今まで約17年間…俺、沼川は恋から逃げていたと思う…てか、逃げて来た。正直に言うよ。
俺の恋は、好きな人が出来るのだけど、フラレるのが怖くて告白出来ずに終わる…というのがパターン化されていた。
だから、恋に臆病になってしまい、何度も…
「もう、恋なんてしない!」
と、強がり宣言してしまう…。ホント…馬鹿な俺だ。
超突然だが…今、俺の目の前には俺が思いを寄せているクラスメートの女子が立っている。
季節は、深まった秋。時刻は夕暮れ。場所は学校の教室。二人っきりである。しかも、思いを寄せた女子から話し掛けてきたのだ…。
「あの…」
「えっ…」
これはもしや…人生初の告白か?いやいや、違うだろう。こんな俺に告白する女子は、普通いないし。
「沼川君って…す、好きな人とか…いるの?」
「っ?!」
こ、この探り…もしやホントに…
「いや…いない…かな?」
はい、嘘こきました。あなたがチュキだからぁ!!嘘ついたんです。
「そ…そっかぁ。」
「…うん。」
さぁ…告白されるのも時間の問題となった!さぁ、いつでも来い!
「…沼川君?」
「な…何?」
はい、超緊張してます。
「実は…ずっと前から…」
「…うん。」
「沼川君の事…」
「…うん。」
到頭来るよ…あの言葉が…
「す…好きでした!もし良かったら、私と付き合って下さいっ!!」
き、き、キターーーーーーーーー!!到頭、俺にも春が来たよ!
さて…あとは返事するだけ!
「…沼川君?」
「ご、ゴメンっ!!」
やったぁ!!って…えぇー?!
「やっぱ、付き合えないよ。」
ちょ、ちょ、ちょっと何言ってんだよ、俺?!考えてる事と言ってる事が違うじゃん!!やっぱり…恋なんて俺には無理…って考えるなぁ!あぁ、早く撤回しないと!!
「そっかぁ…ありがとね沼川君…う、うわぁーん!!」
(ダッ!)
「えっ?!ちょっ、ちょっと待って!」
思い人は泣きながら、走って教室から出て行ってしまった。
結局、俺は思い人に告白出来ず、逆に告白して来た思い人をフってしまい、傷つけてしまった…。
「はぁ…また、恋を逃してしまったよ…。」
…俺は、恋するといつも逃げ腰になり、こういう悲しい結末を辿る事となってしまう。だから、俺の周りの人達は俺をこう名指しして馬鹿にしている…。
『恋愛エスケーパー』
(fin...) |