉ちゃん!強すぎ!」

「フリスちゃんなんでそんなに強いの!?」

「えっと・・・・・分かりません?」

一応、畳の部屋はこの前も言ったが俺の部屋となっている。
テレビも一応置いてあり、テレビゲームができるようになっている。
そして持ち主の俺に許可なく勝手にレースゲームをしている瑠雨と詩得、そしてゲームなんて一度もしたこと無いフリス。この三人が画面に喰らいつくように真剣にレースゲームをしている。
丁度、結果発表が画面に映し出されるのは一位になったフリスの車だった。
残りの二人は「初心者に負けた」とコントローラーを手放し畳に手をついて落ち込んでいた。

そして次にルーノと龍守さん、光斗の三人がちゃぶ台に座ってトランプをしている。
そして何より、龍守さんが黒い。発しているオーラが黒すぎる。

「ネイロさん!貴方また不正を行いましたね!?」

「そうですよ!どうして二度もロイヤルストレートフラッシュが出てくるんですか!?」

「何のことか私は分からないわ?まぁこの五百円は貰っておくわね」

「「コンチクショウ・・・・・・・・・」」

話の内容を聞く限り三人はトランプをしているらしい。
しかも、掛け金をして。状況からすると龍守さんがいかさまをして勝ったらしい。
よくよく考えるとルーノが掛けているお金は全部俺の無残にも砕かれている青いガラスの貯金箱から取り出したものじゃない?誰か!違うといって!

「って違わないのかああぁぁぁ!!!」

俺はコンロ床に捨てて龍守さんに跳び蹴り、着地して光斗にラリアット、振り返ってルーノに拳骨の華麗なる連撃をかましてやった。
すると頭を抑えてうつぶせていたルーノが頭を上げる。

「ツムジ!いきなり何をするのだ!」

「何をするだァ!?不座化瑠菜ふざけるな♪人の有り金使って何ギャンブル楽しんでるんだよ!」

「まぁ亡霊騎士(ゴーストナイト)君。悪気があってやった事じゃないんだから」

と背中を抑えながら説明をする龍守さん。
振り返って足を大きく前に踏み込んで右手の人差し指をビシッと効果音が聞こえるくらいに振ってみる。足を前に出したとき「グギャ!」と光斗の声が聴こえたような気がしたけど発想の転換で居なかった事にしておく!

「なら!止めろよ!あんたがそう思った時点で止めればよかったじゃん!」

「ちょ・・・・・・・・旋風・・・・・下・・・僕がいr」

「ツムジ!私の事を忘れるな!頭を殴った恨み!」

「俺は金を勝手に使われた恨みだよ!」

「だから・・・・・・・・下n」

「龍守さんも止めれたでしょう!?」

「私は遊びたかっただけなの」

「自己中が!」

「・・・・・・・・ぐすっ」

下のほうで泣き声が聞こえるけど無視!
目の前のたこアマをぶっ飛ばす!
右手に力をこめて拳を作って殺気を放つ。ルーノは険しい顔をするが畳に置いてあった剣を掴んで立ち上がって構える。ルーノは最初会った時のように怯えるわけでもなく震えてもいなかった。

「殺気はすごいがそんな物無視すればなんて事無い!私は拳骨の恨み!ここで晴らす!」

「上等だ!ここで五百円分の恨み晴らす!」

亡霊騎士(ゴーストナイト)君。掛け金は合計で三千円だったわよ」

「二千五百円アップ!!そして俺の恨みも二千五百円分アップ!」

俺とルーノからどす黒いオーラが発せられる。
下のほうで光斗が「い、息ができない・・・・・・」とか言っているけど俺の知ったこっちゃない。イコール見捨てたという事で。ここ!テスト出るから!メモっとけ!

俺が一歩を踏み出し、ルーノも一歩を踏み出し、そして、

「グボッ!」

「え?」

俺の襟を誰かが思いっきり引っ張って後ろに引き摺られた。
まだ、誰かが襟を持っている感触があり、恐る恐る顔を後ろに向ける。

「旋風♪」「黒マフラーのお兄ちゃん♪」

凄まじい殺気を放つ詩得と瑠雨。
え、ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!俺が悪いの!?
そしてルウ!お前も殺気を放つ事ができたのか!?そこに驚く俺もどうかと思うけど。

「ルーノさんに何失礼な事してるの?」

「そうだよ、黒マフラーのお兄ちゃん♪居候さんを怖がらせちゃ駄目だよ♪」

あ、はははは、俺ってもう駄目かも♪
だってどんどん二人が手に力をこめているんだもん。
そのせいで首が絞まってるって♪息ができない♪肺が活動できない♪

「しゃれにならない・・・・・・!手を離して!・・・・」

「「嫌♪」」

「やっぱりかい」

そして二人は俺の襟に力をぐっと込めて、そのまま俺を

「「吹っ飛べ!」」

「逝ってきまーす!!(涙)」

襖を突き破ってリビングのほうに派手な音を立ててぶっ飛んでいきました。
あ〜ドアに続いて襖までもが・・・・・・・・・・

「それより、ルーノさん。その剣はなんですか?」

「「「あ」」」

シエがルーノの剣を指差して首を横に傾ける。
俺とフリス、ルーノは同時に声を出してハモってしまった。


〜二十分後〜

「ふぇいふはっほ〜(そうだったんだ〜)」

龍守さんが牛肉を食べながら説明を聞いて納得する。
他の三人も「へ〜そうなんだ〜」と納得する。ってオイ待て。

「それだけ?反応薄くね?」

「いや、旋風。あたしはファンタジーが好きなのよ」

「だから?」

「そうなるの」

「結局どういう事だよ!?!?」

隣にいるシエにツッコミを入れるが他の二人もこんな事だろうからあえてもう理由は聞かない事にする。一々ツッコミをする俺のみにもなってほしい。

「それにしても美味しいですわ。ね、ルーノ」

「はい、私もこっちの世界の食べ物が美味しいとは思いもしませんでした」

とフリスは豆腐、ルーノはうどんを食べながら納得する。
ちなみにお肉は涙が出るほど美味かったらしい。
俺も牛肉は食べたが食べた瞬間口の中で溶ける肉なんて初めて食べた。感動だ。

「そういえば、旋風。学校の間、フリスちゃんとルーノさんはどうするの?」

「・・・・・・・・・・留守番?」

「嫌です」「嫌だな」

即答で却下されたよ。
大体、どうするんだよ。留守番以外何もないと思うんだけど。
すると龍守さんがふふふ、と笑って俺の顔を見た。

亡霊騎士(ゴーストナイト)君。私は保護者になって学校に行かせると言う手段も有るわよ」

え、どういうことですか?

「瑠雨の時も私が中学校に行かせただろ?それと同じ事よ」

「ちょっと待ってください!瑠雨の時は義務教育だったから行かせたけど高校は違うし!」

俺は必死になって否定する。
この二人が来ると学校中は大騒ぎになると思う。
理由は二人とも綺麗すぎる。簡単に言うと美人すぎて困るという事だ。そこでついつい「旋風と一緒に住んでる」という事がバレたら男子から鉄槌が下されてしまう。死亡フラグ。

「ちなみにフリスとルーノさんは何歳なの?」

シエがフリスに質問すると「わたくしは今年で十六です」、ルーノは「私は今は十七だが今年で十八になる」と言う。という事はフリスは高校一年生。ルーノは高校三年生となる。

「この際だから二人とも一年生という事で良いわね」

「良い分けないでしょう!?っていうか学校に行く事は決定事項!?」

「「「「「「当然」」」」」」

全員に綺麗に決定事項ということを言われました。
なんだか悲しくなってきた。未来の俺は生きてるかなぁ・・・・・・・・・

「いいなぁ〜私も早く高校行きたい」

瑠雨が目を輝かせながら呟くと「俺は中学に戻りたい」と言ってしまった。
光斗が肩をとんとんと叩いて「ドンマイ」という。「ほっといてくれ」とふてくされてしまった。

「あ、旋風。ドアと襖の修理は家賃にプラスしておくわね」

「何でだよ!?お前が壊したんだろ!?」

「払えないんなら天井に宙吊りにして釘バットで拷問するわよ」

「ハラワセテイタダキマス」

俺は虚しく土下座をする。
こいつが怒ったときは俺を凌駕するんだよ。

「決定した事だし私は残ったお肉を貰うわね」

「あ!音色さんずるいですよ!あたし、全然食べてないのに!」

「私だって食べてないよぉ〜」

「わたくしも食べたいです!」

「私も食べます!」

「僕の分も取っといてよ!」

「俺はうどんで良い・・・・・・・・・・」

肉の争いに入ると体が五体満足で生き残れそうに無いからひっそりとうどんを食べる事にした。
うどんを食べている間鉄板の上ではすき焼き戦争がおっぱじめられていた。



四人が帰った後、俺は一人で洗い物をしていた。
七人分の洗い物をするのは一人ですると大変だが龍守さんが鉄板だけ洗ってくれたのでマシなほうだと思う。フリスとルーノは風呂に入ってもらい、すでに一つしかない布団の中で畳の部屋で二人で寝てもらっている。俺はまだ風呂にも入っていないし寝る場所が無いのでどうするか考えていた。

時刻は十一時三十分。
そろそろ眠くなってきたので俺は椅子に座ってタオルケットを羽織って寝る事にした。
旋風「俺の・・・・・・貯金が」

作者「お前、社長の息子だろ?仕送り貰ってんだろ?」

旋風「月に三万貰って一万を貯金してんだ!?大きな出費はきついんだよ!あいつ等の服とかも買わないといけないし!」

作者「ドンマイ!」

旋風「・・・・・・ふざけるのもいい加減にしろよな」
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