7.そこに君の姿は
「・・・・ずっと公園におった。」
「は?」
霧と闇で顔がよく見えなかったが、淡々と話す和葉に言葉が続かない。
(・・・・公園・・・やと?・・・・)
しばらく経って、遠山とゆりも一旦家へ戻ってくるのが見えた。
それを見て、遠山にもゆりにも、和葉を見つけたことを知らせるのを忘れていたことに気づく。
「和葉!!!」
「もうどこに行ってたん!!」
「お父ちゃん心配したんやで。」
「服部君から電話もろて、探したけどどこにもおらんのやから!」
遠山は和葉をすぐに抱きしめ、ゆりも横から抱きついて泣いていた。
平次と共にいる和葉を見つけ、安心していた。
「ごめんな。お父ちゃん、ゆり。」
「もうええんや。和葉が無事やったんやから・・・。」
「もうほんまに・・・。なんかあったんかと思ったんやで!」
「なんもないよ。ちょっと公園で考え事してたら寝てしもたんや。ほんまにごめんなさい。」
和葉を抱きしめる遠山とゆりを、一歩離れたところから見ていた。
( 公園やと?・・・俺は全部探したんやぞ?・・・・公園のどこにもおらへんかったやないか・・・)
町内を走り回っていた時、もちろん公園にも行った。
中を隈なく探したけど、どこにも和葉の姿は無かったと言い切れる。
何度も同じ場所を周って探していたのだ。
ずっとそこにいたのなら、見つかったはず。
平次には、和葉の言っていることが信じられなかった。
怪我をしているわけでもなく、事件に巻き込まれていたわけでもない。
いつもと変わらない和葉。
でも、平次には和葉が遠く感じた。
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