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黒い影
作:紅佐洲仮



第25話


「そう、奈月ちゃん受けないのね。」
「ああ、受けないって言っておいてくれって。」赤井は、奈月に言われた事をジョディに伝えた。
「でも、どうして急に受けないって言ったの?」
「さぁな、怖じ気付いたんじゃないか?」
「そう…。」
「此の事、ジェイムズに伝えておいてくれ。」
赤井は、そう言い病室から出て行った。
ジョディもその後に病室を出て行った。


太陽が昇りもうすぐ昼過ぎだ。コナンは、ソファーで紅茶を飲んでいた。
「で、何で奴等を裏切ったんだ?」
カップを置き、奈月に尋ねた。
「父と母を殺されたから。」
テレビを見ながら答えた。
「貴方の両親も組織の人だったの?」
哀が間に入って尋ねた。
「違うわ。」
「組織の人間じゃあねぇって事か。」
「ええ、そうよ。」
「じゃあどうして殺されたって知ってるの?」
「聞いてしまったから…その事を。」
「お前は、それまで知らなかったって事か。」
「さあ、もういいでしょ?これで、私が裏切った事が分かったでしょ?」
奈月は、話を止めコナン達に言った。
「まだ、聞きたい事はあるわ。」
哀は、諦めず奈月に言った。
「まあまあ、哀君。これぐらいにしたらどうじゃ?」
博士が間に入って言って来た。
「………。」
哀は、黙って俯いた。
「まあ、良いんじゃねぇか?これで、裏切った理由が分かった事だし。」「そうじゃの。」
博士がコナンの言葉に賛成した。
「判ったわ。」
哀も賛成した。
「やっと疑いが晴れたわけね?」
「ああ、そういう事だ。」
奈月は、そう言い椅子に座り雑誌を読み始めた。


ジョディは、水無怜奈の病室のドアを開け、中に入った。
「ジョディか。」
ジェイムズは、入って来た人物に言った。
「奈月ちゃんの件で報告があって。」
「あの子の事で、何かあったのか?」
「ええ、彼女証人保護プログラムを受けないそうです。」
「断ったのか。」
秀一(シュウ)がそう言ってました。」
「赤井君がか?」
「ええ。」
「しかし何故、あの子は急に断ったんだ?」ジェイムズは、不審に思いながら言った。
秀一(シュウ)の話では、怖じ気付いたって言ってるんです。」
「怖じ気付いた?そんな風には、見えないがな…。」
「………」
「まあ、証人保護プログラムを諦めて良かった。今の段階では、受けることは出来なかったからな。」
「そうですね。私も悩んでいましたから。」
ジョディは、ちょっと安心して言った。


病院の屋上で赤井は、双眼鏡を覗きながら監視をしていた。その時、背後から声がした。
「赤井さん、こんな所に居たんですか。」
「何か様か?」
赤井は、振り返らずスミスに言った。
「赤井さんにいろいろ話を聞こっかなって思って…。」
「お前と話をする事なんてないがな。」
赤井は、双眼鏡を覗きながら答えた。
「でも、赤井さんは組織に潜入してたでしょ?だったら、何か手掛かりが掴めるかもしれないでしょ。」
「その事、何故知っている?」
赤井は、振り返りスミスの顔を見た。
「え、皆さん言ってましたよ。赤井さんは、凄いって。」
「…………。」
赤井は、無言でドアの方向に向かって行き始めた。
「どこ行くんですか?」
スミスが尋ねた。しかし、赤井は何も言わずに病院の中に入って行った。スミスは、黙ってそこに居た。風が一瞬、強くなった。












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