第四十話:日常・デート編 in アリサ
………明日は、アイツと出かける。
べ、別に。デートとかそういうんじゃなくて………
で。今私は真剣に悩んでいる。
「……明日。どの服着て行こう………」
正直に話すわ。私、じゃなくても他四人(なのは、フェイト、すずか、はやて)は男子とこうして出かけたことは無い。
だから。普段仲良しグループで行く服装でいいのかどうか。すっごく悩む。
まあ。アイツのことだから、何でもよさそうなんだけど………
「なーんかそれだと。私のプライドが許さないのよね」
どうせなら絶対に「可愛い」って言わせてやるくらいのモノを着ないと。
………
……………
…………………プシュー
だ、駄目だわ。
考えたら普通に体、熱くなってきた………
「ああもう………。ええい!これでいいわ!」
もう後はシャワー浴びて寝る!!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
うーん。今日はアリサとか。
つーか三日連続で他の女の子とデートって………どんだけ俺「Nice boat」な展開にしたいんだよ。
今回は駅前で待ち合わせだ。時間は同じく九時。
服はまあ。あの青いジャケットを黒くしただけなのだが。
さて。そろそろ九時になる………
「お待たせ」
「ん?アリサ、か………」
そこにいたのはアリサだった、が!
「お、お前………その、髪型………いやそれ以前に服装」
「な、何よ………」
まず髪型!
いつもは纏めていないのに、今日に限っては纏めている!しかもツインテール!!
そして僅かに香水をつけている!
何よりミニスカ、だと………
「………」
「……や、やっぱり。似合わない?」
グフォ!
わ、僅かに潤ませた瞳で上目遣い……だと………
おれは せいしんに ∞のダメージを うけた
いちげき ひっさつ!
「い、いや。そんなことないぞ。凄まじく似合ってる。すごく可愛い」
「なっ///い、いいから!行くわよ!!」
「お、おう」
やべー。すげー可愛いよ。今日のアリサ。
で。どこへ行く?
「え、ええ。その………遊園地」
「ゆう、えんち?」
「な、何よ!悪い!?」
「い、いや。でもあったか?この近辺に」
「……最近新しく出来たのよ。そこに行きましょ。ちょっと遠いけど」
「ああ。分かった」
遊園地。デートの定番ですね分かります。
さて。どうなるのかな。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
やってきました遊園地~。
まず一日遊べるフリーパスを買った。
「さて。まずはどこにする?」
「そうね。アンタは苦手なのとかある?」
「いや。全部大丈夫だな。お前は?」
「だ、大丈夫よ。うん。全部大丈夫よ」
………絶対苦手なのあるな。
こういう場合だと多分………
「んじゃ最初はお化け屋敷にするか」
「ッ!!い、いいいいいいやいや!ふ、普通そういうのは最後あたりでしょ!」
やっぱりか………
「いやー。こういうのに順番関係ないでしょ」
「か、関係あるのよ!」
「じゃーどうする?」
「……ン…にする」
「はい?」
よく聞こえなかった。
するとアリサが大声で言った。
「メリーゴーランド!!」
「うおっ!わ、分かったよ」
顔を真っ赤にしてまで言うことか?
まあ。恥ずかしいかもしれんが。
で。乗ろうとしましたよ?
けどさ……
「なんで一緒に乗る?」
「い、いいじゃない別に」
「まあいいけどさ。普通二人で乗るんなら馬じゃないだろ」
「空きが無いじゃない」
「普通にあるだろ」
「ま、周りの人を配慮した結果よ!文句ある!?」
「あ、ありません」
結局、お姫様抱っこみたいな形で乗りました。アリサは顔を赤くしているし、周りからは嫉妬と殺気がビシバシ来るし。
というかアリサ。
「お前。今日俺を荷物持ちにするとか言ってなかったか?」
「ッ!い、いいでしょ別に!私だってたまにはアンタと………」
「………」
ああ。ああ分かったよアリサ。
だから。これ以上俺の精神を壊すような仕草は止めてくれ!
ツンデレなだけでも希少価値なのに、上目遣いは止めてええぇぇぇ!!
そして何より周りの視線が痛い!!
「………次ジェットコースターな」
「うっ………いいわよ」
これも苦手かい。まあ分かってたけど。
こうでもしないと割に合わん。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
とりあえずメリーゴーランドは降りた。
………さすがに怖いからってアレは無かったわね。うん。反省。
というか……アイツに、お、お姫様…抱っこ………されたし……
………いいでしょ別に!
で。今は………
「いやー!楽しいな!」
「キャアアアアアアア!!」
ジェットコースターに乗ってるわよ!
「もう一回乗るか!」
「もう止めてえええええええぇぇぇぇぇぇ!!」
もう絶対に乗らないわよ!怖いじゃない!!
ジェットコースターから降りて、しばらく私はグロッキーだった。
今はベンチに座っている。
「おーい。生きてるか?」
「もう………駄目。死ぬ」
「ははっ。まさか本当に苦手とはな」
「ハァ………京谷。悪いけど何か飲み物買ってきてくれる?」
「ああ。分かった。何でもいいか?」
「出来れば炭酸系は止めて。お茶かスポーツドリンク系にして」
「はいよ」
そういうとアイツは買いに行ってくれた。
本当に………優しい奴……
アイツの優しさ。まあ……それは前々から知っていた。
なのはが大怪我をして学校を休んでいた時、心配になってすずかと一緒にお見舞いに行こうとしたときがあった。
けど。管理局の関係者じゃないと、入っちゃいけないって言われた。
フェイトのお母さんのリンディさんにも頼んでみたけど、流石に「お見舞いがしたい」、という理由だけでは駄目だという。
そんな時、アイツが、
「じゃあ来る?」
と言ってくれた。
………有り得ないわよね。友達のお見舞いで変身魔法で私たちの外見を変えて管理局の関係者に見せたんだから。
それでいて。絶対にばれないって………魔法のことはよく分からないけど、そういうのってそうそう出来るものじゃないでしょ。それとなくフェイトとなのはに聞いてみたけど、無理だって。
あの二人で無理って。ドンだけチートよ。あの二人、相当才能あるんでしょ?
元々アイツは誰にでも平等に優しい。それはずっと見てきて分かっていた。
だけど。あそこまでしてくれるとは思わなかったわよ。下手すれば自分だってヤバイのに。
あとは誘拐の時。何か、アイツなら助けに来てくれるんじゃないか、って思って………
………私はアイツのこと………………
「よォ。嬢ちゃん」
私は思考を切り上げて周りを見た。
すると。下品な笑いを浮かべた男が五人。取り囲むように私を見ていた。
………何?私ってトラブルメイカーなわけ?
「もしかして一人でここに来たのか?」
「だったら俺らと遊ばね?」
「ここよりももっとイイトコロ連れてってやるからよ」
……あー。もう。せっかくいい気分だったのに。コイツらのせいでぶち壊し。最悪。
「残念。私には連れがいるのよ」
「ハッ!ンなこと言わずによォ~」
男の一人がそう言うと、私の腕を掴んで強引に立ち上がらせた。
「ちょっと!止めて!離して!!」
私は力いっぱい振りほどこうとするけど、所詮は女の力。向こうはどう見ても高校生以上……勝てるわけがない。
けど……やっぱり、頼っちゃう。
「おーい。もう復活したのか?」
そんな間延びした声。
見ると、京谷が二本のペットボトルを持って、男たちの間に割り込んでいた。
「あン?テメェなんだ?」
「コイツの連れ」
「オイガキィ。怪我したくなかったらとっとと帰りな」
「ほれ。お茶のほうがいいと思って買ってきたぞ」
「テメッ!無視すんな!!」
男の一人が京谷に殴りかかったけど、京谷はそのまま男の腕を掴み近くの茂みに投げ飛ばした。
「ふぅ。見様見真似だが、結構出来るな」
「く、クソッ!」
そこで止めておけばいいのに。さらに男たちが襲ってきた。
けど。京谷はそれらをなんとも無くあしらった。
……なんか泡吹いてるけど。大丈夫なの?
「ああ。平気平気。気絶してるだけだ」
…………とてもそうは見えないんだけど。
「あーあ。なんか気分最悪だな」
「ええ。そうね」
「とりあえず………うりゃ」
京谷が男の一人の顔面を思いっきり踏みつけた。………エグイ。
「どうする?帰る?」
「そうね。でも。アレ乗ってから」
私が指差したのは、観覧車。
「ははっ。まあいいよ」
「それじゃあ。早く行きましょ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
さて。今ここは観覧車の中。位置的には……一番上?
「アリサって意外とトラブルメイカー?」
「………何よ。別に好きでああなってるわけじゃないのよ」
「分かってるよ」
まあいいか。
現在時刻は三時ちょい過ぎ、ってとこ。昼は観覧車乗る前に。
つっても。アリサの気分がまだ治ってなかったから、テキトーに土産物とかを見ていて、治ってから昼を食べて乗ることにした。
「…いい眺めだな~」
「そうね。でも海鳴は流石に見えないわね」
「見えたらこえーよ」
そんな話をしていたが。話題が尽きて、しばらくお互いに沈黙していた。
「………」
「………ねえ」
「ん?」
「本当はね………まあ。アンタにお礼したかったのよ」
「お礼?」
「ほら……誘拐された時、助けてくれた」
「……ああ。アレか。別に。俺が好きでやったことだ」
「それでも!………ありがとう」
「……どういたしまして」
だから……そうやってイキナリ何の前触れもなくデレるな!
こっちはどう対処すりゃあいいんだよ!!
俺らはそのまま電車で帰った。
まあ。帰りに安物だけど、ブレスレットを買ってあげた。
それで喜んでくれたし。結果的には今日のデート。よかったな。
で。今はアリサの家の前。
すずかの時もそうだけど、また攫われちゃ敵わないからな。
「じゃ。俺はここで」
「ええ。ありがと。今日は楽しかった」
「それならよかった」
「じゃあね」
「ああ」
俺とアリサはそこで別れた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
さて。俺は残る課題を考えた。
「明日はフェイト、かぁ」
もう精神的に疲れたよ。
ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ
………なんでこういうときに通信?
誰かと思ったらフィオネだった。
「何?」
『きょ~や~』
「なんだよ」
『なんだよ、じゃないよ!こっちはもう頭パンクしそうなんだよ!!自分だけ美味しい思いして!!』
「あー。悪い」
『言葉じゃなくて行動で示してよ!!』
「俺にどうしろと」
俺。これ以上何かしたら多分精神的にも肉体的にも追い討ち喰らうぞ。
『もう!もう!!京谷なんか知らない!!』
「……あー。フィオネ」
『………何』
あっちゃー。やっぱご立腹だったか。
………出来ればこれはしたくないんだが。フィオネへの礼としてやるべきか。
「今度。また休み取るから。そん時にデート、するか」
『えっ!?………ほ、本当…?』
「ああ。約束だ」
『……ぜ、絶対だよ?破ったら駄目だよ!』
「ああ。だから今は寝かせてくれ。あと書類だが。ここに送ってくれ。残りは全部俺がやる」
それだけ言うと俺は通信を切った。
すると、もう送られてきた。
………量、多いな。
「さて。やるか」
あー。デートする日が一日多くなっちまった。
……なんか忘れてる気がするが。まあいいか。
京谷「ゴルアアァァァァァァ!!何でフィオネまでデート!?」
作者「じゃあ。フィオネには何の感謝も感じてないわけ?」
京谷「い、いや。そういうわけじゃ………」
作者「というわけで感謝コーナー行きます………の前に。前回、名前を載せていなかった九尾様。RX21XX様。綾崎様。幽霊道化師様。tomo様。神崎はやて様。本当に申し訳ございませんでしたm(_ _)m」
京谷「まったく。死にさらせ馬鹿作者」
作者「えー。では今度こそ本物の感謝コーナーを」
京谷「綾崎様。アクセル様。リトラ様。朱様。九尾様。黒羽様。tomo様。HAZUKI様。本当にありがとうございます」
作者「よかったな。前回の女装京谷。結構受けが良かったから女装グッズを持ってきてくれた人がいるぞ」
京谷「YAMEROOOOOOOOOOOOOOO!!」
作者「そして……宝具の一斉射出だ!防げ!!」
京谷「『全て遠き理想郷』!!」
作者「はい。OK。あとこんな質問があった。魔族などが変化した武器は取り出し可能か。また具現化したものが持つ武器は?だそうだ」
京谷「あー。結論から言うと無理。ただ。剣が変化して生き物になったりするのならアリです。あくまで『異能の力を持つ武器』ですから」
作者「なるほど。おっ。翠屋のシュークリームとスイートポテトだ。後で食べよう」
京谷「えー。皆様。この日常編は作者の趣味全開です。突っ込みは入れないで下さい」
作者「あとこれの最中にも魔改造は行われています。誰?もちろんあのキャラですよ」
京谷「なあ。Strikersに影響出るってアレは……」
作者「いいじゃん」
京谷「まあいいんだけどさ」
作者「それでは皆様。また次回で」
京谷「一日一話投稿目指して頑張っておりますので。応援よろしくお願いします」
その頃。例の五人は送られてきた京谷ビデオを見ていた。
一同「「「「「………(プシュー)」」」」」
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