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刀一本分の旅

ある村に侍が一人いた。
侍はえらく腕が立ち、刀一本でどこまで行けるか試したくなった。
そこで、牛車で町まで行こうとしているおっさんを捕まえ言った。
「この刀で行けるところまで行ってほしい」
侍が刀を抜いて脅すとおっさんはすぐに牛車を進めたが、
そこへ山賊が絡んできた。
山賊は村々を狙っては悪さをすると有名だった。

おっさんが怯えて説明した。
「あの賊に絡まれたらおしまいだ。あの賊はここらの腕利きでも敵わない」
しかし、侍は言った。
「そんなものやってみなくちゃ分かんないだろ」
侍は賊に斬りかかると、大立ち回りのすえ全員切り伏せた。
「はぁ、はぁ…。これで阻むものはなくなったわけだ。さぁこいつ(刀)でどこまでいける?」
ボロボロになった侍はおっさんに聞いた。
おっさんは大変驚いた。
「大した腕だ」

おっさんは言った。
「しかし、行き先を決めてもらわないとどこへも行けないよ」
侍は困った。
侍に行きたい場所などなかった。
「なんてことだ。これじゃあどこへも行けないじゃないか」
侍は続けた。
「もういい、降ろしてくれ。まさか自分に行きたい場所がないとは思わなかった」
結局、牛車は刀一本分しか進まなかった。

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