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黒い影
作:紅佐洲仮



第51話


澤井美咲が亡くなってから、5日が経った。探偵事務所では、依頼がなくて、小五郎はラジオで競馬を聞きながら新聞を読んでいた。コナンは、ソファーで漫画を読んでいる。
「(鳥取…、倉吉。何故、彼女は亡くなる前にそんな事を言ったんだ。)」
コナンは、心の中で考えた。
「(あの時、犯人の名前を言えた筈だ。顔を見えなくても、犯人の特徴を言えたのに、何故だ。)」
コナンは、腕を組みながら心の中で言った。「(鳥取って言ったら、ベルモットが奴等のボスにメールアドレスを送る時に、携帯のプッシュ音が本山さんのと同じ感じがしたんだったよな…。)」
コナンが記憶を思い出しながら言った。
「(確か事件の時、本山さんが友人に電話をしてたんだったな。その友人が鳥取の倉吉に居るって、博士が言ってたよな。)」
コナンは、思い出しながら考えた。
「(鳥取…、倉吉か…。何か、奴等と関係があるのか?)」コナンは漫画を読むのを止めて、心の中で考えた。



「直ぐに、現れるわけないか…。」
病院の屋上で、赤井が双眼鏡を覗きながら言った。
「(しかし、あの女が最後に言った言葉…、鳥取と倉吉…。)」
赤井は、心の中で考えた。


『私の両親がね、よく鳥取に行ってたの。』
赤井の記憶の中から、ある女の人の声が聞こえて来た。
「(まさか、あいつが言ってた事か?)」
赤井は、その記憶を思い出しながら言った。 


「静かね…。」
奈月は、コーヒーを飲みながら言った。今日は博士が出掛けていて、家には居ない。哀は、地下室で薬の研究をしている。
「たまには、こういう静かさも良いわね。」
奈月はそう言い、又コーヒーを飲んだ。その途端、電話のコール音が家に響いた。奈月は一瞬驚いたが、直ぐに冷静に戻り、受話器を取りに向かった。
奈月は受話器を取って、電話に出た。
「はい、阿笠ですけど…。」
奈月は電話に出て、そう言った。
[俺だ。]
「何か用でもあるの?赤井秀一さん。」
電話の相手は、赤井だった。
[お前に頼みたい事がある?]
「何?頼みたい事って…。」
奈月は、赤井に尋ねた。



「ただいま。」
蘭が元気な声で言った。
「お帰り、蘭姉ちゃん。」
コナンが、笑顔で蘭に言った。
「お前、何処行ってたんだ?」
小五郎が新聞を見ながら尋ねた。
「昨日言ったでしょ。試合が近いから、学校に練習しに行くって…。」
「そんな事、聞いてないぞ。」
小五郎は、新聞を読むのを止めて言った。
「夕飯の時に言ったよ。ねぇ、コナン君。」
蘭は、コナンに尋ねた。
「うん。言ってたよ。」
「お父さん、お酒飲み過ぎだから忘れるのよ。」
「…………。」
小五郎は黙って、不機嫌そうな顔をした。



「さっき電話が掛かって来たみたいだけど、誰からだったの?」
哀がコーヒーを飲みながら尋ねた。
「…間違い電話だったみたい。」
奈月は、無表情で言った。
「………。」
哀は何も言わず、雑誌を読み始めた。












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