ファイル277:商売繁盛の秘密『中編』
風月は2人の男に囲まれていた。
「お嬢ちゃん、ここで何やってる?」
風月
「・・・(非常にヤバいわ、この状況・・・さて、どうする・・・?)」
考えている場合ではありません。
風月
「(・・・逃げよ!!)」
・・・あ、やっぱし?
思うが早いか、風月は駆け出していた。
ダッ!!
「あ、逃げやがった!!」
「待ちやがれー!!」
風月
「待てと言われて待つ女の子なんて、いないわよ〜っ!!」
・・・確かに。
風月は必死に逃げていたのだが、2人はそれでもしつこく彼女を追って来た。
風月
「ハァ・・・いつまで逃げてればいいのかしら、私・・・」
風月はふと、後ろを振り返った。
風月
「!!に、人数増えてる〜っ!?」
そう、風月を追いかけていた男の人数が、2人から7人に増えていたのだ。
風月
「(大勢の男に追いかけ回される私って・・・)あ〜ん!!」
風月は逃げるのに精一杯で、足下に迫ってくる小石に気がつかなかった。
コッ!
風月
「!!」
ズルッ・・・
風月
「キャッ!!」
風月はバランスを崩し、転んだ。
ドテッ・・・
風月
「イタタタタ・・・」
「ここまでだな・・・」
風月
「あ・・・」
風月は7人の男に囲まれた。
もう風月に、抵抗する手段はなく・・・
バッ!!
風月
「キャ〜ッ!!!」
一方ユリは、順調に潜入していた。
タタタ・・・
ユリ
「ウフフフフ・・・潜入なんて楽勝楽勝!小さい頃から夜の学校とかヤーさんのアジトに潜入とかしてたから、私潜入は得意なのよね〜っ!!アハハハハ!!」
夜の学校はまだいいが、ヤーさんのアジトはヤバいのでは?
ユリちゃん。
ユリ
「さて、そろそろ奥の部屋に着く頃かしらね・・・」
その時、横の部屋のドアが開く音が聞こえてきた。
ユリ
「ヤ、ヤバ・・・」
ユリは慌てて、真向かいの部屋に隠れた。
部屋から出て来たのは、ガラの悪そうな男達だ。
ユリはコッソリ、男達についていった。
男達はある部屋にたどり着くと、カギを開けて中に入っていった。
ユリはどこかに侵入口でもないかと探した。
すると、通気口につながっていると思われる場所を発見した。
ユリ
「いい場所、みっけ♪」
ユリはその中に入り込んだ。
案の定、通気口を通して天井裏につながっていた。
ユリ
「よいしょっと・・・」
ユリは天井裏を進み、男達が入った部屋の真上に来た。
ユリは顔をつけ、聞き耳をたてる。
「イヤー、しかしうまくいったのぉ〜。」
「ええ、あんなに簡単にライバル店を閉められるとは思いませんでしたね。」
「法外な利子をとって、店の権利書を奪えばええんじゃからな。儲かった、儲かった!」
その話を聞いたユリは、ブチキレたようだ。
ユリ
「な・・・(やっぱり詐欺だったのね〜!!許せないわ!この私が、スタンガントンファーでコイツらの性根叩き直して・・・)」
その時、少しだけ踏み板がズレてしまった。
ズルッ・・・
ユリ
「ウ、ウソ!?」
ユリは思わず、叫び声を上げてしまった。
「誰だ!!」
男は天井に向かって発砲した。
パシュパシュパシュパシュ・・・
ガコン!
ついに踏み板が外れた。
ユリ
「キャアアアアアアアッ!!」
ユリは真っ逆さまに落っこちてしまった。
ドサッ!
ユリ
「イタタタタ・・・ハッ・・・」
「お嬢ちゃん、今の話聞いてたな?」
ユリ
「アハハハハ〜・・・う・・・」
「聞かれたからには、無事では帰さん・・・オマエ達!小娘を引っ捕らえろ!!」
「ハッ!!」
男達はユリに飛びかかってきた。
ユリ
「そう簡単に捕まってたまるもんですか!!ネィチャー:RING『スタンガントンファー』!!」
ユリはスタンガントンファーで、次々に男達をなぎ倒した。
ドカバキ・・・
「な、何ぃ!!?」
一通り倒すと、ユリはトンファーを男に向けた。
ユリ
「捕まるのは、あなたの方ですよ。ハァァァァッ・・・」
ユリはトドメを刺そうとした。
しかし、その時・・・
「そこまでだよ、勇敢なお嬢ちゃん。」
ユリ
「えっ・・・!?」
ユリは後ろを振り向いた。
するとそこには、7人の悪そうな男達が、手足をロープで縛られた風月を抱えて立っていた。
ユリ
「ふ、風月ちゃん!!」
風月
「うぅ・・・ユリちゃん、ゴメンナサイ・・・」
「おとなしくしな、お嬢ちゃん。」
ユリ
「は、はい・・・」
ユリはトンファーを床に落とした。
「オマエ達!その小娘を縛り上げてしまえ!!」
「ハッ!!」
男達は一斉にユリに襲いかかった。
ユリ
「キャ〜ッ!!!」
「まったく、こんなお嬢ちゃん共が侵入してくるとは・・・オマエ達、ちゃんとカギはかけたのか?」
「確かにかけましたが、この頃の子供は頭が良いので、簡単に開けられる道具を持って来ていたのかもしれません。」
「フン・・・それにしても・・・このお嬢ちゃん共、どうしようかねぇ?」
そう言って男は床に転がされているユリと風月をにらみつけた。
ユリと風月は手足をロープでキツく縛り上げられ、口にガムテープを貼りつけられている。
ユリ・風月
「ん〜、ん〜・・・ん〜、ん〜・・・」
2人はガタガタとふるえていた。
「とりあえず、地下室にでも放り込んでおけ。このお嬢ちゃん共の始末は、後々考える。」
「ハッ。」
ヒョイッ。
男達はユリと風月を背中に担ぎ上げ、地下室に運んでいった。
ユリ・風月
「ん〜っ、ん〜っ!!」 |