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エルフの惑星 -Planet of the Elves- 作者:霧瀬ミツル
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#1-8 鍵

 
 『ふぅ・・・初日だし野宿も考えたけど、このベットはなかなか快適』

  レズリーに案内された寝室で俺はベットに横になってで寛いでた、地下施設にいた時の硬いベットと違い、ベットのふかふかが心地よい。

 『・・・♪』

 ベットでゴロゴロ寛いでる隣で、アリスが鼻歌混じりでなにやら立体写真をハサミで切ってはテープでペタペタ他の写真に貼ってる。
 どうやら何かの情報処理をしてるのだろう、それが映像とリンクしてるのだが。

 『アリス、さっきは何処行ってたんだ?急にいなくなって、それになにやってるんだ?』
 『地図を作ってます』
 『地図?』
 『はい、日が落ちる前にこの周辺一帯、正確な地図を衛星で撮影してましたので、作業集中のためすこしマスター側から離れてました』

 そう言ってまだ映像をハサミで切っては貼ってる。

 『アリスはあの話どう思う?話はもちろん聞いてたんだろ』
 『そうですね、大戦時の大型兵器は思考AIが生体アンドロイドに与するとは考えにくいですが、もし任意の場所に思考AI搭載大型兵器を誘導できると可能性があるとすれば・・・』
 『それは?』

 『《上位権限鍵ハイヒエラルキーコード》』

 いきなりアリスから謎の単語が出てきた

 『なんだそれ?』
 『説明しましょう、私たち思考AIは光ニューロンプロセッサーナノユニットで独自得た知識と経験を元にで人格性格知性を形成し、独立行動ができます』

 アリスは【どうだ、凄いでしょ?】とさもドヤっ顔で説明を始めた。

 『その人格形成ととは別に、私たち思考AIの意思決定に割り込み、強制的に命令を下せるのが《上位権限鍵ハイヒエラルキーコード》、端的に言わば私たちを使役できるマスター権限てやつです』
 『その《上位権限鍵ハイヒエラルキーコード》てのを王都のエルフたちが使って、ピュティの一族を壊滅させたてのか?』
 『まぁあくまで使役できたらという前提での可能性の一つですね、あの生体アンドロイドの主観の情報だけじゃ断定はできません』
 『そもそも、エルフたちが鍵を使うことが出来るのか?』
 『《上位権限鍵ハイヒエラルキーコード》とは特定の軍用遺伝子キーで、人間の遺伝子を持たない生体アンドロイドでは《上位権限鍵ハイヒエラルキーコード》をそもそも持つことはできないはずです』

 よくよく考えれば人類がわざわざ自分の創造したエルフに、AIに命令できるそんな大事な鍵を預けるわけないよな・・・。

 『あれだ、結論ありきで考えてしまったが、根本的もしかしたらただのエラーで暴れてるて可能性もあるかもな』
 『それもありえますね、長い間スタンドモードで思考ロジックに深刻なバグが起こり、今日まで暴走を続けてると考えた方が建設的かと』

 アリスはまた写真をハサミで切り始めてはペタペタと他の写真と繋げてた、まぁ・・・この立体映像もアリスが勝ち得た性格がそうさせてるのだろう、子供がよくやるいま作業してるアピール的なものなのだろうか?

 『ところで兵器のAIにわざわざ裏口作るぐらいなら、最初からAI入れなきゃいいじゃないか?』

 アリスの鍵の説明で根本的な疑問が生じた、何故に旧人類は遺伝子キーでワンクッションAIを挟んで言うこと聞かせてから兵器を使うなんてまどろっこしいことしてるんだ、そのまま使えばいいじゃ駄目なのか?

 『知りたいですか?』
 『うん』
 『AIを通さず大型兵器に神経接続した人間は漏れなく、廃人になるからです』
 『え・・・何それ、こわい』
 『過去大戦兵器時代、主流のニューロンデバイスリンクシステムは、操縦者が機械にリンクし感覚拡張をするのですが、その弊害で神経細胞が機械に過度に同調しようとして神経がズタズタになるお粗末な代物だと記録にはありますね』
 『そんな人間を使い捨て電池みたいな発想が恐ろしいだが』

 アリスが淡々とそんな恐ろしいシステムがあった時代のことを語る、何やってるんだ旧人類、そこまでして何と戦ってたんだよ。

 『大戦後期には思考AIをを挟んで遺伝子キーによる操作で、兵器による神経の壊死を防いでたみたいですね』
 『ややっこしい代物だな、心底その時代に目覚めなくてよかった・・・』
 『まぁ、詳しい当時の事情は《中央ブレイン》に聞かないことにはわかりませんが』

 また《中央ブレイン》か・・・結局舞の情報も《中央ブレイン》が握ってるし、はぁ・・・どこにいるんだか。
 《鋼蜘蛛アラクネ》の件は俺の妹を探す目的にはそこまで関係はないはずだが、マメ知識としてこのことは覚えておこう。

 『と、できましたっ!マスター』
 『おっと』

 そう言ってアリスが、だらだら寝転がってた俺に作業完了した画像を視界ウィンドに表示した。

 『この街を中心とし、半径10キロメートルをマッピングしました』
 『おお、これはなかなか凄いな』
 『マスターのGPS座標も照らし合わせて、現在地の確認可能です』

 そう言って地図の街で赤い点が点滅してる、これが俺の現在地か、旅をするのに現在地を知るのはなかなか便利だ、こゆう気が利くあたりアリスはAIとしての性能が高いのが窺い知る。
 なるほどなるほど、施設があった森の中を南下たどり着いた街の順路を確認したが、案外施設からこの街は遠かったのが判る。

 『それでですねマスター、一つ提案あります』
 『なんだ?』
 『ここなんですが』

 アリスは地図の街より南の方の地一帯に注視マーカを表示をした、上空の映像だとそこは山と森に囲まれた地帯のように見えるのだが。

 『明日はこの地域の探索を提案します』
 『それは何故?』
 『この地域なのですが何か気付きませんか?』

 ん?映像を拡大してよくよく観察してみた、他の地域の写真とくらべてその山一帯の映像はどこかおかしい、数ブロックおきに同じ森の形が配置されてる。

 『なぁ、アリス同じ写真を間違えて貼ったてことは・・・ないよな流石に』
 『はい、私も撮影途中で気付きましたが、等間隔で同じ森が対比100%で数ブロックも配置されてるのを確認できます』

 一見流し見でみると気付かなかったが、指摘されると気付くこの地域の歪さ、こんな地形はありえない、まるでコピー&ペーストで画像をつなげた感じの地形だった。

 『推察します、かつて人類が衛星からの監視を欺くために張った大規模光学迷彩の一種がまだ作動したままですね』
 『じゃこの地域にもしかしたら、《中央ブレイン》繋がるアクセス端末があるかもしれないてことだな』
 『はい、その通りです』
 『しかし言われて見ると、バレバレだな、隠せば隠すほどここに何かありますて主張してるようなもんだ』
 『きっと大昔は森がなく、単一に周辺山肌の映像を連続投影してても隠蔽は上手くいってたのでしょうが、山に森が後から育ちその森全体の形を連続投影したせいで、衛星からの発見が出来たわけですね』

 カラクリが判ればなんてことない、お粗末な話だ。 
 とはいえ明日屋敷を出て探索すべき場所が判った、あわよくば《中央ブレイン》に接続して舞の居場所さえ判れば・・・。
 明るい明確なビジョンが見えて、俺の心は小躍りした。




 コンッ コンッ




 内心ガッツポーズしてた俺の意識を引き戻したのは、部屋をノックする音だ。

 『私です、レズリーです』
 『あぁ、どうぞ』
 『失礼します』
 『どうしたんだ?』
 『晩餐会の用意が出来ましたので、カーティラ伯爵様もピュティ様の件でお礼を申し上げたいとのことで、アキラ様には是非参加の方を』
 『あぁ・・・わかった』
 『・・・』

 晩餐会参加を了承したが、レズリーはどこか様子がおかしかった。

 『あ、あの不躾で申し訳ないのですが・・・』
 『ん?』
 『今、誰かと話してましたか?ドア越しで聞こえてしまったのですが、誰か居たような・・・』

 な・・・俺とアリスとの会話を聞かれてた・・・傍からみたら俺が独り言してるようにしか見えないのだろうが・・・。
 レズリーは部屋の中ひとしきり、見てた、少し考えてた。

 『アキラ様・・・もしかして、妖精使いなのでしょうか?』
 『え?』

 気付いたらアリスは今度はレズリのでかい胸に張り付いてた。
 アリス・・・お前は蝉か?



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