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奇術師の予言
作:七夕夜想曲



第四話 探偵と怪盗


「おいボウズ、どういうつもりだよ。いきなり上に行こうなんて・・・」
コナンの部屋に連れてこられた快斗は、不満そうに言った。
「まあ、いいから座ってよ。」
コナンはそう言って椅子を持ってきた。
「椅子よりテーブルの方がありがたいんだけどな。特にトランプマジックは・・・」
「そんな物いらないよ。少し話がしたいだけだから。マジックは後でいいよ、快斗兄ちゃん・・・いや、怪盗キッド。」
コナンは子供の演技をかなぐり捨てて言った。
「さすがだな名探偵。怪盗キッド。本名は黒羽快斗だ。」
快斗もキッドの口調で言った。
「やけにあっさり認めたな。」
「まあな。本当はお前宛に予告状を出してからにするつもりだったけど・・・手間が省けたぜ。」
快斗はゆっくりと窓の傍まで歩いていった。
「・・・何のことだ?」
コナンは怪訝そうに言った。



「話を聞いてくれるか?名探偵。」



コナンが頷くと快斗は話し始めた。




「話はここから始まる。なぜか親父が怪盗キッドになった所から。その理由はまだ分かってないが・・・」
コナンは黙って聞いている。
「それが十八年前だ。そして、その十年後親父は死に、当然ながらキッドは姿を消した。
さらにそれから八年後の今、キッドは再び活動を再開した。ここまではいいな名探偵?」
快斗は、考えをまとめるために話を区切った。
「キッドが復活した直後、俺は自分の部屋に隠し部屋を見つけた。
それは親父が遺した物で、そこには怪盗キッドの衣装の一通りが揃っていた。」
「おい、ちょっと待てよ。キッドの二代目はお前だろ?」
コナンは不審に思って聞いた。
「すぐに分かるよ名探偵。俺は奴に会えば何かが分かると思って、その服を身に着けてキッドの予告場所に行った。
そのときに怪盗キッドやっていたのは、親父のかつての付き人、寺井黄之助だ。
俺は彼に、親父が事故死ではなくて殺された事、怪盗キッドだった事を聞いた。
そして、親父を殺した奴らをおびき出すために、今度は俺が怪盗キッドになった。」
「・・・黒羽盗一は殺されたのか?」
「そうだ。続けるぞ。俺がキッドになってしばらくして、ブルーバースデーを狙った時、俺は親父を殺した奴らに出会った。
俺はそいつらの後をつけて、奴らの目的を聞き出した。」
「それで、そいつらの目的は何なんだ?」
コナンはすっかり探偵モードになっていた。
快斗は、そんなコナンに苦笑いしながら続けた。
「古くからの言い伝えにこうある
『ボレー彗星近づく時、命の石を満月に捧げよ・・・さすれば涙を流さん』
そして、その涙をのんだ者は不老不死を得る。」
「・・・なるほど。その『命の石』ってのがビッグジュエルの内の一つで、
奴らの野望を阻止するために、お前が怪盗キッドを続けてるってとこか?」
「ご名答。さすがは名探偵、察しがいいな。その命の石はパンドラとよばれている。」







「それにしても、その途上で小さくなった工藤新一に会うなんてな・・・」
「・・・そういえばお前はどこまで知ってるんだ?」
「えーっと。お前が、黒ずくめの組織に毒薬を飲まされて体が縮んだ事、眠りの小五郎並びに、眠りの園子嬢の正体、
工藤新一の正体を知っている人一覧、それから灰原哀の正体ってとこか。」
「俺の正体にはいつ気付いた?」
漆黒の星ブラックスターの直後だな。幼い日の記憶のおかげで。」
快斗は微笑んだ。
「覚えてるか、新一?」
コナンも懐かしそうに笑った。
「ああ、今日の授業中の居眠りで夢に見たぜ。
思い出した直後に再会だからな・・・改めてよろしくな快斗。」
「・・・捕まえないのか?」
「自白じゃ証拠にならねーからな・・・それに続きがあるんだろ?」
快斗はため息をついた。
「何で分かった?」
「岐阜に行くだけで、三日もいらねーだろ?っていうか岐阜に行ったこと自体が嘘だろ。」








「じゃあ三日間の冒険の話をするか・・・」










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