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次の教室へ!
タイム ガード
作:ノ・ローマ



第十章 武器・装置室


「次は広い教室になっています。走り回ったり置いてある物に触れぬように」

そう注意されて私たちは次の教室のドアをくぐる。

中は確かに広くて物だらけだ。

というか、見たことない機械でいっぱいだった。

「この教室は、武器・装置室だ。タイムガードになる上で使用する武器やマシーンなどの装置が置かれている。おい君! 触れるなと言ったはずだぞ」

教頭が心に怒鳴りつけた。

「ごめんなさい」

教頭はその言葉に鼻を鳴らし、説明を続けた。

「まず、タイムマシーンのそうさ方法を学び、それから武器などの細かいものを順序よく勉強します。ただし、ここにある物は本物ではなく操作は出来ません。一年生では、その特徴と使用方法を学ぶだけで、実際には使用許可がされていないわけです。最初に説明したかと思いますが、一年生が行う学習は全て基本中の基本です」

私は、右にある大きなマシーンに興味がわいた。

いかにもタイムスリップできそうな気がしてならない。

「なあ、このマシーンなんだと思う?」

鉄が心に話しかけた。

「これがタイムマシーンなんじゃないの?」

心も鉄も私同様にマシーンを観察している。

「無駄話かい? 私が説明しているというのにお構いなしってことか……」

教頭が私たち三人を睨む。

私は、「すいません」と呟き、心は俯く。

しかし、鉄だけが堂々とした態度で教頭を睨み返していた。

「先生、時間ないんですよね? 進めてもらえますか?」

賢が睨みあう二人の間に入った。

「よろしい。自由時間を与えましょう。五分間じっくり、ここに置かれている物を見てきていい。ただし触れぬよう」

教頭は声を落として言った。


私がバズーカのような武器を眺めている時後ろから話し声が聞こえた。

「どうしてそう、人を睨みつけたりするの?」

真妃の声だ。

私の位置からその姿は見えない。

「あいつは信用できないし、愛想が悪いだろ? お前だって腹が立たないか?」

真妃に怒鳴るのは鉄の声だった。

「鉄の場合、あの人だけじゃないでしょ? どんな人も信用した事無いくせに!」

「うるさいな……お前無口なくせにこんな時だけガミガミ言うな」

「け、け、けん、喧嘩は、や、やめ、やめて下さい。教室中に、ひ、ひび、響いていますよ」

そう間に入ったのは、口調からして匠だった。

「あんた関係ないだろ?」

鉄は強い口調で返す。

「そ、う、そうですが……、まわ、周りの、ひ、人にしたら、め、め、めい、迷惑なんです」

匠は声を震わせていた。

「個性的な人ばかりだと思わない?」

私は後ろの会話に気を取られ、心が隣に立っていたことに気付かなかった。

「いつからいたの?」

「さっきからだよ」


「俺は、あの男が気にくわないだけだ! お前に説教されたいわけじゃない」

また鉄の声がきこえた。

匠は無視されたようだ。

「だったら、周りに不快な思いさせるような真似しないでくれる? あなたがどう思っていようが、私たちには関係ないでしょ?」
 
真妃は尚も鉄に言い聞かせる。


「やっぱり僕たちこれから仲良くやっていけるか不安だよ」

心が呟く。

私も同じ気持ちになっていた。

「あの鉄っていう、うるさい男さえいなけりゃな」

賢も私たちの方へ寄ってきてため息をつく。

「君も嫌われてるけどね十分」

心はボソリと、しかもハッキリきこえるように賢に言い残しどこかへ行った。

「あいつって顔に似合わずキツイこと言うよな……」

賢は心が行った後を見つめた。


五分が経ち全員が顔色を曇らせて集まった。

「あまり仲がよくなさそうだな。楽しい見学には、とてもなっていないという事ですね。タイムガードに必要な事の一つにチームワークというものがある。例え嫌いな相手と共に現場にいるときもチームワークを守り一緒に戦い死ぬぐらいの覚悟がなくてはならない」

教頭が私たち全員を見つめて冷たく言った。

「では、この教室を出る事にしようか……」


「さて、ここは普通の食堂で一年生専用です」

「ここがトレーニング室」

「ここがパソコン室」

「ここが休憩室」  

教頭はこれまでよりも早いスピードでたくさんの教室を見せて回った。

「ここが一年生の寮になります」

この階の最後のドアに来ると教頭は言った。

ドアの向こうにはホテルのような廊下があってまたドアでいっぱいだった。

「この三日間はこの寮の空いた部屋に二泊することになっているので、皆さんお忘れなく」

そう説明してまた次へ進む。

足早にトンネル通路を通り、エスカレーターに乗って新しい廊下に到着した。

「ここからは、2年生の教室になります」

そう言うとすぐそばのドアを開けた。


「ここはジャングル?」

心が中に入った途端言った。

そこは隙間がないほど茂った林で、見たことのない木ばかりが生えていた。

「おかしな教室……」

真妃が嫌そうにつぶやく。

「それに少し空気が重いような気がしないか?」

と賢は眉間にしわを寄せる。

「ここはある時代のセット。どの時代かわかるかね? とてもリアルに作られているんだよ」

教頭はそう言って私達の反応をうかがった。

「も、もしかして?」

匠が何か言おうとしたが、教頭は手で制した。

「まあ、待ちなさいそろそろ分かりますから……」

教頭はそう言うとツルの生えた木の裏に回り姿を消した。

「おいおい、あの人なんかするつもりだぞ」

鉄が疑わしそうに見つめた。

「なにかって?」

と私が聞いた直後に遠くの方から何かの鳴き声と物音が聞こえた。

何かが近づいてくるようだ……。

地面は揺れて、不安になってきた。

「何か来るぞ……」

鉄が目を細める。

「ど、どう、どうやら、かなり大きいようです。やっぱり、あ、あ、あの、生き、生き物ですね」

匠が冷や汗をぬぐい鉄と同じ方向を見つめた。

「まさか、恐竜のこと? ここはただの教室のセットだろ?」

賢は後ずさりし始める。

「でももう近くにくるよ……」

真妃の声が震えていた。

『ドシンドシン』と近づいてくる。 



「逃げろ!」

賢は我先にドアの方へ走る。

「ギャー」

心と真紀は腰を抜かす。

「ほ、本物?」

私は後ずさる。

「これセットじゃなかったのか?」

鉄もヨロヨロと後ずさっている。

「恐竜!」

匠は興奮し目を輝かせていた。そう、そこにいたのは恐竜で今まさに私達に大きな口を開けて、襲いかかろうという所だ。

「し、死ぬぞ!」

賢が必死に後ろから叫んでいる。


本当に更新遅くなりました。すいません。ここまで読んでくださりありがとうございます。











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