ファイル316:業火の中の断末魔(クリーバー)『24・柚葉の3つの約束・・・』
歩美と光彦が後ろに下がると、大きく開いた穴から大きな影が現れた。
ズン!!
「シュー、シュー・・・」
光彦
「何ですか、あなたは?」
歩美
「あなた、ファミリアの刺客ね?」
光彦
「え?」
冷静に言う歩美に、少し驚く光彦。
「ソノ通リ・・・私ノ名ハ『ローズ・プラント』・・・ファミリア様ノ命ニヨリ、邪魔ナ存在ヲ消シニ来タ・・・」
歩美
「つまり、私達を消しに来タワケね?上等よ・・・かかってきなさい!!」
光彦
「えぇ!?」
歩美
「光彦君は下がってて!」
そう言うと、歩美は少しうつむいた。
歩美
「できれば、私のこんな姿光彦君には見せたくなかったなぁ・・・」
光彦
「え?」
歩美
「ハァァァァァッ・・・!!」
歩美が念じると、歩美の手足から刃が出てきた。
ジャキッ!!
光彦
「なっ・・・!?」
歩美
「・・・」
光彦
「歩美ちゃん・・・まさか、君は・・・」
歩美
「ええ・・・私は自分の手足から刃を出す事ができるのよ・・・これは、お姉様の役目を受け継いだその日に、私の手足に宿った能力・・・どう?光彦君・・・こんな私、嫌いになったんじゃない?」
歩美の瞳は、今にも輝きを失いそうだ。
光彦
「そ、そんな事ありませんよ!例えどんな姿になったとしても、どんな能力があるとしても・・・ボクが歩美ちゃんを好きである事に、変わりはありません!!」
光彦の瞳は、とても輝いていた。
歩美
「ありがと・・・その言葉、光彦君の口から直接聞けて良かった・・・」
そう言うと、歩美は飛び出していった。
光彦
「歩美ちゃん!!」
歩美
「ハァァァァァッ!!」
ザンッ!!
歩美は右腕の刃で、ローズ・プラントのイバラを斬り裂いていく。
ローズ・プラント
「ギャアアアアアッ!!」
歩美
「私の能力は、まだまだこんなものじゃないわよ・・・ハァァァァァッ・・・ハッ!!」
ザシュッ!!
プラント
「ギャアアアアア!!」
光彦
「二刀流・・・」
歩美は次々とイバラを斬り裂いていくが、スキを見たローズ・プラントが歩美に8方向からイバラを伸ばした。
光彦
「歩美ちゃん、危ない!!」
歩美
「・・・甘いっ!!ブラッディ・カルテット!!!」
ザザザザザザザザシュッ!!!
プラント
「ギャオオオオオッ!!」
歩美は一瞬のうちに、8本のイバラを斬り裂いた。
タンッ!
歩美
「まさかVSファミリア用の切り札の1つを、コイツ相手に使う事になるとはね・・・」
光彦
「『鮮血の四重奏・・・』四刀流!!!」
歩美
「ハァァァァァッ!!」
歩美は徐々にローズ・プラントを追い詰めていた。
歩美
「いける・・・この勝負、勝てる!!」
プラント
「(クッ・・・コノママデハ負ケテシマウ・・・カクナル上ハ・・・)ン?」
ローズ・プラントの目に、歩美を心配している光彦の姿が写った。
ローズ・プラント
「・・・ニヤリ。ハァッ!!」
ローズ・プラントは、容赦なく光彦にイバラを伸ばした。
ビシュッ!!
光彦
「・・・え!?」
歩美
「し、しまった!!」
そして、次の瞬間・・・
ドスッ!!
光彦
「あ、歩美ちゃん!!」
歩美
「ぐっ・・・」
なんと、光彦をかばった歩美の体を、イバラが貫いていたのだ。
その上、その後ろの光彦までも貫いていた。
プラント
「ヒャハハハハハ・・・所詮ハ人間ノ小娘・・・愛スル人ノタメニ、自分ノ命ヲ投ゲ出シタカ・・・マァ、結局2人共私ノ触手ニ貫カレタガナ。ヒャハハハハハ・・・」
歩美
「・・・それはどうかしら?」
プラント
「?」
ドスッ!!
プラント
「ナ・・・二!?ナ・・・ナゼ・・・!?マ、マサカ・・・」
歩美
「そうよ、私の切り札の1つ・・・鮮血の吸血鬼・・・さすがのあなたも、これには耐えきれなかったでしょ・・・?」
プラント
「ア、アア・・・ギャアアアアア!!!」
ドゴォォォォォッ!!
ローズ・プラントは、跡形もなく爆発した。
歩美
「ハァ、ハァ・・・光彦君、大丈夫・・・?」
光彦
「大丈夫ではないようですね・・・出血が多すぎます・・・」
歩美
「そうみたいね・・・うっ・・・!!」
その時、歩美と光彦の体が煙になり始めた。
スゥ・・・
歩美
「私達もアウトか・・・」
光彦
「みたいですね・・・」
歩美
「光彦君、私ね・・・お姉様と約束した事が3つあるの。聞いてくれる・・・?」
光彦
「ええ。それは何ですか?」
歩美
「1つ目は、お姉様が死んだらコードネームの『レッドラム』を引き継いでくれって事・・・2つ目は、突然手足に刃が生えても驚かない事・・・そして、3つ目は・・・自分が愛した人を、絶対に守り抜く事・・・」
光彦
「そうですか・・・」
歩美
「光彦君、私・・・3つの約束を守れたかなぁ・・・?」
光彦
「当然じゃないですか。」
歩美
「ありがと・・・光彦・・・」
チュッ・・・
歩美は光彦にキスをした。
光彦
「歩美・・・」
歩美
「後は任せたよ・・・新一さんと志保さん・・・」
シュウウウウウウウウウウ・・・ |