遊戯王デュエルモンスターズ TAG ACADEMY(30/43)縦書き表示RDF


最近更新ペース落ちてます
全体構図は出来てるんですけどね

オリカの出したいお年頃なので、オリカ率上がるかも知れません
遊戯王デュエルモンスターズ TAG ACADEMY
作:RAIN@



TURN30-拒否!恋人デュエル


悠が神騎と別の部屋になり2,3日がたった
だが、いつものメンバーに変わったことなど特になかった

ただ1つ、紅衣を除いては


平日の昼間、つまりは昼休み
購買部には珍しく工仏と神騎のみだ


「工仏、紅衣は?」
「……いや、いつも通り」


『いつも通り』――紅衣は最近、誰とも会おうとしない
同室の工仏との接触さえ極力避け、会ったとしても何も話さないらしい


「ブルー昇格出来なかったのがそんなに悔しいかなぁ……」
「違うと思うけどな」
「と、言うと?」
「紅衣はそんなに弱くないさ。ここがな」


どんっと自分の胸を叩く工仏


「……くさっ!!」
「ところで、紅衣もいいけどお前のパートナーも最近沈んでるよな」
「ああ。なんか上の空で『覚悟はしてんだけどなぁ……』って言ってた」


ふぅ……と吐く2人のため息が重なる


「最近、バラバラだな」


ピーンポーンパーンポーン


「神騎、来い。以上」


ピーンポーンパーンポーン


 ・ ・ ・ ・


「今のありかよ!?」
「神騎、呼び出しだぞ?行ってこい!」
「まぁ、行くけどさぁ……」


しぶしぶ歩き出す神騎
普通ならあの放送でどこへ行けばいいのか分からないだろう


――……‥





‥……――


「校長室かい!?」
「他にどこがある?」


自分に非があるはずなのに不貞不貞しい霊弧
対して神騎はあちこち走り回った代償として汗だくだ


「神騎君、ごめんね」
「え……悠?悠も呼び出しか?」


息を切らしながら驚く


「違うよ。僕が呼び出したの」
「ちょっと待て。意味が分からないし笑えない」
「別に笑わなくていいよ」


ただでさえ疲れで頭の回りにくい状態のうえ、悠からの呼び出し
神騎の頭は今、情報の整理で手一杯だ

少し時間を空けたことで呼吸が整い、余裕が出来る


「……よし、話してくれ」
「神騎君、付き合って」


 ・ ・ ・ ・


「へぇあ?」
「声になってないよ、神騎君」


突っ込む声もどこか上擦っている
悠も少し赤くなっている


「事情は俺が話すか」
「霊弧先生」
「下の名前で呼ぶな」


……‥


悠の家柄は知ってるな?そう、かなり大金持ちだ
それだけじゃない、数多の決闘者の父でもあるから決闘者人脈も広い
これは、かなりの『力』となる
そして悠はそんな家の娘だ
上に兄がいるとしても、得ているものは大きい
だとすれば、欲しがる奴らもいるって訳だ
巨大な静馬家の力、得るためには?

簡単な話だ、自分も静馬家の一員になればいい


「……まるで策略結婚だな」
「まるでじゃねぇ。そのまんまだ」


そのままタバコでも吸いそうな雰囲気の霊弧
落ち着いているのは所詮、他人ごとだからだろうか?


「だからね、神騎君。相手を追い払うために恋人のふりをして欲しいの」
「して欲しいの……て言われても、相手は誰か分かってんのか?」
「うん、これ」
「準備いいなぁ、おい!!」


手渡された写真

写っているのは『白羽カイト』と名前の刻まれた金色の優勝カップを持った少年
周りと比べて分かるが、小柄だ
アイドルなんかとしていけそうだが、この背の低さは少し残念だ



「ずいぶんと利発そうなお子さんで……これ、何年前よ?」
「昨日」
「は?」
「あ、正確には一週間前。その大会、優勝したんだって」


昨日届いた一週間前の写真
うんざりとした表情の悠からして、毎度のことなのだろう


「……はぁ」


脱力気味にため息をつく


「で、そいつはいつ来るんだ?」
「明日」
「明日ぁ!?」


――……‥





‥……――


「すみません」
「はい?」


アカデミア校舎内、正面玄関に近い廊下
朝日が窓ガラスを通り抜けて、廊下を白く照らす

小柄――いや、小さな少年がラー・イエローの女の子に聞いている
制服を着ておらず、真っ白なスーツのような服を着ている


「校長室はどちらでしょうか?」
「あ、この道をまっすぐ行って右です」
「ありがとうございます。では」

終始落ち着いた様子の少年
見た目とは似合わない


「何だったのかしら?」


少年と別れた少女は別に何かするわけでもなく、いつものような生活に戻っていく
所詮、そんなもんだ


「悠……」


誰に聞かせるわけでもなく、ぼそりとつ呟きながら歩く


足元に朱のシミを残しながら





コンッ、コンッ!


「おう、入れ」
「失礼します」


割としっかりとした造りの扉が開く
校長室なのでこのくらいの違いは仕方がない


「お初にお目にかかります。校長先生」
「いや、俺は校長じゃない。代理だ、代理」


校長室にいるのは霊弧と悠


「悠、久しぶり!」
「寄るな触るな近づくなぁ!」


駆け寄ろうとするものの、悠の一括に固まる



「……何しに来たの?」
「その言いぐさはないよ?悠が自分が女性でありとバラしたと聞いたから、来たんじゃないか!」
「なんで?」
「それは…その……」


もじもじとする白羽
誰が見てもわかるくらいに照れている
照れるのは勝手だが、鼻血はどうにかしてもらいたいものだ


「つ、付き合うためだ!」
「彼氏いるもん」


白羽に戦慄が走る


「なななななななな……!?」
「神騎君、出てきて」

汗だくになる白羽を無視し隅から出てくる神騎


「どうも。悠の『彼氏』の霧原神騎です」
「きりはら……天のところのか!?」


どうやら神騎について思い当たる節があるらしい


「I2社(インダストリアル・イリュージョン社)のテスターであり、天Cの大会で悠が準優勝を飾った時のパートナー!」
「ずいぶん詳しいなぁ……」
「当たり前だ!悠に関わる事なら全て知ってるわ!」


鼻血を垂らしながら力説する白羽


「(悠、年とか策略結婚とか以前に白羽と付き合いたくないだろ?)」
「(やっぱり分かる?)」


自分の世界に入った白羽は無視してひそひそ話す


「霧原先輩!あなたに悠を賭けて挑戦状を叩きつけます!悠、いいよな?」
「うん、最初からそのつもりだから」
「取りあえず、鼻血拭けよ……」


白羽の足元は若干朱い


――……‥





‥……――


毎度お馴染みデュエルリング

観客は割と多い


「(恥ずかしい……)」
「霧原先輩!僕が勝ったら悠は貰います!」


白羽の発言に会場がざわめき立つ
決闘の理由は隠しておきたかった神騎だが、これでは無理だろう


「僕の、努力の結晶!この究極のデッキで勝ぁつ!」
「本気……だよな、やっぱ」


気合いでは圧され負けしている神騎

あの写真から分かる通り、白羽は大会優勝を果たすほどの実力者だ
そんな人物が本気で来るとなれば


「俺だって手は抜かないぜ!!」


「「デュエル!」」


「先攻は頂きます、先輩!ドロー!」


先攻は白羽


「モンスターをセット。カードを3枚セットしターンを終了です!」



■■■
4000/2


「攻めて来ないか。俺のターンドロー!!『手札断殺』発動!!」
「いきなり事故ですか?」

鼻で笑う白羽


「みんなそう言うけど布石だっつうの!!」


神騎も少しイラッとしたようだ


「『カウンター・ナックラー』を召還、攻撃だ!!」
「リバースカードオープン、『ブレイジング・ディスペル』!」
「アレか!?」


小林VS閉人戦で小林が使った罠カード
しかし、あれはコンボ前提であるためにこのカードであり、普通は素直に『炸裂装甲』を使うだろう



「『カウンター・ナックラー』と僕の『伝説の白石』を破壊する!」
「なんだ、そのモンスター……?」


破壊されたのは、何かの卵のような、岩のような白い『モノ』


「そして、『伝説の白石』の効果、デッキから『青眼の白龍』を手札に加える!」
「なっ!?」



『青眼の白龍』
伝説の決闘者である海馬瀬人のみが持つ究極のレアカード
効果を持たない通常モンスターではあるが、☆8にしてサポートなしの攻撃力3000は大きい

白羽の持つ『青眼の白龍』は、恐らく太一と同じくレプリカカードだろう

とはいえ、レアカードに変わりはない


「……面白い!!カードをセットしてターンエンドだ!!」


_

4000/3


「さぁ、来い!!」
「エンドフェイズにリバースカードオープン、『同名嫌悪』!宣言カードをお互いにデッキから墓地へ送る!」
「まさか!?」
「そう、『伝説の白石』を墓地へ送る!当然、『青眼の白龍』2枚が手札に!」
「ほんとに来やがんな……」


言ってはみたものの、ここまでとは思っていなかったらしく少し焦りが見える



「ドロー!」
「だけど、『青眼の白龍』は☆8モンスター、そう簡単には……」
「甘いですよ、先輩。『融合』発動!」
「なんだって!?」


3体の『青眼の白龍』が白羽のフィールドで混ざり合う


「手札の3枚の『青眼の白龍』を融合!『青眼の究極龍』、融合召還!」
「こ……攻撃力、4500……」


三首の白龍
その攻撃力は神をもしのぐ


「攻撃、アルティメット・バースト!」
「リバース発動、『冷戦協定』!!」


白羽LP4000→LP4800



__■
4800/2


「相手を回復させる代わりに強制ターンエンドだ!!」
「くっ、姑息な!」
「姑息じゃねぇよ!?」


悔しがる白羽と予想外のセリフに驚く神騎
とはいえ、神騎は圧倒的に押されている


「ドロー!!スタンバイフェイズに『不死武士』が復活。『増援』発動!!『ならず者傭兵部隊』を手札へ!!」「それは姑息ですよ!」
「かもな。『ならず者傭兵部隊』を召喚、効果発動!!『青眼の究極龍』を破壊だ!!」
「だけど、『融合解除』!」
「なっ……」


白羽の場に3体の『青眼の白龍』
対して神騎は既にモンスターを召喚してしまっている
これ以上、壁モンスターを増やすことはできない


「どうだ!」
「なら、カードをセットしてターンエンドだ!!」




4000/2



「ドロー!1体で『不死武士』を、残り2体で先輩、貴方にダイレクトアタックです!」


神騎LP4000→LP1000


「悪いな、1体は通すけど、もう1体は防がせてもらったぜ!!」


苦悶の表情を見せる
『単なる立体映像』とはいえ、1発で3/4は伊達ではない


「『くず鉄のかかし』……しつこい!」
「お前、地味に口悪いな!?」
「カードをセットしてエンドです!」


△△△

4800/2


「行くぜ、ドロー!!」
「(『不死武士』と『くず鉄のかかし』、あとはモンスターを召喚できるから3体の壁がそろうか)」


3体の壁が揃うと言うことは、攻撃3回を防げるとおこと
手札にモンスターのいない白羽が次のターンにモンスター除去か新しいモンスターを引かなければ耐えきれる



「そうそう奇跡なんておきないよな」

リングの隅で1人静かに試合を見守る紅衣
その表情はどこか思い詰めた感じがある


「白羽カイト。アンダー15優勝。強いやつには勝てないのが道理なのか……」




「僕はこの『青眼の白龍』デッキで伝説に辿り着く!」


伝説の決闘者、海馬瀬人と同じ『青眼の白龍』で


「『エクスチェンジサーチャー』発動。『不死武士』と『くず鉄のかかし』を墓地へ送り2枚ドロー!!」
「な、壁を自ら捨てた!?」


『不死武士』に蘇生効果があるとはいえ、このターンは蘇る事はない
つまり、次の白羽のターンで確実に終わる


「守ってばっかじゃ勝てないからな!!奇跡は自分で起こすさ……ドロー!!」
「奇跡を……起こす……?」


待つのではなく、自ら起こす
その気持ちが――


「へへ、『ジャンク・シンクロン』召喚!!墓地の『クロイツ・ソードマン』を特殊召喚!!そして『暴走召喚』!!」
「くっ……既に『青眼の白龍』は全て召喚してしまったから僕は恩恵を受けれないか!」


つまり、『地獄の暴走召還』は神騎のみのアドバンテージとなる


「シンクロ召喚、『ジャンク・ウォリアー』!!」
「いくら僕のモンスターを越えても、このターンで決めなければ次の俺のターンに残った『クロイツ・ソードマン』を攻撃して終わりです!!」


場に『クロイツ・ソードマン』は2体
『ジャンク・ウォリアー』の攻撃力は6300
決着はつけられない


ジャンク・ウォリアー
ATK2300→ATK9800



「……おかしい!攻撃力が高い!場には戦士族モンスターは3体、『クロイツ・ソードマン』はATK2000どまりです!」
「『ジャンク・ウォリアー』の効果に『バックサモン』をチェーンした。当然、呼んだのは『クロイツ・ソードマン』!!」


クロイツ・ソードマン
ATK500→ATK2500


『ジャンク・ウォリアー』は2500×3、つまり7500のパワーアップだ
メインフェイズ終了時に『クロイツ・ソードマン』が除外されるとはいえ、『ジャンク・ウォリアー』の攻撃力は揺るがない


「行くぜ!スクラップ・フィスト!!」


白羽LP4800→LP0000


「うわぁああ!?」
「俺の勝ちだな!!」
「本当に奇跡を起こしたのか……この人は!」



神騎の勝利、それはつまり


「まぁ、これに懲りて悠は諦めることだな」
「分かりました、師匠」
「……は?」
「師匠!僕を弟子にして下さい!」
「はぁあ!?」


爛々と輝く瞳で神騎に詰め寄る白羽
これはこれで気色悪かったりする


「あそからの奇跡!感動しました!」
「奇跡奇跡って……」


自分で言ったものの、他人から言われるとまるで実力でないみたいだ


「ゆ、悠……」


助けを求める眼差しを悠に向ける



「白羽君、神騎君のパートナーは僕だからね」
「分かってるって。悠、入学手続きを宜しく頼む」


神騎の腕にしがみついたまま話を進める


「待て待て待て!!」
「神騎、諦めろって」
「その声……」


デュエルリングへの入口からの声
それは聞き覚えのある


「紅衣!!」
「お前が諦めた上手く行くぞ?」
「お前、久しぶりに声聞いたかと思ったらそれかよ!!」
「師匠!ついて行きます!」
「神騎君、白羽君の世話頼んだよ」
「俺にコイツを押しつけるなぁ!!」


神騎の叫びが無情に散った


――……‥





‥……――


「はぁ……」


夜も更けているが、自室でため息をつく神騎


「どうかしましたか?」
「お前のせいだよ!!」


相変わらず白のスーツもどきを着ている白羽


「『世話頼んだよ』ってこういうことかよ……」


悠の言った台詞は授業がある日とは言わず、全ての日での白羽の世話を頼むという意味だったらしく、更にタイミングがいい事に悠が部屋を変わったために神騎の部屋に1人分空きが出たため、結果として白羽は神騎と同室になってしまったのだ


「つかお前、年下だよな?」
「はい!だから中等部3年からです」


今まで出てきていないが、このアカデミアには中等部も内設されている(今まで出てきてないが)


「……そうだ!!白羽、お前昔から悠の知り合いなんだよな!!」
「はい、そうですが?」
「なら、悠g
「し〜らは〜


ドアを開ける音もなく現れたのは烈斗


「「うぁああ!?」」
「てめぇらなに勝手に悠と付き合うだの付き合わないだのやってんだぁ〜」


その雰囲気は亡霊のごとく



「だ、誰だ!」
「え、知らないの!?」


神騎すら知っていた白羽
なのに、烈斗を知らないのはおかしい


「烈斗だよ、烈斗。悠の兄貴」
「……ああ!!」
「やっと思い出したか。で、神騎。お前、悠と付き合うのかぁ〜」


おどろおどろしく問いかける烈斗
その雰囲気は夏真っ盛りな時期に似合うものだ

そして、この場に白羽がいる以上、神騎の答えは1つしかない


「お、おう」


しばしの沈黙
その間、烈斗はずっと神騎を睨んだままだ


「……そっか。んじゃな」
「へ?」


そのまま何事もなかったように去る烈斗に拍子抜け気味の神騎


「師匠。今の、何だったんですか?」
「……さぁ?」


結果的に烈斗は何をする訳でもなく、残ったのは唖然とした2人だけだった





プルルルル……

アカデミア生徒には珍しい携帯の着信音
静かな夜の廊下を歩きながら電話に出る烈斗


「おう、昇華か。白羽のこと、サンキューな。うまくいったから心配無用だぜ?ああ、神騎が悠と付き合うって形だけなんだろ?本当に付き合えばいいのにな。んじゃな」


携帯での通話を終わる


「何とかここを離れるまでに悠を任せられる奴を探さないとな」


裏TA!

前回の続き

葉月工仏→葉を入れたかった。工仏は本人の言うとおり植物より
川口来羅→没作遊戯王ANOより名前再利用
工具楽史門→『静馬』の名字が出る漫画より
ティミー・アルストロメリア→没作より。ティミーは貧弱的な単語の改造
御魂霊弧→まぁ、言わずもがなかと
小塚凛→悪魔&天使→悪使。凛は某型月にいたからさ
一帝→旧作より。帝使いだし
八神兄妹→両親の名前より(旧作キャラ
マーガレット兄妹→母親より(旧作キャラ


司会、なくしてみました
ある意味これが書きたくて始めた裏TA
つまりはとりあえずの目標完
要するに、自分はかなりノリで名付けていると











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