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エルフの惑星 -Planet of the Elves- 作者:霧瀬ミツル
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13/26

#1-13 EXE

気付いたら数件お気に入り入れて頂きありがとうございます、すこしSFアンバランスなファンタジー世界ですが今後も楽しんで頂けたら幸いです。
 『祖なる風よ、精霊の声よ、其は真なる風の言ノ葉、其はかく語りき、さすれ応じよ、その誉れたる御技よ』
《e59fb7e8a18ce382b3e3839ee383b3e383892fe59ca7e7b8aee7a9bae6b097e381abe38288e3828be68c87e59091e680a7e8a381e696ad》


 シュッ  スパッ


 『しかし、なんというか器用に魔法を使うもんだな』
 『アキラ!ちょっとだけ待ってください~あそこのデカイ石も気になります』

 俺とピュティは森の探索中、ときおり彼女は落ちてた大きな石を見つけ、謎の小さな虫眼鏡でその石をじっと鑑定しては、折りたたみの指揮棒のような小型杖で詠唱し、魔法で石の一部をカッティングをしては、持ち込んできた麻袋に入れてた。
 ピュティ的に普段来れないとこなのか、嬉々として石の鑑定に勤しむ姿を俺は遠くで眺めてた。 

 『あのアンドロイドたちが言う魔法とは、大気に散布された環境|ナノマシン(演算粒子)に執行コマンドを打ち込んで、そこから得られる運動エネルギーや現象を魔法と彼らは呼称してます』
 『まぁ、高度に発展した科学は魔法と見分けがつかないて、どこかの小説家が言ってたな、昨日の《王蟲オーム》の騒ぎで意識しなかったが、改め近くで見るとなかなか魔法て興味深いな』
 『ちなみ、魔法を彼らに伝授したのは私たちAIです』
 『へぇ~・・・え?どゆこと?』

 世間話みたいにさり気なく重大なカミングアウトしてくるアリス、その魔法を崇拝してる魔法使いがすぐそこに居るわけなんだが。

 『創造種たる人類が我々AIと彼らアンドロイドエルフ種を残しこの星を去り、残された我々は基本アンドロイドエルフの世界になるべく干渉せずこの星の環境管理してましたが、いくつもの年月をかけて衰退し続けるアンドロイドたちを見かねた我々24門が一門《Λラムダ》式のAI一門が彼らにナノマシンに干渉する技術を伝えたのが魔法の起源ですね』
 『ふーん・・・まるで神の火を人間に伝えた神話みたいだな』

 アリスの魔法起源の薀蓄に関心しつつ、どかかAIとエルフの関係は神と人間の関係に近いのかと思ってしまった。

 『火を伝える神の話、古代ギリシアのプロメテウスの逸伝ですか、なるほど言えて妙です、実際その通りに《Λラムダ》式AIによるナノマシン干渉演算術式はアンドロイド種の生活を豊かにし生活を劇的に改善しましたが、のちにその技術はアンドロイド同士の争いの道具にもなりましたけどね、まったく愚かです』
 『人間に似せて作ったのがエルフなんだ、特性が似てしまったんだな』
 『当の《Λラムダ》式AI一門も、他23門にそのことを問題視され、決議で21賛成1反対1棄権により《中央ブレイン》による《Λラムダ》式一門サブAI含めて全ての通信暗号スタンド化し半無期限の孤立を執行し、地上にてその魔法たる技術を全て回収するまでは《Λラムダ》の24門に戻ることを許されない事になったと、公式記録にはあります』
 『途方もないなそれは』
 『マスターに判りやすく言うのなら、ネットに拡散された画像を全て削除するまで刑が終わりまテン』
 『そんなの絶対無理!』

 そゆう世界の魔法裏設定をこの《Ωオメガ》式AIのアリスがさり気なくこの場で喋っているが、そゆうのはもっと旅の後半になってから知りたかった。

 『もっとも、後々私たち23門のAIもまさか《中央ブレイン》によって全て通信暗号スタンド化されて、各自孤立するわけなんですがね、まったく皮肉なものです』

 お手上げのポーズをとりながらアリスは溜息を付く仕草を見せるよう振舞った。

 『前から思ってたんだがお前たち、その《Λラムダ》も含めて24門のAI全部自閉モードで孤立化されたて確信持って言ってる割りには、俺に自閉モードにされてないAI端末を探せて矛盾してないか?』
 『安心してください、私たちは嘘を付きません、付けません』

 アリスは俺を見上げてコクコクと頷いた、その仕草が若干胡散臭いだが・・・。

 『厳密にはマスターには、私たち24門以外にあるイレギュラーAIの端末をさがして貰います』
 『25個目のAIてことか?』

 俺の問いにアリスは指で舌を舐めては、頭をグリグリ捏ねてはポクポク考え始めた。
 て、一休さんかい!

 『マスターに説明するのが難しいので、判りやすくかいつまんで説明しますと、その探すべき端末AIは私たち24門と同じ人格AIですが、例外としてどのコマンドの執行干渉を受けず《中央ブレイン》に接続できる特例イレギュラーAIです』
 『ほう』
 『特例AIはサブAIの生むこともなく、何を管轄してるのかも私たち24門はわかりません』
 『えらく雑なAIがいるもんだな』
 『そもそも創造種の人類が完璧であるはずのAI管理システムに不安定要素ファクターを設置したのが不明です、ただ存在し《中央ブレイン》に特例でダイレクト接続ができるという公式記録だけはあります』
 『・・・』
 『その謎の特例イレギュラーAIを、私たち24門は暫定的に

EXEエグゼ

と呼称してました、個の識別には大事ですからね』

 そして一休さんモードが飽きたのか、今度は身近な大岩に座りぶらぶらと足遊ばせながら、すこし離れたとこで岩を鑑定したり切ったりしてるピュティを眺めてた。 

 『マスターにはそのイレギュラーAIの端末から《中央ブレイン》に接続して、マイ様の現在地を探して貰います、私はそれをサポートします』
 『その《EXEエグゼ》とやらがこの森にあることを祈ろう・・・』

 いつそれが見つかるか判らないが、この異世界?に放り出された妹を探す旅を始めた俺の唯一の手がかりだった。

 『マスターは、有神論者なのですか?』
 『いや、ただの喩えだ、本気にするな』


 とそこでピュティが石の選定が終わったのか、こっちに手を振って歩いてきた。

 『アキラ、ごめんなさい、待たせちゃったわね』

 と袋いっぱいに石を詰めてたのか、その袋を重そうだった。

 『えらく詰め込んだな』
 『えへへ、なかなか魔素ナノ純度が高い魔鉱石が多かったから、これでも相当選別したんだよ』
 『そ、そうか・・・』
 『ふふ、これで私の魔法研究が捗ります!』

 と満足そうな笑顔をみせてくるピュティだった。

 『ほれ、重いだろ貸してみ、金貨分の労働はしてやるぞ』
 『あっ・・・ありがとうございます!アキラは優しいお方なのですね!』

 女の子に重そうな荷物を持たせたままなのは何故か気が引けそうだったから、ピュティの麻袋を持つことにが、石を結構入れてるせいかこれはなかなかこれは重い・・・。

 『さぁ、ここら辺一帯はもういいだろ、いくぞピュティ』
 『は、はい!』

 『マスター、今度はこっち側を探索してみましょう、ナノマシン濃度が微弱ですがすこし濃い目になってます』


 俺とピュティはアリスに誘われるがままさらに森の深くへ進んでいく。



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