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FBIから来た女:3〜猛火・赤の章
作:ユーリ



ファイル290:時津潤哉の弟・潤治『前編』


七槻
「ハァ・・・毎日疲れるなぁ・・・」

彼女の名前は越水七槻。

友の仇を討つために一時犯罪に身を染めてしまった、哀しみの南の名探偵である。

現在彼女はジョディ達の紹介でFBI捜査官になっており、私立の賢防大学に通っている。

今日は久しぶりの登校であり、七槻は急いで学校に向かっていた。

七槻
「FBIの仕事は大変だよぉ・・・まぁ、ボクが自分からなりたいって言い出したんだけど・・・」

七槻はボ〜ッとしていたせいなのか、前方をよく見ていなかった。

ドガッ!!

七槻
「イッタ〜ッ!!」

「〜っ!!」

七槻は何者かにぶつかり、少し吹っ飛んだ。

七槻
「イタタタ・・・ゴメンナサイ、前方不注意で・・・」

「イヤイヤ、小生の方こそよく前を見ていなかったから・・・」

七槻
「(え・・・小生?)」

七槻は恐る恐る前を向いた。

「イヤァ・・・すまないねぇ・・・」

七槻
「〜っ!!!」

七槻はその顔に驚愕した。

なぜならその顔は、七槻が以前手にかけた北の高校生探偵、時津潤哉(ときつ じゅんや)の顔だったのだから・・・

七槻
「キャ〜ッ!!」

ドカバキベキッ!!

七槻
「亡霊イヤ〜ッ!!ゴメンナサイ、ボクが悪かった〜っ!!早く成仏して、時津潤哉君〜っ!!!」

「ちょっ、ちょっと待った・・・小生は亡霊じゃないって・・・それにちゃんと体に触れられるだろ?」

七槻
「・・・え?」

七槻は恐る恐る肩に触れてみた。

七槻
「本当だわ・・・触れられる・・・」

「ちなみにさっき君が叫んだ『時津潤哉』っていうのは、小生の兄だよ・・・」

七槻
「え?それじゃあ、あなたは・・・」

時津潤治(ときつ じゅんじ)『18』
「小生は潤哉の双子の弟、時津潤治・・・よろしくね、越水七槻ちゃん。」

七槻
「よ、よろしく・・・って、どうしてボクの名前を?」

潤治
「そりゃあ、君は南の名探偵として超有名だからね。名前ぐらいは把握してるんだよ。じゃあ、そろそろ学校に行くか。案内してくれよ、七槻ちゃん。」

七槻
「え?どうして?」

潤治
「小生は今日から、賢防大学って所に通う転校生なんだよ。近くまででいいから、案内してくれないかな?」

七槻
「あの・・・賢防大学って、ボクが通ってる学校なんだけど・・・」

潤治
「本当かい?だったら助かるよ!一緒に学校に行こう。」

七槻
「あ、ええ・・・」

潤治と七槻は、賢防大学に向かって走り出した。

その2人を、ジーッとにらみつける無数の影があった。

「やっと見つけたぜ・・・時津潤治よ・・・」





賢防大学



「今日からこのクラスの講義に、新しいお友達が加わります!」

「先生!その子は男ですか?女ですか?」

「男の子よ!では入って来て!」

ガラッ!

コツコツ・・・

カキカキカキ・・・

潤治
「北海道から転校してきた、時津潤治です。まだまだこの学校の事がよくわかりませんので、皆さんに教わりながら一緒に楽しく学業に励んでいけたらと思っています。ですからよろしく・・・お願いします。」

パチパチパチパチ・・・

周りから暖かい拍手が上がった。





七槻
「ヘェ・・・あなたも探偵やってるんだ・・・」

潤治
「ああ・・・一応ね・・・」

七槻
「じゃあ、そろそろ部活に行こうかしら・・・」

潤哉
「え?部活って?」

七槻
「ん?剣道部♪」

潤治
「剣道部か・・・じゃあ、小生も少しのぞいてみようかな・・・」

七槻
「じゃあ、一緒に行きましょうか。」





『剣道部』



パンッ、パン、パーンッ!!

潤治
「へ〜、ここが剣道部か。でもちょっと人が少ないねぇ・・・」

七槻
「まぁ、元々この大学じゃ人気のない部活だからね〜・・・知り合いで入ってるのって、リアンちゃんとかユーリさん達だけだし・・・」

言い忘れていましたが、リアンやユーリ、ジョディ達は賢防大学に通ってます。

ちなみにユーリとジョディは教師としてなので、生徒ではありません。

潤治
「でも、道着似合うね七槻ちゃん。」

七槻
「あら、ありがと。」

ピキッ!

「(今アイツ・・・)」

「(越水さんの事・・・)」

「(七槻ちゃんって!!)」

七槻
「じゃあ、みんなに紹介して、ちょっと一緒にやってみましょうか潤治君。」

ピキッ!

「(潤治君!!?)」

潤治
「あ、本当かい七槻ちゃん。でも七槻ちゃん、小生の防具は・・・」

ピクッ!

七槻
「なしじゃダメ?」

ピクッ!

潤治
「そんな、七槻ちゃん。」

七槻
「じゃあ潤治君、とりあえず顧問の先生に・・・」

ザッ!

「越水さん!!こんなヤツ・・・ウチで剣道させる事ないですよ!!」

七槻
「ハ?」

「おい、そこのヤツ!!」

潤治
「あ・・・はい?」

「ボクと勝負だ!もしボクに負けたら・・・ここには二度と来るなよ!!」

七槻
「ちょっ・・・二之宮君あなた・・・」

潤治
「まぁ、いいや・・・じゃあ、勝負しようか。」

七槻
「って、潤治君まで・・・」



「ではこれより、時津潤治君と二之宮裕次郎君の特別試合を開始いたします!!」

七槻
「・・・と、とりあえず2人ともがんばってね・・・」

「試合・・・開始!!!」

二之宮裕次郎
「いくぞぉぉぉ!!ずああ!!」

ガッ!!

裕次郎
「ククク・・・まさか越水さんの目の前で戦う事になろうとは・・・まさにこれは愛の試練!だがオマエを倒して・・・越水さんの前でボクがオマエより優れた男だと証明してやるぜ!!」

ギシギシ・・・

潤治
「君さぁ、さっきから何言ってるのかさっぱりわからないんだけど、こういう時にそんなにしゃべってると・・・舌かむよ?」

ニヤ・・・

カシャ!

裕次郎
「!!」

潤治
(メーン)〜ッ!!!」

バッシィィィン!!!





七槻
「初めてなのに、やるわね〜潤治君・・・」

潤治
「イヤァ・・・小学生と中学生の頃、部活でナギナタをやっていたもので・・・」

七槻
「(ナギナタって、女の子がよくやる部活じゃなかったかしら?っていうのはおいといて・・・)ところで、潤治君って18歳よね?それなのにどうしてボクと同じ学年なの?」

潤治
「ああ、その事か・・・実は小生、飛び級しているんだよ。」

七槻
「あ、やっぱり?」

潤治
「じゃあ、学校案内はまた明日って事で・・・」

七槻
「うん、じゃあね!」

七槻と潤治は途中で別れた。





七槻
「さーて、今日のメニューは何にしようかなぁ〜?〜♪♪」

タタタ・・・

ザッ・・・

「さーて、オレも行くか・・・『時津潤治狩り』の開始だなぁ・・・ケケケ・・・」












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