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君から奪ったもの
作:ERIKA



16.なんで・・・


永治と付き合い始めて二日。
もう一人の親友にも報告をしないといけない。


東京にいる親友、毛利 蘭の番号を表示する。
早く伝えたくて、コール音が止まるのが待ち遠しい。






「もしもし?和葉ちゃん?」
「あ!蘭ちゃん!!」

「久しぶりだね。元気だった?」


蘭とは週に一度は電話で話している。
蘭は、去年の12月、やっと待ちに待った工藤 新一が帰ってきて、それからすぐに新一から告白され今は恋人だった。
その頃はまだ、和葉と平次の関係は変わっていなくて、蘭にはその愚痴を聞いてもらっていた。
それに、蘭が嬉しそうに新一のことを話すのを、和葉も喜んで聞いていた。



あの時は平次のことがあってショックで、蘭に言ってしまったら、これは現実で平次への想いはもう届かないことを認めてしまわなければいけない。
それで、蘭にも平次に彼女ができたとは伝えられなかった。





そして、今日。

和葉からの知らせに、蘭は驚愕する。




「あたしは元気やったよ!蘭ちゃんは、工藤君とはどうなん?」

「新一は相変わらず事件、事件って走り回ってるよ。」

「もう、工藤君。せっかく帰ってこれたのに、蘭ちゃんほったらかしにしてんの?」
「あ、ううん、違うの。休みの日には、なるべく一緒に過ごしてるから。」

「ふ〜ん。」
「あ!何!?和葉ちゃん今、笑ってるでしょ!!」
「フフ。蘭ちゃんこそ、今顔真っ赤やろ!」

自分とは違う、女らしくて綺麗で、可愛くて、優しくて性格も◎で憧れている人。
そんな大好きな親友から、新一と付き合うことになったと聞いた時は本当に嬉しかった。





「それで、しばらく連絡してなかったけど、和葉ちゃんは服部君とはどうなの?」




今日の電話の目的。


(蘭ちゃん、驚くやろな。喜んでくれるやろうなぁ。)






「実は・・・・・・」

「え?何?なにかいいことがあったの?」

「・・・・・実はな・・・あたし、彼氏ができたんや!!!」


「・・・・え?・・・・・・ほんとに!!!わぁ!!おめでとう、和葉ちゃん!!服部君、なんて言ったの?」


「・・・平次?」

「うん!!だって、服部君でしょ?彼氏になったの。」

「ちゃうよ。平次やないって。」










「・・・・え?」





なに言ってるの?

だって、服部君でしょ?

和葉ちゃんが好きなのは、服部君だよね?

いつも、電話で話してくれるのはほとんど服部君のことだったよね?

この前の電話で話した時も。





「・・・・何、言ってるの?・・・・・冗談・・・だよね?・・・・・」

「冗談なんかやないって!!ほんまやで、彼氏の名前は、山中 永治っちゅんや。」









「・・・・その人、誰?」

「隣りのクラスなんやけど。委員会が同じやったんや。そんで、仲良うなってな。」






「・・・・・・へぇ。」

「段々、永治のこと気になってしもうて、好きになってしもうたんや///////」

「それでな、蘭ちゃん!勇気出して、告白したんや/////もう、めっちゃ緊張したんやで!」







少し連絡をとらなかった間に、大阪の親友にこんな変化があったなんて。


信じられない。


どうしちゃったの?和葉ちゃん。









「・・・・でも・・・・・服部君は?」

「あぁ、平次な。平次も彼女おるよ。」

「彼女!?誰?なんで!?どういうことなの!?」

「こないだのバレンタインに、平次、永沢先輩に告白されたんや。そんで、平次と付き合うようになったんやで。蘭ちゃん、知らへんかったん?」


「そ・・そんなこと聞いてないよ!!・・・でも、和葉ちゃん、それでいいの!?」


だって、新一そんなこと言ってなかったよ?



「別にええやん、平次に彼女できても。あたしも、これでやっと諦めついたしな。それより、永治のこと聞いてえなぁ〜。」

「ま、待って!!本当は服部君のことまだ好きだよね?」



どうか、大切な親友がそう答えてくれますように。








「好きやで。まあ、でも幼馴染としてな。今はそれ以外には無いよ。」






なんで、こんなことになっているのだろう。

私には今更、幼馴染として好きなんて言わなくてもいいのに。

どうか、冗談だと言ってほしかった。

でも、もしまだ好きなのならこんな冗談は言えない。



自分が新一とやっと付き合うことになって、次は喜んでくれた和葉だと思っていた。

相手は、服部君で。

早く、離れた親友にも幸せが訪れるように祈っていた。







それから、和葉は永治のことを話し続けた。
蘭の頭の中は、早く新一に言わなければということしかなかった。








なんで?

なんで、こうなっちゃったの?

和葉ちゃん、あんなに服部君のこと好きだったじゃない。

服部君だって、気づいてなかったかもしれないけど、和葉ちゃんのことなんだかんだ言って凄く大切にしてたよね?


こんなのダメだよ。

二人は、結ばれる運命だって、私ずっと信じてたんだよ?







「新一・・・助けて・・・このままじゃ・・・二人は・・・・」




和葉との電話を切り、急いで事件現場にいるはずの新一に電話する。






「・・・・・蘭?どうした?」

「新一!!!大変なの!!和葉ちゃんが!!服部君も!!!なんで?なんでこんなことになっちゃったの!?」


嘘だよね。

こんなの、おかしいよね、新一?




「蘭、落ち着け。」







こんばんは、ERIKAです。
こんなに暗い話ですみません。
でも、平和大好きですから(>_<)
やっと、蘭ちゃん登場まできました。
辛い話なのに、ここまで読んでくださっている皆様ありがとうございますm(__)m











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