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奇術師の予言
作:七夕夜想曲



第四十話 協力者


「・・・・・・まずいな・・・・・・」
「ああ、あのねーちゃんの事や。工藤を探して無茶しかねん。危険や・・・・・・」
蘭の新一に対する想いは既に証明済みだ。
どんな事をしてでも新一に会おうとするだろう。
「早いこと、見つけなきゃいけないんだけど・・・・・・」
快斗は腕時計に目を落とした。
「予告一時間前・・・・・・どうする?」
「アホ、ねーちゃんの方が優先に決まっとるやろ。下手にこんな話しとった俺らの責任でもあるんやで」
平次は帽子をかぶりなおして走り出したが、振り返ってこう言った。
「それから、和葉と中森のねーちゃんと鈴木のねーちゃんも呼んでくれ。俺らよりねーちゃんの行動が分かるはずや」
「分かった」
快斗はそう言い、携帯片手に平次とは反対の方向に走り出した。






―米花美術館
『A班は美術館の周りを取り囲む様に固めろ。B班は入口付近の警備に付け。
C班は館内に何らかの仕掛けがないか徹底的にチェックしろ。今度こそ奴を捕まえるんだ!』
無線から中森警部の声が響いた。
指示通りに警官が動く。
「警部」
「何だ?」
刑事の一人が携帯電話を片手に持っている。
「お電話です」
それを受け取る。
「はい、中森・・・・・・何だ目暮か?何の用だ?・・・・・・そんな物いらん、断る・・・・・・なに?白馬警視総監からの指示だと!・・・・・・しょうがない、連れて来い」
携帯電話の電源を切り『・・・ったく』と呟く。
「何だったんですか、警部?」
「捜査の応援だとよ。『息子の替わりに』と言って白馬警視総監殿から直々にな」





「・・・・・・そっちはどうだ、平次?」
『アカン、まだ見つからん』
「そうか・・・・・・なぁ、平次、今思ったんだけどさ・・・・・・」
『何や?』
暫く沈黙があった。
「新一はキッドの恰好で今回の作戦をやるのかなぁ?」
『・・・・・・多分そうやろ。そうやないと誘い出すのは困難やろうし・・・・・・』






―とあるビルの屋上
「首尾良く運べば今夜で決着か・・・・・・」
白服に身を纏った男が呟いた。
容貌は少年のようである。
腕時計に目を落とす。
――予告三十分前
「そろそろだな・・・・・・」
そう言って、イヤホンに全神経を集中させた。





「中森警部」
目暮警部が一人の男を伴ってこっちに向かって来る。
「やっと来たか、目暮の狸め・・・・・・で、隣の男が捜査協力をしてくれる人物か?」
そう言って、そちらに目をやる。
「ああ、紹介しよう。今回、捜査協力をしてくれる・・・・・・」
「工藤優作です、どうぞよろしくお願いします」
そう言って、右手を差し出す。
中森警部は、いやになるくらい似合っている欧米風挨拶に戸惑った様だが、やがて、やや強めに手を握り返した。
「それじゃあ、私はこれで」
目暮警部はそう言って帰って行った。
「中森警部、早速ですが警備体制の説明をお願いします」
「え?あ、ああ、美術館の周囲に警官を三十人、出入口に二十人、そして・・・・・・」



優作は、この説明の間中ずっと、手をポケットに入れていた。



しかし、この時は誰も気付かなかった。



そのポケットの中で盗聴幾のスイッチが入れられた事に・・・・・・















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