挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

ブックマークする場合はログインしてください。
<R15> 15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

遊園地

作者:オチュウゲン
・・・
…ガタゴトとゆっくり坂を昇るゴンドラに揺られる。
果てしなく続くこの坂。いったいいつまで続くのか。
安全ベルトはついていない。
もちろん緊急停止もあり得ない。
ただ。坂を昇り。下っていくだけ。

…ふと自分の過去に思いを馳せてみる。
順風満帆な生活。妻と子供一人と幸せに暮らしていたはずだ。そう、それは確か10年ほど前…
―――――
けたたましい音を立て鳴る、隣の部屋の目覚まし時計の音で目が覚める。
4時30分… どうせ起きないのだから目覚まし時計を切っておけと昨日あれほど言ったのに。
扉を開け、隣の部屋へ入る。熟睡している娘の横顔。やはり妻似だ。
目覚まし時計を止め、もうひと眠りしようと部屋へ戻ろうとする。と、
「…母さん…お父さん…やめて…私嫌だよ…」
可愛らしい声。その寝言を夢だと割り切り、部屋を去るのであった。

…朝日が顔に当たる。暑い故、一瞬で目が覚める。
なぜか夢をみた。苦しい、辛い夢。
裏切り、裏切られ。そんなことにふけっているとふと脳裏に今朝の出来事がよぎる。
「…母さん…お父さん…やめて…私嫌だよ…」
…無関係だとは思えなかった。無性に気になってしまい、苛立ちが募る。
確かめなければな。
…朝の食卓に会話はない。だからと言って夜や昼にあるわけでもないのだが。
重苦しい雰囲気の中、口を開こうとする。と
(ホントにいいの?)
「誰だッ!」
あまりの恐怖に声を荒げてしまう。視線が集まってしまう。白く、冷たい目線。
朝食の味噌汁に波紋が広がった。
「いい加減にして」
妻が苛立った様子で机を叩く。
「あなたはいつもそう。少しでも気に障ることがある度にそうやって…」
「五月蠅いな!黙っていてくれ!俺だってお前らみたいに気楽じゃないんだよ!」
…苛立ちのあまり、つい心にもないことを口にしてしまった。
「はぁ。もう限界。貴方とはもうやっていけないわ」
呆れかえった様子で妻が冷たい目線、言葉を投げかける。すると、
「母さん!お父さん!やめて…私嫌だよッ!」
はっと我に返る。
これは…!
ダン!
思慮に耽る時間もないようだ。妻は朝食を生ごみ袋に突っ込み家をでた。
…娘は高校生にもなってわんわん泣いている。
こんな状況に嫌気がさし、いつも急な出張用に用意しているトランクを抱え、家をでた。
逃避。そんなことはわかっている。
五月蠅い。
五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い
五月蠅い五月蠅いうるさ…














…キキ―ッ ドウッ



――――――――――――
がた…ごと…
未だ上る。

止まることがない。

下降口がみえてきた。

――ッ!



・・・
俺もいつか

評価や感想は作者の原動力となります。
読了後の評価にご協力をお願いします。 ⇒評価システムについて

文法・文章評価


物語(ストーリー)評価
※評価するにはログインしてください。
感想を書く場合はログインしてください。
お薦めレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ