挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ブックマークする場合はログインしてください。
<R15> 15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

Mutation―突然変異人類―

作者:持垣秋行
 ―――記憶がある時から、世界は既に崩壊していった。………こう言った方がいいか――汚れた世界しか、僕らには知らなかった。―――それは、人類絶滅に迫る時代としだ……オゾン層の破壊、様々な生物は根絶し、汚濁された自然界――人類は人類の手によって地球の支配者から地球と共に消滅される側となるのだ。―――

*

 ―――世歴2327年、人類が地下に移ると図って150年を越えた年―――

 「う……、あああッ!か、え、せッ!がはっ……」痩せた男は跪き、手を伸ばして、片手は喉を握る。
 スースーと呼吸する音がする。男の前に武装したように、頭から足まで黒い服を纏う男がいる。黒い手袋を中から操る手は人差し指と親指で持ち上げる、防毒マスクは濁った空気に浸る。
 「今日の食料足りないがな……、お前らお金持ちなのに出せないのか?あ?」

 「ちが、がはっ……、俺は取れ、ないんだ、はあ、げほっ……」まともに話せなくなった男は咳き込み、必死に相手に届けようとしているが、マスクは目の前なのに手は触ることすらできない。
 「そーか。でも仕方ないなー、俺らも生きたいわけだから。あ、そうだ!」黒に覆われる身体に唯一透明な防具に守られる目は細めて、マスクの隙から笑い声が漏らす。「お前がこの姿で帰って、『取らないと死ぬ』って言っとけば出してくれるさ、その分の食料を取ってこれば返すからな、アハハハハ!」
 「そ、そのまえに、あ……、がっ、し……死ぬ……」
 「知らんがな。お前が死ぬか俺が死ぬ。それだけじゃねぇの」
 「そんなん……おまえも……おれ……も……」

 ドサッ、男は倒れた。灰色の空気と放射線の被曝で身体は侵蝕されていく。瞼は言うことを聞かない。彼は見た――自分と同じ、何時か床に堕ちて腐り始めるネズミの死体を。遠くなっていく意識で、彼は考えた。
 ――『何故……俺はこの目に遭わなきゃいけないんだ?こんな世界……蹂躙される一方で……死を待つしかない世界……人類なんか……いらねえ……』

 「……おい、勝手に死ぬんじゃねぇぞ!起きろ!」黒い男は動かなくなった痩せた男を蹴る。罵る。「この、豚どもの犬がッ!市民にも役立たずクズ野郎ッ!ふざけんな!ふざけんなッッ!起きろッ!起きろ起きろ起きろッ!」

 周囲に人気がない。誰も外に出ない――極悪な環境の中、生身で長時間に耐えることは不可能。人類は、密室のような地下に住んでいるようになった。それでも彼らは幾つかの理由で地面に出ないといけないが、ゴロツキ、盗賊……法律的に犯罪に遭うことは少なくない。運が悪ければ、命を落とすこともしばしばある。
 男はひたすら酸素を失っていく身体を蹴り続けて、口は責め続ける。



 くそッ……!死ね、死ね、死ね、みんな、全部、死ね……!

 「え?」マスクの下で男は愕然とした。……蹴るのに手応えがないと思い、下を見るが……死体になったはずの人間はそこにいない――
 「どこだ!?」キョロキョロと見回すが、誰もいない。全てを焼き尽くそうとする太陽しか……。「まさ……か……おま……ア……」何かを見たか、目は大きくする。次の瞬間、男の声は途絶えた。首が切られ、身体は動かないまま、頭は空に飛んだ――いや、飛ばされたのだ。紅く焼かれた世界と馴染むように、血は黒い服と繋ぐ切口から噴出し、泉のように湧いてくる。倒れた胴体の後ろに、誰かが立っている――そう、死んだはずの男だ。

 「こ、れは……」男は手を見る。滴る血はまだ赤く、手のひらに流れる。そして彼は気付いた。
 「お、おお……!苦しくないぞ!空気が!美味しいいい!血液が!香るッ!はは、あははははは!俺は!人間を超える存在にッ!なったのだァ!気持ちいい……!アハハハハ……」薄ら笑いを浮かべ、男の笑い声が絶えない。目は前方を睨む。「……そうだ……全ての根源はお前らだな……俺を地獄に蹴り落とした……後悔するがいい……、人間どもよォ!」
 ヒュン、手は素早く近くにある枯れた立ち木に伸ばし、二つに切れた。男は空を仰ぎ、世界の果てに届けようと笑う。

*

 公園のベンチに座る少年は空――地下の天井を見上げる。植物といい、泉といい、全て人が作ったものだ。若い年齢――見た目だと七歳で彼はまだ地下から出ることは許されない。
 「……地面はどんな世界だろう……」青色の天井を見ながら、一人で呟いた。

 「マヒロにいちゃんっ、これを見てっ」トンネルと思われる通路から、少女は少年のいるベンチを向って走りながら、名前を呼んだ。
 「真昼……これ、何?」新条しんじょう真宙まひろは妹の真昼まひるが渡されたものを見る。息が切れたが喜色を隠せない真昼は説明する。
 「本、だよ……、本……!」
 真宙は目を丸くする。「本だと?それは、かなりレアな商品じゃないのか?」
 「うん」
 「どこで手に入れたんだ?お前」真宙は疑っている視線で彼女をじーっと見つめる。
 「うーん、別に。なんか知らない人が送ってくれたんだよ」
 「あやしいっ!」

 「まあ、それは置いといて、見てみよう!ねっ」
 「はあ……、そうだな」毒を盛られるわけでもなく、真昼に促され、真宙は溜め息を吐き、手にした本のカバーを開ける。目を輝かせるこの「レアアイテム」を、二人は覗き込む。
 「どれどれ……」
 「…………」


 「何を書いているのかわからない……」
 文字の壁だ。ショックを受けた兄妹は、本を閉める。二人は、大人から教育を受けていない。いや、彼らだけではなく、地下に逃げ込んだ子供達は誰も変わらない。教材となる本は地面に残され、殆ど灰となったのだ。子供達は学校というものすら知らず、まともに知識を与えられない環境で成長する。
 「なんとかわかるようになればいいのになあ……」
 真昼は落ち込むように下を向いて言った。両手で本を持つ真宙はそれを握り締める。急に立ち上がり、本を片手に持たせ、妹の呼ぶ声を無視して源泉に向かって全力で投げた。
 「何するの、マヒロにいちゃんっ!」真昼は慌てて本を拾う。しかし既に水で濡れたので、ページはボロボロになった。真宙を見ると、彼は拳を握って、震えている。「マヒロおにい――」
 「こんなところに閉じ込められるからわからないッ!」真宙は大きい声で真昼の話を遮った。

 「おにいちゃん……でも、こうでなきゃ、わたしたち生きていられないよ……」と言いながら、涙を零れる。濡れた本を抱き締め、涙は止まらなくなった。そう見て真宙は焦ってて、彼女に駆け寄る。だが彼には、優しく慰める言葉を見つからない。
 「……ッ真昼……すまない。……そうだ、本には絵があるかもしれない。探してみないか?」
 そう聞くと、涙のことも忘れて、真昼は再び顔がほころんだ。無邪気な笑顔で頷く。「うんっ」

 文章が羅列するページをめくり、二人は本に集中する。
 「あ……!ここにあるよ!マヒロにいちゃんっ!」
 真宙は彼女の人差し指の先のページを見ると、唖然とした。「絵……?線と円だけ……?何を描こうとしたんだ……?」
 真昼は高い声で兄の注意力を引く。「ねえ、これ……、花なの?」円の真ん中に、落書きと思われる五つの楕円形が円形の中心に、端と端が繋がる。
 「……なんか、シンプルだね。何を……」真宙は考えた。円と繋ぐ線、そしてまた円。その円は花の描いてある円よりも大きく――。「………!真昼、やったぞ!……」首を傾げて、自分を見る真昼に答えようが、喜びを隠せない。「これは、地面に行ける隠れ道だっ!」

 「え……?」真昼の目と口は大きく開けた。
 「大人だけ知らない道……そしてこの本が描いてあるのは、大人でも知らない道(・・・・・・・・・)だ!」
 「はは……」昂る気持ちを抑えない真宙()の前に真昼は無理矢理笑顔を作った。信じられるか、こんな話。「ねえ、マヒロにいちゃん……冗談だよね……?どうしてわかったの……?」

 真宙は花の飾る円を指差す。「この円はこの公園さ。花は泉。続いてこの線は道路……村と繋がる道路さ。この大きい円はおれたちが住んでいる村の所在地。円の周りにまだ線があるけど……この線とこれ、商店街に行ける道。もしおれが正しければ他の線にも道があるはず!」
 「仮におにいちゃんが正しくても……どれが隠れ道なの?」
 「うーん……。これ、じゃないかな」直線的に進むのではなく、絵の横に伸ばす一本の線の端は、数本の短い線がその上に書かれて、ひたすら「+」のサインが続いた。

 真宙の仮説は正しかった。
 少し違うように描かれていた道には、迷宮のような廊下とその果てに長い階段がある。時間を忘れるほどの長さを耐え、頂点に着くとまた迷宮だ。迷宮と言うが、行き止まりや違う道があるわけではなく、曲がりが多いということだ。歩けば歩くほど道は広くなり、やがて広大な空き地に辿り着く。……天井と繋がるゲートは道を塞いでいる。

 「……どうしよう……」
 心配そうに言う真昼は隣の真宙を見る。しかし真宙は見返さず、ゲートに近付きながら見上げる。人類の最後の堡塁となるものは、地下空間を全てから守る頼もしさを持つ。反射する銀色の光は灰色の部屋を切り裂く。――人類の希望と文明はこの厚い鉄塊の中にある。――真宙はそれを触る。天井から鳥瞰すると、二人はまるで虫のように微小な存在だ。

 「……ここに何かの機関があるはず。問題はどこにあるか、だ。手伝ってくれ、真昼」と言いながらゲートの左側に駆け寄る。
 「う、うん……」足を運び、兄の反対の右側に近付く。「……いいのかな、マヒロにいちゃん……」
 「ん?」
 「ここから出て、いいのかな?大人みんな、あぶないって……」
 「……真昼はいいの?」
 「え?」
 「大人に騙されたままここにいるの」
 無表情で語る真宙を見て、真昼は声を出せなくなったと感じる。彼女は軽く頭を振る。「じゃあ、決まりだな」と言うと、扉を開けるヒントを探し続ける。



 『お二人様、ですか』

 重く、落石のように降り注ぐ声が二人に届ける。「ゲートが、喋った?」
 『貴方達、ゲートEを開けようとしています。外に行きますか?』
 兄妹は見つめ合う。こいつは一体何を言っているのだろうか。真昼は怖がっているように兄の後ろに隠れ、服を掴む。
 真宙は上を向いて言う。「ああ、開けてくれ!」
 『わかりました。外にはいくつか不安定要素が潜んでいますのでお気を付けてください』轟音と共に、ゲートは二つに分け、左右に下がる。すると気体が外から吹き込み、暫く二人の視界は曇った。轟音に遮られず、声は続ける。『ここを通ったら外に行けます』
 真宙は真昼の手を引いて、煙と光に包まれるが前へ進む。
 『……体温、少し高めと検出しました。外の温度に、お気を付けてください』

 「へ?」と真宙は振り返った。だがゲートはゴロゴロと締めていき、声ももうかけてこない。
 「マヒロおにいちゃん……」四角いの出口は、赤色の世界を映し出す。
 「あは、あはは……うっ!?」前に踏み出そうとした真宙だが、即座に空気の異常さに気付く。「気持ち、わるっ……」
 「うう……なんだこれ……、ねえ帰ろう、マヒロおにいちゃん……」
 妹は苦しんでいる。唇を噛み、真宙は言い放つ。「真昼……お前は戻れ。おれはまだ見たいことがある……『としょかん』にっ!」
 「ダメだよっ!あぶないんだから……」



 「そうだぜ、ボウズ」スースーと呼吸する音がする。声は壁の向こうから発したように遠い。二人は声の主を見ると、一人の男――黒い衣装を纏う、頭から足まで。
 「誰だ、おまえはっ!」真宙は真昼の前に立つ、男と立ち向かう。
 「おいおい……元気そうなガキじゃあないか」
 「あの野郎の言った通りだぜ」
 「本当に来やがったな、あははは」男の周りに、もう三人が現れ、出口を塞ぐ。誰も最初の男と同じ格好で、顔面まで隠す。

 「なんだ……おまえらは」真宙は険しい表情で睨み付ける。
 一人の男が答える。「呼び出した(・・・・・)ガキを、身の程を知らせろ、と頼まれてな」
 「……どういうことだ?」
 「おにいちゃん、帰ろ……?」真昼の声は小さく、震えている。
 「ああ……」

 「そうはさせないぜ!」ギリギリ視界の範囲内で見れた、連中の一人はダッシュで走ってくる。
 「くっ……真昼、ゲートまで走れ!」
 「う、うん」
 しかし、男の方が明らかに速かった。真昼が一歩も出せる前に、彼は彼女とゲートの間に止まった。つまり今、二人の子供は男四人に囲まれてるわけだ。

 「大人しくしたら悪いことはしないぜ?」
 「あ……がはっ……」
 「真昼ッ!」真昼は、ゲートの前にいる男に首を掴まれて、じたばたして解放させようとする。真宙は彼を睨み付ける。「てめ……」
 「おっと、動くなよ?」男は真昼を片手で掴み、ナイフを彼女の前に構える。

 真宙はフリーズした。空気は段々と薄くなり、真昼を助けるところか激しく動き回ると身体が持てない。――彼には知らなかった。地面に行くには防護服を着ないといけないと。当然、このような「常識」は子供に教えてはいない。昔の世界がどうなっていたか、何故こうなったか……一切彼らから隠れて、150年渡ると真実は人類の記憶から曖昧になった。地面は、子供達にとっては「未知の世界」である。

 「少し傷付いてもらうだけさ」最初に現れた男は真宙に言った。
 「傷……!?」
 「いっ、いやだ……」
 真昼は自身に迫ってくる刃物の先に悲鳴を上げる。透明な硝子の後ろ、男は目を細める。ナイフを持つ腕を上げ、少女の喉を狙い――
 「やめ、ろおおおおおおお!」――ナイフは急降下する腕に従い、直線を描く――
 一瞬、息ができなくなった。世界は黙って傍観する。

 ペチャッ、一滴の血は頬に付けて、流れる。続いて重い物が落ちる音がした。
 「まっ、ひる……」
 「あ……う……おに、ちゃ……」前に倒れた真昼は、胸から腹までの傷から血が滴る。真宙に手を伸ばすが、濁った空気と重傷で無力に垂らした。
 「あ……ああ……っ」
 真宙は思った。――死ぬのか?真昼が?なんで?おれが外に連れてきたから?おれが悪い……?おれのせいで真昼は死ぬのか?殺されて……?……いやっ、違う!悪いのはこいつらだ!殺そうとするのはこいつらだ!違う!おれは悪くないッ!悪くないんだ!

 「おい、殺すなって言っただろ!」
 「え?ああ、ついガキ相手に手加減忘れた……ん?なんだお前?」真昼を越えて男は真宙を睨む。「何か言いたいか?まあ、お前は次だけどな………おい、な、なんだ!?」
 同じ場所に真宙はいないと思い、彼は助走をつけて跳んだ。
 「あはは、バカだな。俺にはナイフが……くっ」床に落ちる前に勢いで男の腹を蹴る。フラッと男は一歩下がったが、倒れる気配はない。

 「……よくも……よくも真昼をッ!」男に構える時間も与えず、ダッシュして男を殴るつもりだ。――と思いきや真宙は腕を狙って、ナイフを奪おうとした。まず武器を手に入れないと、と彼は考えた。腕力だけだと大人と絶望的な差があると自覚があるからだ。相手が油断する瞬間が唯一の好機チャンスだ。
 「クソガキがッ!」正面から殴りをかかってくる真宙に向かって、男は顔面にナイフを刺した。
 「……ッ」真宙は左に偏って攻撃をかわそうとしたが、ナイフは顔を擦って、血が傷口から出た。失敗した――と真宙が思った瞬間、腰は強い衝撃を受けた――男が蹴ったのだ。

 「ぐあっ」壁に叩き付けられ、全身に力を失ったように、立ち上がることはもうできない。意識が徐々に奪われていき、酸素のないここの空気は、吐き気を促す。「がは……くっ……」苦しい、とこぼそうになった言葉を呑んだ。こいつらの前に言うわけはねえ、と思ったからだ。
 「急がすなって……」男は彼に近付く。
 「おい、殺すなよ」
 「わかってるって」男は真宙の前に止まり、腰を据える。低い声で笑いながら、ナイフを真宙の喉に構える。「……よく見たら、お前はいい顔持ってるんじゃないか。これは高く売れそうだな――」寒気で汗が流れる。――売る……?と真宙は思ったが、男は続ける。
 「まあ、依頼は優先だがな。悪く思うな」ナイフに力を入れ、更に奥に刺そうとする。
 真宙は目を瞑り、死を待つ。だがすぐに受けるはずなのに、いつ経っても痛みは感じない。もう死んだのかと思った際、大量の水をかけられた。どうなっているのかと思い、目を開けてみる。

 僅かな距離で自分を見る男はいない――いや、頭だけはない(・・・・・・)。かけられた水の正体は――首なし男の血である。ゆらりと倒れ、隣に頭が床を叩いた音がする。カランと下を向いたら、ナイフは側に落ちた。
 「なっ……」
 「こいつッ、銃を、銃をッ……ガッ……」出口にいるもう一人の男は頭を失った。光は赤色の滝に遮られたようだ。
 真宙はゲートと出口までの立方体を見回す。黒い死体、散らす血液……何か足りないのだ。



 「真昼っ!」
 少女は既にもう一人の男の後ろに立つ。男の後ろから鞭のような何かが、横から彼の首を狙う。それはたった一瞬のことだった。
 「やめろっ……あ……」
 「あああ……このっ、化け物がっ!」仲間が命で稼いだ時間で銃を構える。真昼のいる位置にトリガーを引き、多くだけの弾丸で彼女を撃つ。だが彼女はそこにいない。
 「許さないよ」耳元に囁く言葉は軽く、そして頭で響く。振り返ろうとする男は、血の水溜まりに倒れた。

 「真昼……なんで……うっ……」どうやら防毒マスクなしでもう限界のようだ。真宙は床に倒れ、近付いてくる妹を見上げる。
 「戦ってくれてありがとう!嬉しいよ!」真昼は微笑んだ。
 「なんで……」

 「もう、心配いらないよ。悪いおっさんはみんな殺したの。私が守ってあげるからね、真宙にい(・・・・)
 模糊となった視線の先は、少女が微笑む。気のせいだろうか、赤い視線は背景()と馴染むように見える……。色の失った世界の如く。
 彼は考えた。

 『何故だ……なんでこうなったのだ……どこにも……おれが望むものはどこにも……ないのか……』

評価や感想は作者の原動力となります。
読了後の評価にご協力をお願いします。 ⇒評価システムについて

文法・文章評価


物語(ストーリー)評価
※評価するにはログインしてください。
感想を書く場合はログインしてください。
お薦めレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ