FBIから来た女:3〜猛火・赤の章(93/111)縦書き表示RDF


FBIから来た女:3〜猛火・赤の章
作:ユーリ



ファイル315:業火の中の断末魔(クリーバー)『23・吉田歩美の秘密』


歩美と光彦は、しばらく沈黙している。

その沈黙を解いたのは、光彦だった。

光彦
「ボクのお兄さん、円谷美月は、最年少のFBI捜査官として活躍していました。ボクはずっと、お兄さんに憧れていたんです。そう、コナン君みたいに・・・」

歩美
「そうなんだ。」

光彦
「でもお兄さんは3年前、『まだ片づいてないヤマがあるから』と言ってイギリスに行ったきり、帰って来ませんでした。ボクはてっきり、向こうで好きな女性でもできて永住しているものだと思っていたんです。」

歩美
「でも、それはちがったのね?」

光彦
「ええ。1年後、ボク達の元に帰って来たのは、骨壺に入れられたお兄さんの遺骨だったんです・・・ボクもお姉さんも、お母様もお父様も泣きましたよ。夜通しね・・・」

歩美は沈黙した。

光彦
「ボクはお兄さんの死の謎を突き止めるために、イギリスに行っていろいろ調べました。何か手掛かりがあればと思って・・・そして、ついに突き止めたんです。1人の女性が美月お兄さんの暗殺に関わっていたと・・・その女性の名前は吉田柚葉・・・そう、歩美ちゃんのお姉さんです。」

歩美
「でも、私のお姉さんはただ光彦君のお兄さんの暗殺に関わっていただけじゃないのよ・・・」

光彦
「・・・と、いうと?」

歩美
「恋人同士だったのよ・・・『黒の組織の構成員とFBIの捜査官』という、決して愛し合ってはいけない間柄だったのにね・・・」

光彦
「そうですね。」

歩美
「柚葉お姉様もわかっていたのよ。これはいけない恋愛だと・・・でも、柚葉お姉様は美月さんの事を愛していたわ。そして、ついに暗殺の仕事が入った時、お姉様は・・・」

光彦
「どうしたんですか?」

歩美
「当日、家に電話をかけてきたわ。『歩美、これからはあなたがお母さんたちを助けるのよ』って。その後私の家に帰って来たのは、骨壺に入れられた姉の遺骨だった・・・」

光彦
「まさか・・・」

歩美
「そうよ・・・お姉様は美月さんを殺した後、自分も自殺してしまったのよ。罪の意識に耐えかねてね・・・そして、姉の役目を私が引き継ぐ事になった・・・」

光彦
「それじゃあ、歩美ちゃんは・・・最初からコナン君の事を・・・」

歩美
「ええ、知っていたわ。彼が工藤新一本人である可能性がある子だという事も・・・もっともジン達は、哀ちゃんが組織から姿を消してしばらく経つまでは、『工藤新一は毒薬によって死亡した』と思っていたみたいだけどね。哀ちゃんが捏造した『死亡確認』の書き込みもあったし・・・でも私は、ずっと疑っていたのよ。そして、蘭お姉さんが記憶を失ったあの時、子供の頃の2人が写っている写真を見たわ。そして、鍾乳洞の事件で確信したのよ。『江戸川コナン=工藤新一』だとね・・・哀ちゃんが転校してきた日すぐ彼女に話しかけたのも、彼女がシェリーじゃないかと思っていたから。そして、ニセ札事件の時尾行した結果、その証拠をつかんだわ。もっともコナン君の事は、写真を見るまで確信はなかったけどね。」

光彦
「・・・」

歩美
「ゴメンね、光彦君。今まで黙ってて・・・」

光彦
「いえ、話してくれて良かったですよ。」

歩美
「許してくれるかな?コナン君と哀ちゃん・・・」

光彦
「大丈夫ですよ!コナン君と灰原さんはら、きっと・・・」

その時、地面に大きな穴が開いた。

光彦
「これは!?」

歩美
「光彦君、下がった方がいいわ。」

歩美に言われ、光彦は後ろに下がる。

すると、地面から大きな影がはい出て来たのだった・・・












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう