第29話
今日は、珍しく曇り空だ。雲が空を覆い、太陽の陽射すら差し込まない天候だ。良い天気ではない事は、確かだ。赤井は、車を運転しながらそう思った。
「雨が降るかもな。」
運転しながらそう言った。
赤井は、ある人物に会う為に車で向かっている所だ。その時間帯にジョディが病院の中を歩いていた。
「何処行ったのかしら?」
何時も事だとは、分っているが結局探す必要がある。
「ジョディさーん。」
背後からスミスが走りながら近付いて来た。 「どうしたの?」
「ジェイムズさんが、赤井さんの居場所知りませんかって?」
「私も探してるんだけど居なくて、貴方知らない?」
「僕も知りませんね…あ、そういえばさっき駐車場に行ったら赤井さんの車が無くなっていました。」
スミスは、思い出して答えた。
「何処に出掛けたのかしら?」
ジョディが、考えながら言った。
静かな時間を博士は、パソコンをしながら過ごして居た。
「博士、此所にコーヒー置いて置くわよ。」
哀がテーブルにコーヒーを置いた。そして、ソファーに座って居るコナンにコーヒーを持って行った。
「はい、置いて置くわよ。」
「サンキュー、灰原。」
コナンは、小説を読みながら言った。
「で、何しに来たの?」 哀がコナンに尋ねた。 「う、ああ、暇だから。」
「あ、そう。」
哀は、そう言いテーブルに向かい、椅子に座って雑誌を読み始めた。その時、ベルがなった。
「誰じゃ?」
博士は、パソコンを中断して玄関に向かった。玄関に着いて、ドアを開けた。
「あんたは、FBIの…」
博士は、訪問相手に言った。
「赤井秀一だ。」
赤井は、博士に名前を名乗った。
「どうしてあんたが此所に?」
「阪井奈月は、居るか?」
「ああ、居るぞ。」
「話があるから呼んでくれ。」
「すぐ、呼んで来るわい。」
博士は、そう言い奈月を呼びに言った。博士が玄関から離れてからコナンが玄関に来た。 「今日は、どうしたの?赤井さん。」
コナンが赤井に尋ねた。
「ちょっとな…」
赤井は、具体的な事は言わなかった。
「それで、話って何?」
奈月は、玄関に近付いて来て赤井に尋ねた。
「一緒に来い。」
赤井は、そう言い玄関から離れて行った。奈月は、無言で付いて行った。そして、玄関のドアが閉まって奈月は、出て行った。
「何かしら、彼女に話って?」
哀が雑誌を見ながら言った。
「…………。」
コナンは、何も言わず玄関をじっと見ていた。
博士の家を出て、歩きだし始めてちょっとしてから、
「何処まで行くの?」
奈月が言葉を切り出して来た。
「お前に聞きたい事があってな。」
赤井は、そう言い歩くのを止めた。
「聞きたい事って?」
奈月も歩くのを止め、赤井に尋ねた。赤井は、ポケットからスミスが写っている写真を出し奈月に渡した。
「こいつを見た事ないか?」
奈月は写真を見て、自分の記憶を呼び起こしたが、
「見た事ないわね。」奈月は、そう言い赤井に写真を返した。
「そうか…」
「その人がどうしたの?」
奈月は、赤井に写真に写っている人の事を尋ねた。
「実はな……」
「用事を思い出したから帰るな。」
コナンがそう言い、ソファーから立って、玄関に向かった。「気をつけて帰るんじゃぞ。」
「ああ、じゃあな。」
そう言い、玄関のドアが閉まった。哀は玄関の方を見てた。
コナンは、博士の家を出て辺りを見回した。
「何処行ったんだ。」
コナンは、走り出した。曲がり角に近付いた時、
「スミス・ケイト、何者なの?」
角から奈月の声が聞こえて来た。コナンは、壁に隠れて赤井と奈月の様子を伺い始めた。 「FBI捜査官だ。」
「その捜査官がどうしたの?」「昨日の夜、こいつが何処かに電話をしていた。」
「電話なら誰でもするでしょ。」
奈月は、当たり前の様に言った。
「普通の電話ならな…こいつは、電話の相手に水無怜奈の情報を流していた。」
「!!」
「(まさか、その男…)」 コナンは、隠れながら話を聞いていた。
「その人、まさか…」
奈月が驚きながら言った。
「そんな事をするのは…奴等の可能性が高い。」
「じゃあ、場所がばれたの?」「ああ、確実にな。それで、お前にこいつを知っているか聞きに来た。」
「私の知らない組織の人間ね。」
奈月は、そう言った。
「それで、どうするの?」
続けて奈月が尋ねた。
「奴等を吊るだけだ。おびき寄せて。」
赤井がそう言った時、赤井の携帯が鳴った。ポケットから携帯を出し、電話に出た。 |