ル国の第七王子、苦学生より庶民の暮らしを知る。
「おい、いつもの庶民弁当はどうした?」
十代後半の少年と青年の中間位の男が隣に座る少女に問いかける。
「パン祭りだから」
「はあ!?」
問いかけに対して簡素過ぎる返事を返したあと少女はパンの袋を開封し、食べ始める。
「祭?パンを食べる祭りなんかあるのか?」
「……」
「おい!!!!」
黙々とパンを食べ続ける少女は、隣に誰も居ないかのように膝に置いてある新聞を読みながら食事を続けている。
「また無視か!!……タカオ!!」
「御許に」
名前を呼ばれ、草むらの中から出てきたの
は大学という場にふさわしくない黒いスーツに身を包み、黒縁眼鏡を掛けた三十代前後の男だった。
「パン祭りとは何だ?」
「パン祭り…?」
「こいつは今パンを食べているだけに見えるが、祭りに参加しているらしい」
ベンチに座る主の前に膝を付く体勢のまま、タカオと呼ばれたスーツ姿の男はパンを食べる少女を見上げる。
一見してパンを食べているだけに感じたが、少女の私物であるアルミ製の眼鏡ケースに貼られていたシールを発見し、タカオは祭りの正体に気が付く。
「ルクルル様、小田切様の参加されている祭りとはおそらく<真夏のパン祭り>ではないでしょうか?」
「何だそれは?」
「山田木パンというメーカーのパンのパッケージに付いているシールを三十点分集めて、白い陶器のお皿と交換するというものです」
「何だそれは」
タカオから詳細を聞いて尚、返す言葉は変わらなかった。
「お前は白い皿が欲しいのか?そんなもの買えばいいじゃないか」
「……」
白いお皿が欲しければ買えばいいじゃないかという某国の王妃を彷彿とさせる言葉を聞いた少女は、パンを食べ続ける動きを止め、隣に座る金髪碧眼のルクルルと呼ばれた人物を、黒い双眸でじっと見据える。
「な、なんだよ」
「ルクルル様、この祭りの神髄はおいしいパンを食べてなおかつお皿が貰えるという事なのです。製パンメーカーはパンが売れない夏季に売り上げを増やすという目的があり、消費者はタダでお皿が貰える旨味がある」
「なるほどな。しかしお前は馬鹿みたいに節約をしている癖に、毎日パンを買っていたら出費がかさむんじゃないか?」
少女は食べかけのパンが入った袋をルクルルの方に向け、<半額>という文字が書かれたシールを指さした。
「ルクルル様、あのシールの商品は定価よりも半値で取引されるという印でございます」
「半額シールの意味位知ってとるわ!!っていうかそのパン消費期限切れているじゃないか!?」
ルクルルの突っ込みもお構いなしに少女はパンを食べ始めてしまう。
「お、おい!そんなもの食べたら腹壊すぞ」
「保冷剤と一緒に運んだ」
「は?」
「食材の腐敗を防止する為にアイスパックと共に持ち運んでいたので問題ない、と小田切様は仰っています」
「……」
ルクルルに信じられないという眼差しで見つめられる少女の名は小田切七重といい、今の時代に存在するのが奇跡と言っても過言ではない程の絵に描いたような貧乏苦学生だ。毎日弁当を持参して誰も近づかない中庭で、教授から貰った新聞を読みながら食べるという地味なキャンパスライフを送っていた。
しかし小田切の日常も、ルクルルの登場によって少しずつ変わりつつある。
◇◇◇
ルクルル・ル・ルートル・ルルークはニッホン国より飛行機で17時間ほどかかる場所にある、ルーラリラ・ル・ル・ル・ル・ルートル国の第七王子だ。ル(国名以下略)国の王族は見聞を広げる為に身分を隠して留学する事が習わしとなっており、ルクルルは治安が安定しているニッホン国の大学に二年間通うという生活を父王より言い渡された。
国から連れて来たのはニッホン国出身の騎士タカオ・ムコウダ一人だけで、身の回りの事は出来るだけ自分でしなければならなかった。
ニッホン国の人間は黒目に黒髪を持ち、それ以外の色は染めない限り存在しない。よって金髪碧眼のルクルルはどこに行っても目立ってしまう。それは大学に行っても同じで、入学した初日はサークルの勧誘や、見目麗しい謎の留学生を一目見ようと周囲に人だかりが出来、身動きもまともにできなかった。
すっかり大学の人ごみに酔ってしまったルクルルは人気の無い講義を調べ、取る事を決める。それが小田切七重と出会った授業だった。
講義一日目、指定された教室へとルクルルと、普段は人目につかない様に護衛するタカオを引き連れ移動する。人を集めるのに苦労しているという講師の言葉通りに教室には二名ほどしか居らず、本当にまともなことが学べるのかとルクルルは怪訝な表情を浮かべた。
いつもは周囲の視界に入らないように護衛しているタカオは何故かルクルルの隣の席に座り、真新しいテキストを二人分並べだす。
「おい」
「なんでしょうか?」
「なんでお前の分まで教材がある?」
「講師の方から私も参加するよう言われましたので」
「はあ?」
「五人集まらないと授業が出来ないと泣きつかれたのです」
「お前はここの学生ではないだろう」
睨み付けるルクルルの前にタカオは学生証を取り出して見せる。
「現在私もルクルル様と同じく大学生という身分にございます」
「なんだと?」
「怪しまれた時の対策です」
「……」
講義の開始を知らせる鐘が鳴り、丁度のタイミングで講師が入って来る。
「おはよー!みんな集まってくれてあるがとねー」
三十代前半位のくたびれたシャツにネクタイを付け、無精ひげを生やした冴えない講師はゆるい雰囲気を持ち、にこにことした表情で教室に居る生徒を見渡した。
「えー僕の名前は田中義英。本も何冊か出してるんだけど全く売れてないみたい。興味がある人は言ってねーあげるから。古本屋に売ってもいいよー人数も少ないしせっかくだから自己紹介でもしようか?一番前で眠っている君から」
あろうことか一番前で座る金髪に染めた男子学生は机をまくら代わりにして眠っている。田中が声を掛けても身動ぎ一つ取る事は無く、穏やかな寝息をたてて眠り続けていた。
「あれれ?まあ、いっか。この子の名前は佐藤誠一君だねー。みんな仲良くねー次ー端っこに座ってる君」
前から三列目の端に座る大人しそうな学生は起立をしてぼそぼそと名前を名乗ったが、声が小さすぎて聞き取れずルクルルは顔を顰めた。
「はい。吉沢くんよろしくねー。次は眼鏡スーツのお兄さん」
指を差されたタカオは立ち上がったが、ルクルルから「いらん事は言うなよ」と釘を刺されてしまう。
「トリテン領出身の向田隆夫です。好きな女性のタイプは心優しく、裏表の無い大人しい子です。よろしくおねがいいたします」
「……」
「あー分かるー!大人しい女の子可愛いよねえ。でも裏表の無い子ってめったに居ないんだよね。案外地雷率高いし。向田くん、この大学でそんな女の子見つけたら僕にも教えてねえー」
案の定いらん事を言ったタカオの肩をルクルルは叩いた。
「次は王子ーー!」
「!?」
「田中様、ルクルル様の身分については内密に」
「そーいう設定だったあ!!ごめんごめん」
「……」
ルクルルは王子という身分を隠してニッホン国に留学しているという事情を知る人間はごく一部で、この大学の理事の息子という立場の田中はルクルルの事情について知っている少ない人間の一人だった。
ため息をつきながらもルクルルは立ち上がり、自己紹介を始める。
「アメリリ国から来ました。ルクルル・ルートルです。よろしくおねがいします」
「ルートル君はイケメンですねー。はーい、よろしく。次は紅一点ーってあれ?」
田中講師は教室を見渡し最後の紅一点の女学生を探すが、部屋の中には四人しか席についていなかった。
「小田切七重ちゃんって子が居るんだけどねえ……今日は来てないみたいだね。残念だなあ」
そんな話をしている折に、教室の出入り口がカラカラと開かれ、一人の女子学生が入って来た。
「わ~!丁度いい所に来たねー小田切さん」
「……遅れて申し訳ありませんでした」
「大丈夫ーセーフだよお。今自己紹介していてねーそこで寝ているのが佐藤くんで、端っこに居るのが吉沢くん。眼鏡スーツなお兄さんが向田くんで、隣のイケメンがル国の第七王子ルクルルくんだよー」
「田中様、内密に」
「そうだったー」
舌をぺろりと出しつつ謝罪をする田中だったが、幸い隣に居る女学生の視線は宙にあり興味なさげに佇んでいる。
「小田切さんも自己紹介してくれる?」
「小田切です」
「えーっと……はい!よろしく」
小田切と名乗った少女はルクルルの斜め前に座り、テキストとノート、筆記用具を鞄の中から取り出す。
「やっと揃ったねー。この度は<異世界学>というマニアックな講習を取ってくれてありがとーでした。この時間は<もしも異世界に召喚されたら>をテーマにいろんな妄想をしようと思ってます」
ルクルルは講師の田中の人間性通りに怪しいものだと考えていた。目の前のテキストには<異世界トリップとその対応法>という題名が書かれており、著名欄には田中の名前が記されている。
「まずはアンケートに答えて貰おうかなー?」
田中は一人一人アンケート用紙を配り歩いて回り、説明を始めた。
「これ機械で読み取るから鉛筆で記入してねー」
ルクルルはアンケート内容を斜め読みしながら、隣に座るタカオの方を見る。
「鉛筆」
「…?鉛筆ですか」
「ああ」
「鉛筆とは細長い木の棒に顔料を固めて作った芯を入れた文房具の一種です」
「違う!鉛筆を持ってないから貸せと言いたかったんだ」
「それは失礼しました。しかし私も鉛筆は持ってないのです」
「……」
アンケート用紙には至極どうでもいい質問が二十項目ほど用意されている。ルクルルはこのまま無記名で出そうかとも考えたが、ル国の王族たる者、国民の模範となる生き方をしなければならない、という父王の言葉を思いだし、投げ出したくなる気持ちをぐっと堪えた。
斜め前に座る小田切七重が鉛筆を使い、スラスラとアンケートを記入している様子をルクルルは発見して声を掛ける。
「小田切」
名前を呼ぶとこの教室にいる唯一の少女は振り返った。胸の辺りまである長い髪を後ろで結び、化粧もしていない彼女はルクルルを取り囲んでいたどの女子学生よりも地味だ。加えて服装も灰色のパーカーにジーパンという若い娘とは思えない質素な装いをしている。
「申し訳無いが、終わったら鉛筆を貸して貰えないか?」
小田切は無言で筆記用具を探り、余分に持っていた鉛筆をルクルルに差し出した。
「……ありがとう」
ルクルルも礼を言って受けとる。
さっさとアンケートに答えようと鉛筆を握る手に力をいれたが違和感を感じ、再度鉛筆を確認する。
(何だ、これは)
小田切から借りたのは二本の短い鉛筆をビニールテープで貼り合わせたものだった。短すぎて持ちにくいからか片方の先端には動物のキャラクターが描かれたキャップが付いている。
(何故鉛筆が二本くっついている?)
考えても埒が開かないと思い、タカオにこの鉛筆の謎を知っているかと小さな声で訊ねてみた。
「おい、何故この鉛筆は二本組み合わさっているのか?」
「え……?これは」
「なんだ。お前も知らないのか?」
「いえ…おそらく短くなった鉛筆を捨てるのが勿体無いからでしょう」
「!?」
ルクルルは信じられないとばかりに目を見張った。
「ニッホンの庶民とはこのように慎ましい生活を送っているのだな」
「え…?まあ、はい。全ての民がこのように節制した生活を送っている訳ではありませんが」
「そうか」
斜め前に座る小田切七重の後姿をルクルルは珍しい生き物を見るかのような眼差しで見つめ、田中の「書けたー?」という声に机の紙切れに手をつけていない事に気が付き、アンケートの回答を始めた。
◇◇◇
<異世界学>の講習は週に一度で、あの日から大学の中で小田切を見かける事は無い。ルクルルの日常は相変わらずで、常に人に囲まれ静かに過ごす時間など一刻たりとも無かった。
お昼時になり、校内にある人の多いカフェテリアに行くのも億劫に思ったルクルルは人通りの少ない中庭へと足を運ぶ。
中庭は草木が豊富で、木の陰に入れば風がとても心地よかった。少しだけ故郷の森に似ているとルクルルは広い中庭の散策を進める。背後にはタカオの気配もあった。わざと分かるように付いてきているのだろうとぼんやり考えていると、護衛以外の人の気配を感じ、歩みを止める。
「お前は」
森のような中庭に不釣合いのように思えるベンチがあり、そこには一人の少女が座っていた。
「小田切?」
小田切は膝の上に小さく折った新聞を置き、お弁当箱を片手に持って食事をしていた。彼女の視線は新聞にあり、名前を呼ばれた時一瞬ルクルルを捉え軽く頷いていたが、すぐさま意識は膝上にある紙面に移ってしまった。
そういえば鉛筆のお礼をきちんと言ってなかったなと思い出しルクルルは口を開いたが、背後からの声により邪魔をされてしまう。
「ルクルル様。昼食はここで摂りましょう」
「うわ!!」
突然のタカオの登場にルクルルは肩を震わせながら驚き、声をあげてしまう。背後からついて来ている事には気付いていたが、完全に意識が小田切に向いていたので護衛の存在を失念していた。
「申し訳ありません。昼休みも残り二十分です。食べましょう」
そう言ってタカオは購買部で購入したパンとコーヒーの入った紙袋を手渡す。
「小田切様、ご一緒してもよろしいでしょうか?」
「は?何言ってんだ?他の場所でもいいだろう?」
「この中庭にはここしか座る場所はございません」
「……」
「申し訳ありませんが小田切様、隣をお借りしても?」
タカオの言葉に小田切は不思議そうな表情を浮かべていたが、こくりと頷き少しだけ横にずれた。
「ささ。ルクルル様、がっつりお召し上がり下さい」
ベンチの上を拭き、タカオはルクルルに腰掛けるよう促す。仕方が無いとルクルルは勧められるがままに座り、袋の中のメロンパンを取り出して頬張る。
タカオは姿を消し、その場には鳥の鳴き声と木の葉が風によってさわさわと音をたてるだけで、先ほどまでの喧騒の中に居た事が嘘の様に思えた。
「小田切、お前はいつもここで食事をしているのか?」
小田切は先ほどと同じく軽い動作で頷く。
「先日は助かった」
「?」
「鉛筆を貸してくれただろう」
「ああ」
何のお礼かと首を傾げていた小田切は言われて鉛筆を貸したという過去の記憶を掘り起こした。
「小田切は凄いな。あのように使えなくなり、捨てるしかない物を工夫して使えるようにする精神は素晴らしいと思った」
「……」
それっきり会話は途絶えてしまう。ルクルルは食べ終わったパンの袋をポケットの中へ入れようとしていたが現れたタカオに回収され、静かな空間の中手持ち無沙汰になる。
ふとベンチの上に置かれた小田切の眼鏡ケースが目に止まり、幼子が書いたような<小田切七重>という下手糞な文字をつい声に出して読んでしまった。
「小田切…七重?」
「?」
「…ああ、すまない。小田切は七重という名前なんだな」
「そう」
「七が重なると書いて七重か。面白い名だな」
「七番目の子だから七重」
「!」
ニッホンはル国と違って一夫一妻制だと聞いていた。同じ母親が七人も子供を産んだとすれば奇跡に近いとルクルルは思う。
「ニッホンで七人兄弟とはかなり多い方じゃないのか?」
「九人」
「え?」
「下にまだ二人居る」
「それは……」
<異世界学>の授業が終わった後珍しくタカオに呼び止められたルクルルは、とある話を聞く。それはニッホン国における普通の学生はあのような鉛筆の使い方をする者はゼロに等しく、これは推測だと前置きをしてタカオは話し始めたが、恐らく小田切という女学生はお金に困っている苦学生だと。なのであまり興味をもってしまうのは失礼ですよと注意されたが、ルクルルは物を大切にするという行為は悪いものでは無いと思っていた。それと同時に勝手に貧乏だと決め付けるのも失礼だと心の中で腹を立てながら。
そして小田切から直接兄弟が多いという話を聞き、タカオが言っていた話は間違いではなかったのだと考える。
「下の妹は八重、末の弟が九重」
「兄弟は皆<重なる>という字が付くのか?」
「自分達三人だけ」
「私の名も実は<七番目の子>という意味があるんだ」
「上に六人兄弟が?」
「ああ、そうだ」
アルミケースは高校生の妹と七歳の弟からの贈り物で小田切にとって特別な品だったらしい。先ほどとは打って変わって饒舌になった事をルクルルは意外に感じていた。
「私以外に幸運な人に会ったのは初めて」
「なんだそれは?」
「七は縁起のいい数字」
「そうなのか?」
小田切はこくりと頷く。
ルクルルは七人兄弟の末っ子で、王位継承権も第七位という低さから兄達と同じような教育は受けずに育ってきた。最近は自分が王族である意味はあるのか?何の為に生きているのか?とさえ思うようになり、いつの間にか<七>という数字も嫌いになっていた。自己嫌悪も年々増加していき、次第に周囲の目も気にするようになっていた。せめて失敗の無いようにと完璧な振る舞いを身につけ、勉学や政の手伝いなどに励んでいたが、そういう生き方は疲れるのだと日々痛感していた。
そんなルクルルの苦い思いとは裏腹に、小田切は<七>という数字について話始める。
「ラッキーセブン、七色の虹、七福神に七転び八起き。<七>には色んな言葉がある」
「七転び八起き?」
「七回転んでも八度起き上がるという意味。多くの失敗にもめげずに奮起するという意味もある」
「…失敗すれば、それで終わりだろう?周囲の評価も下がってしまう。それはいい意味の言葉なのか?」
「そう」
「……」
「何度失敗を重ねても、起き上がる事が出来る勇気こそ大切だと、そういう言葉。でも実際に倒れてしまえば起き上がる事は困難。だからこの諺を体現出来る人は少ない」
「……」
丁度会話も途切れたその時、昼休みが終わる十分前を知らせる鐘が鳴り響いた。
「!!悪い」
ルクルルは全く減っていない小田切の弁当の中身を見て謝罪を入れたが、次の時間は何も取ってないから大丈夫だという。ルクルルは今日一日はきっちり最後まで予定が詰まっている為、急いでこの場を離れなければいけなかった。
「また、ここに来てもいいか?」
遠慮がちに発せられたルクルルの問いかけに小田切七重は無表情で頷いた。
これがル国の第七王子、ルクルル・ル・ルートル・ルルークと小田切家の七番目の子供七重との長い付き合いの始まりの日でもあった。
彼女の極限まで無駄を省いた生活や、不思議な価値観に夢中になり、ルクルルは生涯ニッホン国に籍を置く事になるが、またそれは別の話である。
END