プロローグ その2 姫君の錯乱
:フリス視点:
わたくしの名前はフリス・ローデイル・コウトラル・レイール。
一国の姫であり、国を支えなければならない使命があった。
お父様のヨトウ様はとても立派な方でわたくしのお母様フロウ様も大変お美しい方です。
そんなわたくしは一人娘で国を支える姫。
やる事はたくさんありました。
毎日が大変で毎日が楽しい日々だった。
民も裕福とは言えないが、皆さん一生懸命に生きて王のお父様も自ら国の支援をやってきました。
そんな王の娘であるわたくしを皆さんは大事にしてくださいました。
この平和な日々がずっと、ずっと続く事を皆、祈っていた。
しかしそれは崩れ去ろうとしていた。
夜になりわたくしと父上、お母様は何時ものように王座に座り、数人の兵とともに今日の国の様子を報告していました。
わたくしの隣には女騎士で姉のような存在、ルーノが何時ものように立っています。
彼女はわたくし専用の騎士で昔から訓練されとても強く頼りになる人だ。
身長は私より高く170ぐらいで方まで伸びたストレートの茶髪。
鋭い青色の目。いつもこんな目をしているが私と一緒にいる時はとても優しい。
そしてスタイルもよくとても綺麗な人だ。
「ふぁ〜」
「フリス様。もう、お眠りになりますか?」
「大丈夫です。ルーノ。まだお父様達が報告の途中だから。わたくしも姫としてちゃんとここにいたいのです」
「承知」
彼女は優秀です。
昔から一緒にいるといいましたが本当に物心ついたときから彼女はわたくしのそばにいつでもいました。
確か年齢はわたくしと二つはなれているといってましたっけ?
まぁ姉にはかわりはあせん。
彼女は実際の姉ではありませんが彼女もわたくしの事を妹とお思ってくれます。
感謝の一言ですね。
「フリス様、そんなに顔を笑顔で見られると・・・・・・・」
「あ、ごめんなさい♪」
わたくしはニコニコ笑いながら前を向く。
やっぱりわたくしにとって大切な人には変わりはありません。
その人の顔を見ると自然と頬が緩むのは当たり前です。
すると丁度隣の父上と母上への報告が終わったみたいだった。
「分かった。今日はお前達も疲れただろ。ゆっくり休め」
『は!』
数人の兵が一斉に声をあげてくるりと後ろを振り向く。
何時見てもぴったしあっているから感動しますね。
すると兵達が歩き出そうとした瞬間に部屋の入り口から一人の兵が顔色を変えてやってきた。
その兵はへとへとになりながら王座の目に膝をついて報告をする。
「ヨトウ様!大変です!北の『ドルトラ大陸』のフルトラ国が戦争を始めようとしています!」
「何だと!?」
お父様も怒鳴るように立ち上がり、顔色を変えていた。
この世界はグラウンド・ゼロと呼ばれている。
グラウンド・ゼロとは『原点』または『基礎』と言う意味でこの世界自体が『原点』という意味でつけられたそうだ。
そしてグラウンド・ゼロは四つの大きな大陸でできている。
北のドルトラ大陸。
南のロート大陸。
東のレグッカ大陸。
西のコルフェル大陸。
そして、その大陸にはいくつもの国がありたくさんの王がいる。
しかし、一番偉い王はその大陸をまとめている国の王だ。
わたくしのお父様は南のロート大陸をまとめる国、グラスラ国の国王で偉いお方だ。
そして今から戦争を始めようとしているのは北の大陸をまとめるフルトラ国が戦争を始めようというのだ。
そして一番恐れていた事。
北の大陸は他の大陸に比べて面積が二倍ほど大きい。
ということは国の数も多く、兵なども数が多いということ。
そして何よりあの国には他の三つの国にないような兵器がある。
どこの国の王も北の国の王を恐れていた。
そしてそれが実現された。
「そうか・・・・・・・」
お父様は力なく王座に座り溜息をつく。
さっきまで出て行こうとしていた兵たちも驚きの顔を隠せずその場で立ち尽くしていた。
「至急に東と西の王に報告しろ!北を迎え撃つと!」
「は!」
さっきの兵は急いで王座を後にした。
「あなた・・・・・」
「大丈夫だ。今日はもう、寝よう。お前達もそんなところで突っ立っていないで戻ってよい」
『は!』
兵達は急いで王座を後にしお父様もお母様も王座を出る。
その間わたくしはずっと座り、ボーっとしていた。
「フリス様。今日はもうお眠りになられた方が良いかと」
「・・・・・・・・分かりました。ルーノもちゃんと休むのですよ?」
「承知」
わたくしは立ち上がり自分の部屋に戻る。
廊下を歩いている間、戦争という言葉が頭から離れない。
どうして・・・・・・・
どうして平和な日々を崩すの?
わたくしはそのことばかり考え気がつくと自分のベットで眠りについていた。
あれから数日。
わたくしはルーノと一緒に一家である朝の散歩に出ていた。
国の外の森は日差しがよく温かくて気持ちが良い。
わたくしはいつも森で散歩をする事を日課としていた。
「フリス様。そんなに急がなくても」
「ルーノも早くこっちに来たらどうですか?日差しが気持ちいですよ?」
「分かりました。フリス様もまだ子供ですね」
「む、子供とは何よ」
わたくしは日差しが丁度当たる場所でくるくると舞うように空を見上げながら回転する。
そんな姿を見て子供といったルーノに向って頬を膨らまし怒ったような素振りを見せる。
そこは素振りなので全然怒ってはいない。
それも彼女は分かっているから微笑んでみていた。
わたくしは再び舞った。
水の音。
風の音。
生き物達の鳴き声。
全てが新鮮だった。
すると突然、
「フリス様」
「なんですか?」
ルーノが真剣なまなざしでわたくしを見ていたので舞うのをやめ、目を見て会話をする。
「今日は大事なお話があります」
「大事な話ですか?」
「はい」
大事な話とはなんでしょうか?
気になるわたくしは聞こうと思い口を開こうとしたがルーノの方が先に話し始めた。
「実は近々、戦争が起こる事は知ってますね?」
「・・・・・・・・・・・・はい」
わたくしは顔を下に向け返事をする。
できればそのような暗い話はしたくなかった。
「今日、フリス様には異世界に逃げてもらうよう、ヨトウ様から命令が下りました」
「え!?」
異世界・・・・・・・・お父様から聞いた事がある。
この世界とは違う世界があり、全く文化も異なる世界。
その世界にわたくしを逃がすと?
「出発は何時です?」
「今すぐです。ヨトウ様は貴方様をお守りする自信がない。こんなだめな父親だが許してくれという伝言をもらっております」
「だめな父親なんて・・・・・・そんな」
わたくしは涙が出そうになった。
そんな事は一度も思ったことがない。
すばらしい父親だと思っている。
「フリス様」
「分かっています。今すぐ行きましょう」
「承知。ご心配なく、私もついていきますから」
「・・・・・・・ありがとう」
わたくしは涙を流しルーノにお礼を言う。
そのときルーノは微笑みわたくしを優しく包み込んでくれた。
温かい。
自然の温かさとは違う人の温もりを感じる事ができた。
しばらくして彼女は離れて目を瞑った。
そして開きふぅと息を吐く。
「それでは・・・・・・・・危ない!」
「え?」
わたくしは良く分からずルーノに押し倒される。
その瞬間、脚に痛みが走った。
見てみると弓矢がかすって脚から血が出ていた。
「フルトラの暗殺部隊か!?フリス様大丈夫ですか?」
「ええ、何とか」
ルーノが立ち上がり、わたくしの脚の異変に気づき見てみる。
すると脚からは血がたらーっと流れている。
「くそ!出て来い!そこにいるのは分かっている!」
ルーノは軽く舌打ちをして腰に鎖してある剣を抜く。
そして魔法の小さな声で呟き始めた。
するとわたくしの座っている地面から一メートルほど離れたところに大きな穴が地面にできていた。
「先にお逃げください!私も後からついていきます!その代わりあちらの世界についたら全速力で逃げてください!あいつ等も貴方を追う可能性があります!」
「分かりました!・・・・・でもルーノを残しては」
「いいから!私の事はきにせず!」
「・・・・・・・分かりました」
わたくしは足を抑えながらゆっくりと立ち上がり穴を目指す。
すると後ろからいくつ物足音が聞こえた。
黒の鎧を身につけた男達がこちらに走ってくる。
「っち!はやくお逃げになってください!」
私は肯き穴の中にジャンプして入る。
「姫を逃がすな!何人かは穴へ入れ!」
「しまった!」
数人の兵の相手をしていたルーノは閉め始めた異世界へ通じる穴に数人の男が入っていくのを確認した。
そして完全に閉じる。
ルーノの魔法で異世界へ通じる扉を開けるのは後一回ほど。
魔力の消費が激しく、これだけだと場所までは指定できない。
彼女は『人がたくさん居り』、『戦争がない国』と願い魔法を発動した。
しかし同じ世界に行くにはこの条件の『国』の方に当てはめないといけない。
そして条件が多いほど魔力の消費が激しいので『戦争がない国』を願ってもう一度穴を作る。
が、『人がたくさんいる』と言う条件は満たされないので彼女と同じ世界にいけたとしても場所が違うのだ。
「今はこいつ等に集中するしかない!」
彼女はまず目の前にいる敵を倒す事に専念した。
作者「新連載は一日二話更新!俺、頑張った!」
フリス「いや、頑張ったもなにもストックが――」
作者「シャラプ!そこはだまっとけ!」
フリス「それで、感想は来たんですの?」
作者「来ていないので誰でもいいから感想ください!」
ブログはじめました『今宵の猫は月を見て鳴く』
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