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No life

作者:楽日
 No music,No life.

 暫し療養していた、数多くの著作物を残す高名な評論家が、久方ぶりに音楽雑誌へ寄稿してきた。

『私は改めて思い知らされた』

 その書き出しで始まる文は、短くも雄弁に興奮を散りばめたものだった。

『音楽、歌の力。違う。音楽、歌、それ自体が純粋に力(Power)だった』

 評論家は結論を真っ先に言い切る。

『音楽というジャンルは古典ではない。いくら年月を重ねようと、常に新しい発見をもたらしてくれる。そのことを知らしめた、力と私は出会ったのだ』

 感動は過激さへと続く。

『その歌はたとえ耳を塞ごうとも、骨に、髄にまで直接響いた。脳を、臓腑を抉る波動の凄まじさ』

 表現は誇張ではないと述べる。力の事実、ありのままを伝えているのだと言う。

『我々は、今まで様々な音楽に親しんできた。20世紀、ジャズの多彩なテクニックに酔いしれ、ブルースが沁み渡り、悪魔のロックに魅了された。そして、軽妙にポップで、跳ねるようなビート。打ちつけられる、尽きることのない情熱。技法、趣向を凝らした音楽という存在は、我々の耳、聴く感覚を満たしてきた』

 文は一拍を置く。

『しかし、その歌は違っていた』

 次に放つ言葉への溜め。

『その歌声は聴かないという選択を許さない。ガラス、ブロック、遮蔽物など全くの無意味。芯に罅入らせ、亀裂を縦横に走らす。傲慢も余りある力。その及ぼす範囲内、全てを支配下に』

『誰かに与えられた? 否! 彼自身のもの。誰かのものなど存在しない、そこは全てを己のものとする、彼自身の空間』

-What's yours is mine and what's mine is mine-

 文は結びに入る。

『魂を削るその力に出会いたくば、行って聴くがいい。おそらく彼の巨人は今日もあの空き地で、集めた観衆を前に独唱していることだろう』

 I'm a Gia~n.King of kids♪



 No music,No life.
 Gian no life.

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