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FBIから来た女:3〜猛火・赤の章
作:ユーリ



ファイル234:別れのワインの惨劇事件『中編』



「(一美さんだわ・・・)」

スッ!


「(注射器!!何をするつもりなの!?)」

プシュッ・・・


「(中身は・・・?)」

カツ・・・


「!?」

ガバッ!!


「うっ!!!(いけない!ク・・・クロロホル・・・ム・・・)」





和葉
「もう、どこ行ってもうたんやろ、刃ちゃん・・・」

犬川
「え〜、ワシの誕生日に皆集まってくれた事感謝する・・・ワシは近々、会長職を辞するつもりだ・・・つまりは引退だ・・・ついてはワシの保有する全株、及び会社運営の権利全てを猫売産業に売り渡す事にした!オマエ達も会社に留まりたければ、新しい経営陣にその実力を示すんだな・・・会社を売り渡した莫大な資産も、全てワシが勝手に使う!オマエらにはビタ一文もくれてやるつもりはない!たとえ、娘でもな・・・」

一美・真澄美
「!!」






「うぅ〜・・・」

ムクッ・・・


「クソッ、油断しちゃった・・・急がないと!!」

ダッ!

ググッ・・・


「彼女がワインに入れたのは、おそらく毒物だわ!!それをどう使うつもりなの!?」





真澄美
「私はお父様の決定に反対したりはしませんわ・・・」

一美
「私もよ・・・お父様の新たな門出を記念して、57年物をカーヴから出してきました・・・お父様のようなワイン通に飲まれてこそ、価値が出るモノですわ・・・私達のような価値もわからない者に飲まれたんじゃ、ワインがかわいそう・・・」

トクトク・・・

一美
「はい・・・」

犬川
「うむ・・・」

平次
「案外、親思いやないか・・・」

和葉
「なぁ、さっきから刃ちゃんが見えへんねやけど・・・」

平次
「ああ・・・」





ダンッ!!

ゴロゴロゴロ・・・

ガンッ!!


「イッタァ〜・・・何ぃ?金庫ボックス・・・これだわ!!」

カチッ!


制御装置(リミッター)、解除!!やああああっ!!」

ドゴォ!!

バキッ!!

バッ!!


「成功!!でも、イッタ〜イ!!」

「キャアアア〜ッ!!」


「ん?」





タタタ・・・


「和葉姉!!」

和葉
「刃ちゃん!?」


「犬川さん、どうしたの?」

和葉
「突然倒れちゃって・・・」

荻野
「会長!!」

グッグッ・・・

吉村
「どうなんです!!」

フルフル・・・

一美・真澄美
「お父様ーっ!!」

吉村
「会長ーっ!!」

平次
「警察を呼べ!!一応、変死になる!警察の検死が必要や!!」






「(グラス・・・?)」

大滝
「では、ワインを飲まれた直後に倒れられはったんですな?」

一美
「はい・・・」

真澄美
「殺されたのよ!!いくら心臓が弱ってたからって、ワイン1杯で倒れるワケないわ!ワインに毒が入っていたのよ!!」

一美
「なんですって!?それじゃ、私が毒を入れたとでも言うの!?」

大滝
「失礼ですが、持ち物を調べさせてもらってもよろしいかな?」


パラパラ・・・

カサ・・・

一美
「・・・!!」

大滝
「荻野先生、このアンプルが何なのかわかりますか?」

荻野
「・・・筋肉弛緩剤のようです・・・」

大滝
「では、これを犬川氏に投与したとすると、どうなりますか?」

荻野
「健康体でも非常に危険な物です・・・心臓に持病のあった会長でしたら・・・」

一美
「う、うう、うああああ〜っ・・・」


「(毒をワインに入れたのは、一美さんにまちがいないわ・・・だけど、アタシを襲ったのは誰なの・・・?)」





大滝
「一美さんの動機に、何か心当たりは?」

真澄美
「姉さんの画廊はずいぶん借金がかさんでいるらしいから、遺産を狙ったんじゃないかしら・・・」

平次
「犬川さんは、実の娘にも一文も残さへんって言うとったよ・・・」

真澄美
「バカよね・・・お父様が何と言おうと遺留分てものがあるんだから、黙ってても何分の一かはもらえる事になるのに・・・」


「(この真澄美さんがアタシを襲ったのかしら?一美さんの犯行に気づいて、それを邪魔されないようにアタシを閉じ込めたとすれば・・・一美さんの犯行が立証されれば、莫大な遺産は独り占めだわ・・・)」

チャリ・・・


「?」

ヒョイ!


「(カギ束にもつけず、1本だけ・・・?)ねぇ、吉村さん!」

吉村
「ん?」


「これ、どこのカギ?」

吉村
「ああ、地下室のカギかな?おかしいね、旦那様は地下室なんて出入りされないんだが・・・」


「(ま、まさか・・・!!)」



ガバッ!!
刃『うっ!!』
犬川『・・・』
刃『うぅ・・・』
ガクン・・・
ドサッ!
ガチャ・・・




「(アタシを襲い地下室に閉じ込めたのは、被害者の犬川さん!?だとしたら、毒が入っている事を知っていながらワインを飲んだ事になる・・・そんなバカな!?)ん?」

キラッ・・・

カッ!


「(VTRカメラのレンズ!!コードが天井に伸びている・・・)」

タタタ・・・





タッ!

パチ・・・

キュルル・・・

カチ!


「(自分を殺した犯人を記録しておくためかしら・・・?・・・ん?)」

キュルルルル・・・


「!!」

パチ・・・





ガタッ!

クンクン・・・


「(この匂い・・・やっぱり犬川さんは、ワインを飲んじゃいなかったんだわ!!一美さんがワインに細工しているのを知っていた犬川さんは、ワインをこの鉢に捨てた!そして、飲んだフリをして苦しんで見せた・・・一美さんと真澄美さんの反応を見るために・・・でも、実際に犬川さんが毒を飲んだ事はまちがいない・・・わからない・・・どうやって毒を飲ませたの!?ワインなんかじゃなく、たとえばカプセルに入れて飲ませるとか・・・イヤ、それじゃあ時間の計算が合わない・・・ダメだわ・・・みんなの前で犬川さんに毒を飲ませるなんて不可能だ・・・飲ませる・・・?)そうか!やっとわかったわ!!そんな事が出来たのは、あの人しかいない!!」












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