ファイル263:10年前のリアンと平次『4』
矢笠
「え?麻雀?この暗号が麻雀に関係していると言うのか?」
リアン
「うん!麻雀に当てはめてその暗号を解くと、アタシらが次にどこに行けばいいかわかるようになってるんや・・・」
矢笠
「ウーム、確かに3番目の『中』と最後の『東』は、麻雀牌に書いてある字やけど・・・他の字は麻雀牌には書いてないぞ?」
リアン
「最初の『寝』と『屋』と『川』は、今まで通り寝屋川町の事でええんや!最後の四角で囲まれた『東』は、麻雀でいう『場』の事!ホラ、東場とか南場って言うんやろ?それがゲーム中にみんなにわかるように東や南って書いてある札を卓の上に置くみたいやから、間違いないよ!その上の『国』と『士』は『国士』・・・1と9と字牌を全種類そろえる『国士無双』っちゅう『役』の事・・・」
『一』『九』『鳥』『|||』『◎』『◎◎◎◎◎◎◎◎◎』『東』『南』『西』『北』『 』『發』『中』
平次
「ほな、その上の『中』っちゅう字は?」
矢笠
「これは牌に書いてある字やから『ドラ』?イヤ、国士やから『待ち』牌かも・・・」
リアン
「今の3つを続けてみれば?」
矢笠
「ん?待ち・・・役・・・場?」
平次
「そっか、町役場や!!」
矢笠
「なるほど、この辺りに町役場はないから、それに当てはまるのは・・・寝屋川町にある区役所出張所やな!」
リアン
「ああ・・・そこが次にアタシらが行かなアカン、場所ってワケや!」
平次
「ない・・・ない・・・ないでリアンちゃん・・・どこにも赤い物・・・」
リアン
「おっかしいなぁ・・・?絶対どっかに次の暗号が書かれた赤い物があるハズなんやけど・・・」
矢笠
「フゥ・・・もう夕方か・・・続きは明日にして、今日はこれで帰るか?ゴールデンウィークで明日も休みなんやから・・・」
リアン
「ゴールデンウィーク・・・そっか、今日は祝日!」
矢笠
「え?」
リアン
「区役所なら普通立ってるハズや・・・祝日を祝う・・・日の丸がな!!」
タタタ・・・
『□□□
・□終□
・□□□』
リアン
「!(終わり?)」
ビリッ!
『S→W』
リアン
「!?」
平次
「これって英語?」
矢笠
「イヤ・・・ただのアルファベットのWとSだが・・・この矢印の意味がサッパリわからんな・・・『終』と書いてあったから、これで暗号は最後やと思うが・・・」
リアン
「ねぇ・・・WとSって、それだけで何か意味があったりしない?」
矢笠
「おお、あるで!Wは2回とか2倍の意味で、Sはスモール、小さいサイズの事や!ホラ、小柄の人の服には『S』のタグが付いているやろ?」
リアン
「ほな、小さい物を大きくしろっちゅう事か?」
矢笠
「さ、さぁ・・・?」
平次
「もしかしたら、風見鶏の事かも・・・」
リアン
「え?」
平次
「ホラ、小学校にある風見鶏の下に付いてるで!矢印の先に変な英語の字が!」
リアン
「アーホ!あれに付いてるんはこのWやSって字と違うてたで!」
平次
「そやったっけ?」
矢笠
「風見鶏・・・そうか!SもWも方角や!!SはSOUTHで南、WはWESTで西や!!」
平次
「ほな、南から西に行けっちゅう事?」
矢笠
「行けっていわれても、どこまで行けばええんや・・・」
リアン
「もしかしたら、この矢印・・・そっちを見ろとか、向けっちゅう事やない?」
平次
「南から西を見ればええの?」
リアン
「ああ・・・」
矢笠
「そうやとすると、南はこっちやから・・・西は・・・こっち・・・」
クルッ・・・
平次
「わぁ、キレ〜♪」
矢笠
「確かに!」
リアン
「なるほど・・・そういう事か・・・」
平次
「え?」
リアン
「わかったんや!この暗号を作ったんが誰かって事がな!」
矢笠
「だ、誰なんや?」
リアン
「ユーリ兄や!ユーリ兄が友達の誰かに頼んで、アタシらに暗号を出してここに来させたんや!この夕陽を見せるためにな!その理由は、最近アタシが部屋に籠もって本ばっか読んでたからやろーけど・・・」
矢笠
「だが、君らがその暗号を出した女に会ったのは、オバケ話を聞き、偶然夜の学校に行ったからじゃなかったか?」
平次
「うん!図書室に新しい本を届けに来たお姉さんからそんな話をされたって和葉ちゃん言うてたよ?」
リアン
「多分、そのお姉さんってヤツが、夜の学校にいたあの女だったんや!」
矢笠
「なるほど・・・平次君の友達にそんな話をすれば、いずれは君の耳に入り・・・ミステリー好きの君を学校におびき寄せられると!」
リアン
「そゆこと!つまりアタシらは、ユーリ兄の良いように操られてたっちゅうワケや!」
ヒョコ!
平次
「そやけどよかったやんね?こんなキレイな夕陽が見られたしさ!」
リアン
「ああ・・・悔しいけどアタシもそう思うよ・・・平次・・・」
平次
「!」
リアン
「あ、悪い・・・服部・・・」
平次
「へ、平次でええ!平次のままがええ!!アカン・・・かなぁ?」
リアン
「ア、アンタがそれでええんやったら・・・べ、別にええけど・・・」
平次
「ホンマー!?やたー!!」
だきっ・・・
リアン
「コ、コラ・・・」
平次
「オレ、リアンちゃんのお兄ちゃんにお礼言わな!」
リアン
「アーホ、それを言うなら・・・今もこの近くにいる、暗号を出したユーリ兄の友達に言わんとな・・・」
平次
「え?」
矢笠
「こ、この近くにいるのか?」
リアン
「ああ!アタシらにうまい具合にこの夕陽を見せるには、ずっとアタシらを張り付いてんとアカンやろ?アタシらが暗号を解く速さなんかわからへんからね!」
矢笠
「そうか!そうするには、君らの様子を近くで監視して解けたら先回りし、暗号を差し替えて時間を調節する必要があったという事か!最終的にこの時間にここへ来させれば、途中の暗号は何でもええからなぁ!」
平次
「そやけど、それってリアンちゃんのお兄ちゃんかもしれへんよ?」
リアン
「イヤ・・・ユーリ兄やったら暗号が解けたら出てくるハズや・・・『手間取ったな』って・・・そやから・・・」
クルッ・・・
リアン
「なぁ!昨夜のお姉さん!!どっかで聞いてるんやろ?昨夜もろたこの財布に感想入れとくから、取りに来いやー!アンタが読んどった怪盗紳士の本の裏に隠しとくからさー!!」
平次
「絶対やでー!!」
|