何時の間にかPVが1万を超えていました。
こんな駄文をこんなにも沢山の方に読んでもらえるとは思っていなかったので、正直とても驚いています。
これからも頑張って書いて行きたいと思いますので、よろしくお願い致します。
そしてこの作品を見たり、読んだりして頂いて、本当にありがとうございます。
第11話
第11話「密林の盾蟹を狙え!!」
巨大な湖を取り囲むように、木々が生い茂る狩場、『密林』。
その湖の湖畔のベースキャンプにユメルとリュミエールの姿があった。
二人はここまで来る為に乗っていたボートから、荷物をおろしている最中であった。
それが終わる頃、リュミエールはふと口を開いた。
「ユメルさん・・・。今回の狩り、どの様に動く事と致しましょうか?」
「ん?・・・あぁ、そうだな・・・。」
ユメルは、腕を組むと眼を瞑り、作戦を練り始めた。
「まずは、お互い分かれて行動しよう。ダイミョウザザミを探しつつ、他のモンスターがいないかを調査するんだ。その際に、戦闘の邪魔になる小型のモンスターは討伐しておこう。」
ユメルはそこで一度区切り、リュミエールに視線を送る。
リュミエールは、静かにうなずき返した。
「次に、目標を発見した場合についてだが・・・。ここは安全の為、ペイントを行なった後に合流して目標と戦闘に入ろう。細かな指示は、その場で行なう・・・で、良いだろうか?」
「はい、構いませんわ。・・・と言うか、ユメルさんの考えなら、わたくしは従いますわ。」
ユメルが確認するかの様にリュミエールに聞くと、彼女はそう言う。
「そうか・・・、だが狩りは基本的に各自の判断で動くものだ。もしもの時には、指示を無視しても構わんぞ。」
「そうならない様に、手早く終わらせてしまいますわ。」
「ふふっ、そうだな。」
二人はそう言って、おろした荷物を身につけ、二手に別れて行動を開始した。
別れて早々、リュミエールは、森の中で違和感を感じていた。
『これは一体・・・どういう事なのでしょうか・・・。今の時期だと、草食竜達が森の中に溢れているというのに、先ほどから全く見かけませんわ・・・。それに、肉食竜の姿すら見えないというのは・・・少し不気味ですわね・・・。』
するとリュミエールは、徐に弾薬用のポーチから、ボウガンの弾を取り出す。
『何があってもすぐ動けれる様に、通常弾LV2を装填して起きましょうか。』
そうしてボウガン・・・スパルタカスファイアに弾倉を取り付けると、レバーを手前に引き、装填する。
そして背中に背負い直すと、森の中を慎重に進んで行った。
その頃ユメルは、湖の岸辺に居た。
しかし、その表情は穏やかな物ではなかった。
リュミエールと同じ違和感を感じ、周囲を警戒していたからだ。
『小型モンスターが見当たらない・・・と言うのは、戦う時にはありがたいが・・・。どうも腑に落ちん・・・。』
常に背に携えた大剣の柄に右手をかけ、周りを見渡す。
しかし危険な気配を感じないのか、ユメルは右手を剣の柄から離して思考にふける。
『気にはなるが・・・仕方ない。注意を払いながら先に進むか・・・。』
そう結論付けたユメルは、警戒の色を弱める事無く、湖の岸辺を進んで行った。
リュミエールはしばらく森の中を探索し、もうすぐ反対側の湖の岸辺に出ようと足を進めていた。
しかし急に、周囲の空気が変化したのを感じた。
『あら・・・?何なのでしょうか、この感じは・・・。』
不思議に思い、足を止めるリュミエール。
と、その時だった。
急に地響きが起きたかと思うと、それが次第に大きくなってきたのだ。
『これは・・・もしかして!!』
何かに気づいたリュミエールは、咄嗟にその場から逃れる為に走り出した。
すると・・・先ほどまでリュミエールの居た場所の地面から、白い大きな角の様な物が突き出したのだ。
その白い物体は、そのままモゾモゾと動くと、次第に地表へと這い出してきた。
「まさか・・・こんな所でお会いするとは思いませんでしたわ・・・。」
リュミエールはそう言うと、出てきた物体を見据えた。
彼女の視線の先には・・・赤い甲殻に身を包んだ巨大な蟹の様なモンスター・・・。
ダイミョウザザミの姿があった・・・。
次の瞬間、リュミエールはすぐにポーチからペイント弾の弾倉を取り出し、ボウガンから通常弾の弾倉を取り外し、取り出した弾倉を装填する。
その間にダイミョウザザミは、リュミエールを視界に捕らえると、大きな鋏を広げながら彼女に向けて歩き出した。
対するリュミエールは、こちらに向かってくるダイミョウザザミに構わず、射撃の体勢をとると、ボウガンの引き金を引いた。
乾いた発砲音が響き、撃ち出された弾は、ダイミョウザザミの左腕付け根に命中する。
すると強烈な臭いと共に、派手な色の液体が彼の体に付着すた。
『これでダイミョウザザミの居場所は常に把握できる様になりましたわ。では、すぐにユメルさんと合流しましょうか・・・。』
リュミエールはボウガンを背負うと、ポーチから筒状の物を取り出した。
そしてダイミョウザザミから距離を取ると、筒から伸びている導火線に火をつける。
すると青色の煙が上へと伸びていった。
どうやら発煙筒の様なものらしく、居場所を知らせたりする際に使うようだ。
その間も、ダイミョウザザミはリュミエールに近づいて行く。
『後はユメルさんが、これに気付くのを待つだけですわ・・・。さて、一度ベースキャンプに戻りましょうか。』
リュミエールは、発煙筒を近くの木の枝にかけると、ダイミョウザザミから逃れていった。
「あれは・・・リュミエールだな・・・。」
その頃ユメルは、ベースキャンプのある岸辺とは反対側の湖の岸辺に来ていた。
そして一本の青い煙を見つけると、そう呟いたのだ。
『ダイミョウザザミを見つけたか・・・。それにこの臭い、ペイントも行なったようだな・・・。ならば一度ベースキャンプで合流して、そのまま一気に行こうか・・・。』
ユメルはそう考えながら来た道を戻ろうと踵を返す。
しかし、来た道を戻る事は出来なかった。
なぜなら・・・すこし離れた湖の岸辺に、地面を穿り食事をしているダイミョウザザミの姿があったからだ。
「なっ!?」
流石のユメルも、これには動揺を隠せなかった。
なぜなら、青い煙が見えたのは、今ダイミョウザザミが居る場所とは正反対からなのだ。
しかも、ペイントの臭いも煙が見えた方向からしている。
『これはもしや・・・2匹目か?・・・しかしここで驚いていても仕方あるまい。あのダイミョウザザミにもペイントを行い、すぐにリュミエールと合流しよう。』
やや驚いたものの、ユメルはすぐに考えをまとめると、ダイミョウザザミにこっそりと近づく。
そして背後からペイントボールを投げつけると、気付かれぬ様にその場を後にした。
ペイントボールを投げつけられたダイミョウザザミは、そんな事などお構いなしに食事を続けていた・・・。
ユメルがベースキャンプへ戻ってみると、すでに戻っていたリュミエールがこちらに向かって歩いてきた。
「おかえりなさいですわ。」
「あぁ、リュミエールもご苦労だったな。」
まずは互いに挨拶をかわす。
しかし直ぐにユメルは先ほどの出来事を話した。
「実は先ほど、リュミエールがダイミョウザザミと遭遇したのとは別の場所で、ダイミョウザザミと遭遇したんだ・・・。しかも相手からはペイントの臭いはしなかった。つまりは別の固体と言う事だ・・・。」
「そうでしたか・・・。途中からペイントの臭いが2つの方向からしていたのでどうしてかと思っていましたが・・・、2匹目がいたとは、驚きですわね・・・。」
「あぁ、これなら、街でこの依頼が完遂されなかったのもうなずけるな・・・。と言うか、2匹いるなら最初からそう言って欲しいものだ・・・。」
ユメルは少し不満げな表情でそう言った。
「しかし・・・これからどうなさるおつもりですか?流石に2匹同時は難しいと思われますが・・・。」
不安げに質問するリュミエールに、ユメルは少し考えながら答えた。
「ふむ・・・、幸い今は2匹とも別々に行動をとっている様だ・・・。ならば、先にどちらかを叩いて、体勢を立て直し、2匹目を倒す・・・これしか無さそうだ。」
「そうですわね。合流されたら、今のわたくし達では手に負えませんもの・・・。」
合流された時の事を想像して、リュミエールは少し怖い思いになりながらそう言った。
「あぁ、だからまずは・・・ベースキャンプから近い方、この方向だと、恐らく近くの湖の岸辺だろう。そちらを叩こう。」
「わかりましたわ。」
そうして二人はベースキャンプを後にし、湖の岸辺にそって進んで行った。
その頃、森の中でリュミエールが遭遇したダイミョウザザミは、見失った獲物を求めて、湖の岸辺に向けてゆっくりと足を運んでいた・・・。
評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。
ついったーで読了宣言!
― お薦めレビューを書く ―
※は必須項目です。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。