ファイル304:業火の中の断末魔(クリーバー)『12・願いを託して』
バリー
「なぁ・・・リアンちゃん・・・オマエに、人類の全てを託していいか?」
刃
「な・・・バリーさん・・・何を・・・?」
バリー
「オレは、みんなが仲良くできる世界を作るのが夢だった・・・オレの水竜族、キースの大鷲族、地上人、海底人、天上人、他も全て・・・みんなが仲良しの世界だ。力持ちが弱いヤツを助け、賢いヤツがその知恵を他のみんなに教えて助ける。いろんな人類が助け合う、差別のない世界だ。世界一うまい、氷河族が作る氷麦のビールも、オレやキースが畑を手伝えば飲ませてくれるんだ。どうだ、いい世界だろう?」
刃
「う、うん!素晴らしい世界だわ!!」
バリー
「フフッ・・・」
ファミリア
「・・・まだ生きているの?粘っても痛々しいだけよ、バリー。」
バリー
「頼むぞ、リアンちゃん。そんな世界を作ってくれ。こっちの手は、もう動かねぇな・・・」
刃
「え!?」
バリー
「ギャゴォォォォォォォォォォ!!!」
ドガァァァァァ!!
刃
「な!?バリーさん!!?」
ガシッ!
ドズズゥン!!
バリー
「これで、随分と軽くなったな・・・」
バッ、バッ!
ファミリア
「『軽くなった』・・・?バリー、まだ『シオン・フェイイグリュウ』を使うつもり?羽を失った上に、腕も1本分軽くして、ちょっとでも『シオン』の速度を上げようって考えかしら?だけど、もう遊びは終わりなのよ。」
ニナミ
「ラージア・ファミス!!!」
ボッ!!
バリー
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
ガバァ!!
刃
「しまった!!瑛祐君!!琴美ちゃん!!!」
ズ・・・
ドンッ!!
コォォォォォォォォォォ・・・
刃
「うああ・・・瑛祐君!琴美ちゃん!!」
ファミリア
「・・・」
バリー
「どうした、ファミリア?オレも、キースも、リアンちゃんも、生き残ってるぜ・・・もう、ニナミの魔力もねぇんだろ?この呪文しか出せねぇってのは・・・リアンちゃんのリアフォドンの力を、甘く見すぎていたんだよ・・・」
刃
「バリーさん!ダメよ!!その体で『シオン』を使えば死んでしまう!!」
バリー
「なぁに・・・頭1つだけでも残っていれば、オレ達水竜族の人間は生きていられる。それにどのみち、消滅すればオレの肉体はないんだ・・・」
ボゥ・・・
メラメラメラメラ・・・
刃
「キースさん、バリーさんの体が・・・」
キース
「ええ、ちょっとかすっちゃったらしいわね・・・消滅した箇所から、バリーの体に火が燃え移った。」
バリー
「リアンちゃん、ファミリアを倒しさえすれば、消されたヤツらも蘇る。落ち込むな・・・最後の一撃で、ファミリアを倒す!!!」
ニナミ
「ミリア・ウルク!!」
ヒュンヒュン・・・
シュタッ!
ファミリア
「悪いわね、バリー。弱い呪文だけど、私も速度を上げる呪文を持っている。あなたが消えるとわかった以上、あなたの呪文はただかわせばいい。」
スィー・・・
ファミリア
「少々カッコ悪いけど、こんなところで世界を滅ぼすという使命を消されたくないのよ。バリーが消えて少し休んだら、今度こそ残りのヤツらの掃除よ。」
ヒュバッ・・・
瑛祐
「オマエは・・・オレ達をナメすぎている・・・」
ス・・・
瑛祐
「ニュージェボル・ラ・ディオギドナ!!!」
ズギャアアアアア!!!
ギギギ・・・
ファミリア
「何!?ま、まさか・・・」
カッ!!
ファミリア
「(クソ・・・あの時バリーが腕を捨てたのは、体を軽くするためではなく、腕をおおっている水竜鱗で瑛祐君達を救うためだった・・・)」
瑛祐
「オマエは確か、この呪文を喰らったら『数秒は動けない』ハズだったな?」
ス・・・
キース
「いい仕事よ、瑛祐君!!まさかここまでいい呪文を覚えるとは思わなかったわよ!!!」
バリー
「シオン・フェイイグリュウ!!!」
ゴッ!!!
メシッ!
ブシュッ!
回想・・・
20年前・・・
バリー『どうだ?これがオレの正体だ。』
キース『ハ、ハハハ・・・まさかあなたも変身一族だったとはね・・・』
キース『アタシはホラ、『何もない』女でね・・・スリルさえあれば生きてる感じがするってヤツで・・・』
バリー『そうか、それでもコンビを組んでくれて嬉しい。オレには世界を幸せにする夢があるからな。』
ブチィ!!
真希が赤の組織に行った直後の回想・・・
ファミリア『あなた達が水竜族の神童、ロズゴート・バリーと、大鷲族の神童、ヴィンセント・キースか。私は『滅亡の女』ファミリア。『世界を滅ぼす事』が、私に与えられた使命。』
ボッ!!
ベキャア!!
バリー『オレは負けられん、ここで負ける事はできん!!ヤツらは『片桐真希の心の中の邪悪な意志』が生んだ女だ・・・本気で世界を滅ぼす気だ・・・』
キース『FBIの仕事はしばらく休むと?』
バリー『オレ達はファミリアから目を離してはいかん・・・野放しにしてはいけない。『脅威』は10人の悪魔やペンデュラムアッドだけではない。ファミリアとニナミを止められるのは、ヤツらの存在を知り、生き延びているオレ達だけだ!!』
メキメキメキメキ・・・
バリー「お・・・おお・・・(差別のない世界を・・・全人類が仲良く暮らす世界を・・・)うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
ドンッ!!!
ファミリア
「ガッ・・・」
バリー
「(後は・・・頼んだぜ・・・良い世界にしてくれ・・・リアンちゃん・・・)」
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