これは、カプコンのゲーム『モンスターハンター』のファンフィクションです。
一応は『2ndG』がベースですが、ちょいちょいオリジナルの設定が加わっております。
若輩者ではありますが、どうぞよろしくお願いします。
12/15
主人公の描写をちょっと変えました。
キャラ作ってたらイメージ通りのヤツがあったんです(>_<)
‐Prologue‐
高度な機械文明が衰退し、長い氷河期を終えた矢先の世界。
ヒトはかつての権力を失い、異常な進化を遂げた獣たち――モンスターに脅える日々を過ごしていた。
しかし、やがてヒトは、そのモンスターの爪や骨、そして皮が、ヒトを脅かす存在であると同時に、モンスターから身を守るための武器になることを知る。
知識を得たヒトは、モンスターを狩ることでそれらの素材を剥ぎ取り、そして加工する術を身につける。
そして、それらの防具を身に纏い、武器を背負った勇士たちは、後にハンターと呼ばれ、ヒトの世界をどんどんと広げる立役者となる。
そして現在では、ハンターによってもたらされるモンスターからの恩恵が、ヒトの暮らしを支え、なくてはならないものになっていた。
世は、正に弱肉強食の狩猟時代。
◆
緑豊かな森。花は生い茂り、木々は実を結ぶ。
そんな森の外側に沿って作られた街道を、一台の馬車が進んでいた。家畜として一般的な大型の草食獣、アプトノスがゆっくりとした足取りで馬車を引く。
街道沿いに生えた木立の間を、ケルビと呼ばれる小型の草食獣が二匹、軽やかに跳び跳ねた。
「うわ、今のがケルビかな? へぇ、結構可愛いなぁ」
荷台を作り替えた客車を覆う幌の隙間から、一人の少年が顔を出した。まだ成人(十五歳)を過ぎて一年しか経っていない少年は、鮮やかなミカン色の髪を、ドスシャギーという髪型に纏めている。髪で隠れて見えないが、ちょっぴり尖った耳が少年の特徴だ。
少年は馬車から身を乗り出すと、街道のすぐ側を走る草食獣に目を輝かせた。少年の声を聞き、前で手綱を取る老運転手が笑う。
「ハハハ。坊主、ケルビも見たことがねぇのか? 珍しいなぁ、王都の出身かぇ?」
ケルビは、森丘や密林など、温暖な気候ならばどこにでも住んでいる、とても繁殖能力の強いモンスターだ。その毛皮は人の衣服に、増強作用を持つ角は、薬の材料になるなど、人々の生活には欠かせない生物の一つである。
そんなモンスターをはじめて見るという者は、大概は一生を城壁の内側で過ごすという王都や、共和国の首都に住んでいた者くらいだ。
しかし、少年は首を横に振った。
「いいや。ドーラ火山の麓の村だよ。オレ、ケルビは毛皮でしか見たことないんだ」
少年が答えると、老運転手は感嘆の声を漏らした。
「ほぅ。あのラティオのン・ガンガと並ぶ、武具職人の聖地から来たのか? しかし、坊主は人間だろ? あすこにゃあ竜人ばかりが住んでると聞いたが」
「正確には、村の九割かな。オレは親父が竜人だけど、母さんが人間なんだ」
「へぇぇ。ハーフなんて珍しいなぁ。」
「ハハ。よく言われる」
珍しい珍しいと繰り返す老運転手にそう言うと、少年は首を引っ込めた。そして、定期的にガコン、ガコン。と揺れる馬車に身を委ねる。
少年の名は、ヴァン・ドラグニル。
幼いころから抱いてきた夢をかなえる第一歩として、一流のハンターとなるべく、故郷の村を離れ、父親の知り合いだというハンターに教えを乞うために彼の住む町に向かっていた。
ヴァンは、今度は老運転手の後ろからヒョコッと顔を出した。
「おじさん。ミミルの町はまだ遠いのか?」
「まだまだだなぁ。あと山を二つにドンドルマっつう町を一つ通らにゃいかん。ドンドルマはあともう少しかかるなぁ」
老運転手の言葉に、ヴァンはケルビを見たときと同じように、目をキラキラと輝かせた。
「ドンドルマ! ハンターズギルドの本拠地がある、あのドンドルマか?」
「それ以外に何のドンドルマがあるだぁよ? ドンドルマはいい町だ。着いたら小一時間ほど休憩するから、坊主も少し見学するとえぇ」
「うん!」
ヴァンは頷いて顔を引っ込めると、まだドンドルマまでしばらくかかるという老運転手の言葉を忘れ、持ってきた荷物の中から財布やらメモ帳やらを取り出して腰のポーチに詰め始めた。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。