FBIから来た女:3〜猛火・赤の章(11/111)縦書き表示RDF


FBIから来た女:3〜猛火・赤の章
作:ユーリ



ファイル233:別れのワインの惨劇事件『前編』


ブォォォォ・・・

和葉
「わからへんなぁ・・・なんでアタシらまで招待されてるん?」

平次
「知るか!」


「気乗りしないの?」

平次
「当たり前や!犬川幸次郎っていえば、今じゃ犬川産業の社長に納まっとるけど、汚いマネでのし上がったヤツや!どうせまともな依頼とちゃうわ・・・」

和葉
「なら、止めたらええのとちゃうの?」

平次
「しゃあないやろ?オヤジに直々に任された依頼なんやから・・・」





キッ。

「服部平次様と遠山和葉様ですね・・・」

平次
「ハァ・・・」

吉村忠明(よしむら ただあき)(56)『犬川家執事』
「私、犬川家の執事を勤めております、吉村と申します。お待ちしておりました・・・こちらへどうぞ・・・」





和葉
「パーティーでもあるんやろか?」

吉村
「毎年、会長の誕生日に合わせて親族会を開いておりまして・・・」





コンコン!

吉村
「服部様達がおいでになりました・・・」

「入れ!」

チャッ。

吉村
「主人の犬川でございます・・・」

犬川幸次郎(いぬかわ こうじろう)(67)『犬川産業会長』
「よく来てくれたな・・・」

平次
「ほんで、ご依頼の内容は?」

犬川
「今日の親族会に、ワシの娘2人も出席する事になっておる・・・この2人が何をし、何をしようとするかを見届けてもらいたい・・・」

平次
「ハァ・・・?」

「あの、私はこれで・・・」

犬川
「イヤ、構わん!ワシの症状について説明しろ。」

荻野正人(おぎの まさと)(30)『幸次郎の主治医』
「はい・・・今のまま無理を続ければ、命の保証はできかねます・・・」

犬川
「というワケで、そろそろ引退しようと思っとる。ついては、後継者を決めねばならん。」


「娘さんのどちらかが、跡を継ぐんでしょ?」

犬川
「そうとは限らん。たとえワシの子供でも、ワシに背く者には財産を分け与えるつもりはない。」

平次
「そうは言うけど、遺産相続には遺留分いうんがあるから、イヤでも子供には何分の一かは渡る事になるで?」

犬川
「だが、相続する側に問題があれば別ではないのかね?」

平次
「問題?」

犬川
「何かある・・・イヤ、起こりそうな気がする・・・何かが・・・皆には、ワシの友人の息子とその連れという事にしてある。くれぐれも、カンづかれんようにやってくれ・・・」


「(アタシや和葉ちゃんはカモフラージュいうワケか。にしてもあきれたおっさんだわ・・・)」





和葉
「カンパーイ!」

吉村
「服部様、あちらが長女の一美様でございます。現在は画廊を経営されております・・・」

「吉村、そちらはどなた?」

吉村
「はい、旦那様のご友人の息子の服部様でございます・・・」

平次
「初めまして・・・」

犬川一美(いぬかわ かずみ)(29)『犬川家長女』
「ああ、お父様の・・・ご迷惑じゃありません?こんな会に出席させられて・・・」

平次
「とんでもない、友人共々お邪魔して・・・楽しませてもらってます!」

「あら、お姉様?まさか出席されるとは思ってなかったわ・・・」

一美
「私が出席しないワケにはいかないでしょう?犬川家の跡取りなんですからね・・・」

犬川真澄美(いぬかわ ますみ)(26)『犬川家次女』
「そうかしら、お父様にはそんな気はないと思うわ・・・さんざん好き勝手な事して、お父様とケンカ別れして出てったんですもの・・・」

一美
「そういう真澄美こそ、お父様の顔も見たくないからって、さっさと所帯を持ったんじゃなかったかしら?」

真澄美
「そういえばお姉様の画廊、訴えられてるんですってね?偽物を売りつけたとかで・・・」

一美・真澄美
「フン!!」


「(どっちもどっちだわ・・・)」

平次
「『長女次女、共に極めて性格悪し』と・・・」





ジャー・・・


「フゥ・・・ジュースを飲み過ぎちゃった・・・」

コツコツ・・・


「ん?」

サッ!

タタタ・・・





カーヴ(ワイン倉庫)



「(一美さんだわ・・・)」

スッ!


「(注射器!!何をするつもりなの!?)」

プシュッ・・・


「(中身は・・・?)」

カツ・・・


「!?」

ガバッ!!


「うっ!!!(いけない!ク・・・クロロホル・・・ム・・・)」












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう