……すみません!
本当は昨日(6/11)に公開するつもりがなんだかんだてんやわんやで今日になってしまいました!
一応、定期更新よりは早いって許して下さい
本題を
・この作品(以降『TA』)は実はシリーズものの第3部です
(以降、第1部→『EX』,2→『NEXA』)
ちなみにEXが八神開が優勝した大会の話(開は主人公でない)、NEXAが海亮やゴスペルの話です
で、今期(?)はその作品時の設定が顕著に現れます
・今期はデュエルメインですが、その回数が半端なく多く(裏切りありのルールのため)1戦1話だと4,5ヶ月かかります
なので、かなり早足で進みます
・↓に書いていた『今回登場オリカ』を廃止します
理由は聞かないで下さい
告知
・オリジナル作品公開予定!(あくまで『予定』)
、EX公開予定!
TURN19-乱戦!裏切りのデュエル
「さて、余興も終わった事だし本戦に入りましょうか」
黒マントが一人、前に出る
「こちらはオベリスク・ブルー寮長、一帝さんです」
マントを投げ捨てる
その中にいたのは、確かに帝だった
「……誰からだ?」
帝の問いかけに
「はいはいはい!私が行く!」
元気よく答えたのは八神邁だった
「邁、駄目だ!」
海亮の制止も虚しく、リングに駆け上がる邁
……途中、止めようとした紅衣を弾き飛ばして
「痛ってぇ……あの馬鹿力、ありえねぇよ……」
「ふん、ラー・イエローの小娘か」
「あ、酷い!」
「帝先生。その名の通り『帝』を主体としたデッキを使う、デュエリスト」
「そして、海亮のお父さんが最初に出た大会の選手、確かベスト16だろ?」
「!?」
自分の呟きに突っ込まれ驚く海亮
予想外だったようだ
「神騎君……何でそれを?」
「これでも開さんに憧れてた時期くらいあったんだぜ?あの大会のDVDを見てないと思った?」
「……なるほどね」
「絶対に勝つ!そしてお兄ちゃんに私の力を見せるんだから!」
「貴様に俺は倒せんよ……絶対にな!」
「「デュエル!」」
「先攻は私だ。ドロー!」
先攻は帝
「永続魔法,『次元の裂け目』を発動」
フィールドに亜空間への口が開く
『次元の裂け目』の効果は、墓地へ送られる全てのモンスターをゲームから取り除くものだ
「『異次元の生還者』を召喚しカードをセットでターンエンドだ!」
△
□■
4000/3
「『次元帝』ね……」
『次元帝』とは、除外された際に帰還するモンスターを使用する事で帝モンスターのいけにえを確保しつつ、相手の墓地利用を封じるデッキ
「行ける!ドロー!」
後攻は邁
「『豊穣のアルテミス』を守備表示で召喚!」
邁が召喚したのは『光神機』とは多少感じは違うが、天使のイメージとは少し外れた幾何学的な天使
「カードを2枚セットでターンエンドよ!」
□
■■
4000/3
「ふん、パーミッションか」
『パーミッション』とは、カウンター罠を多用し相手の行動を制限しながら戦うデッキ
なぜそのような事がもう分かったのかと言えば、『豊穣のアルテミス』が『パーミッション』の必須カードであり、『パーミッション』以外ではほとんど使われないカードだからだ
「ドロー!『異次元の生還者』をいけにえに『雷帝ザボルグ』を召喚!その効果でザコモンスターを破壊だ!」
緑のアフロが特殊的なモンスター
手にはバチバチと雷が走る
「リバース発動、『天罰』!手札を1枚捨て、モンスター効果を無効にして破壊するよ!」
「甘い!リバース発動、『魔宮の賄賂』!相手はドローする代わりに魔法,罠の効果を無効にし破壊する!」
『魔宮の賄賂』で『天罰』が無効となり『雷帝ザボルグ』の効果は有効
つまり
「ザコモンスターを破壊だ!」
ほとばしる雷に砕かれる
「きゃっ!?」
「ダイレクトアタック!」
「リバース発動、『奇跡の降臨』!」
天から光がさしこめる
「除外された天使帰還のトラップか。だが、『アルテミス』ごときで防げるものではないわ!」
「残念だけど……」
光を帯びて舞い降りるのは……
「私が呼ぶのは『裁きを下す者-ボルテニス』!」
「大型天使モンスター……『天罰』のコストで捨てていたか!」
「その通り♪」
「あれ?」
「どうしたの?神騎君」
「『ボルテニス』ってカウンター罠を発動した時の効果じゃないと場に出せないんじゃないのか?」
神騎が言っているのは『裁きを下す者-ボルテニス』の効果
簡単に言うと『自分がカウンター罠を発動した時に自分の場のモンスターをコストに特殊召喚』するものだ
「『ボルテニス』は特殊召喚モンスターじゃなくて特殊召喚『も出来る』モンスターなんだよ」
「へぇ〜」
「攻撃は中止だ!ターンエンド!」
『ザボルグ』の攻撃力では、『ボルテニス』には届かないためにターンエンドを余儀なくされる
△□
□
4000/3
「エンドフェイズに除外された『異次元の生還者』が帰還する」
「私のターンドロー!」
邁の手札は5枚
『魔宮の賄賂』とカウンター罠が発動した事による『豊穣のアルテミス』の効果で多少手札は増えている
「『ボルテニス』で『雷帝』を攻撃!」
帝LP4000→LP3600
「ちっ」
当然、破壊された『雷帝』も除外される
「カードを2枚セットしてターンエンドね」
△
■□■
4000/3
「私のターンドロー!『異次元の生還者』をいけにえに『邪帝ガイウス』召喚!」
「無駄よ!リバース発動、『畳返し』!召喚時に発動するモンスター効果を無効にして破壊!」
『ガイウス』の足元に畳が現れ、『ガイウス』ごとひっくり返る
「くっ……小賢しい真似を!」
「まだまだまだ!場の『ボルテニス』をコストに手札から『ボルテニス』を特殊召喚!『次元の裂け目』を破壊!」
「なにっ!?」
これが神騎の言っていた『ボルテニス』の効果
これで帝の場はがら空きになり、そして『異次元の生還者』はこれ以上生還する事が出来なくなってしまった
「邁…やるな……」
「さすが海亮さんの妹ね」
「ベスト16の実力はどうしたのかな?」
「邁、油断は禁物だよ!」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん」
海亮の忠告を無視する邁
それは、油断だった
だが、邁のセットカードは『神の宣告』と『天罰』モンスターの召喚,特殊召喚〜カードの効果まで幅広く封殺出来る状態からの慢心から生まれたものだ
「……な」
「?」
「ふざけるな!」
「きゃっ!?」
人が変わったかのように憤慨する帝
元々ガラが良い方ではないが、それなりの良識ある人間はだった
「何がベスト16だ!あんな大会私は認めない!本戦初戦後いきなり再試合だと?ベスト8のうち2人が棄権だと?あんなもの認めれるか!」
理性をかなぐり捨てた直接的な『怒』の感情
「本当なの?神騎君」
「ああ。本戦トーナメント1回線で開さんが戦って勝ったんだけど、再試合……って言うかトーナメント自体が最初からやり直されたんだ。そして、ベスト8のレッド,ベスト4のナイトが棄権したんだよ」
「二人とも外国人なんだね」
「いや、そうじゃなくて。ナイトって言うのは…あだ名?称号みたいなもんだよ。だよな、海亮」
「うん……そうだね」
「見せてやる!私の!力を!『D・D・R』!手札1枚をコストに『邪帝』を帰還する!」
「(『神の宣告』はLP半分がコスト……タイミングを合わせないと)どうぞ」
これが、間違いだった
「ククククク……ハーッハッハッハァッ!」
帝LP3600→LP1800
帝の場に、『ガイウス』を包み込むように黒い靄が立ち込める
「まさか……邁!!『マジック・ジャマー』だ!!もしくは『神の宣告』を使え!!」
「へ?急にどうしたの?」
「早く!!」
「う、うん。『神の宣告』!」
・ ・ ・ ・ ・
「あ、あれ?発動出来ない!?」
「無駄だ……単なるカードの効果など効きはせん……本物の『神』でもない限りはな」
「そんな……!?」
カードの中には、他のカードをチェーンして発動する事の出来ない様なカードは存在する
だが、帝の発言するような『普通のカードは効かない』カードなど存在しない
いや、それより『普通のカード』とは?
「『Dark Side』発動!我が絶対の力となれ……『邪皇タイラス』!」
『ガイウス』の鎧が闇に還り、その闇が『ガイウス』の鎧そのものとなる
「消え去れ……『ボルテニス』!」
「も、モンスター効果!?なら、リバース発動!『天罰』!」
「ククククク……」
「あ、あれ?『天罰』も発動出来ないよ」
人差し指をたて、自身の頭に持って行く帝
「少しは理解しろ……ココは空か?」
「チェーン……不可!」
「『邪皇タイラス』の効果は2つ。毎ターン、カード1枚の無差別除外とこの効果で除外した枚数に応じたパワーアップだ」
邪皇タイラス
ATK2700→ATK3000
「消え去れ……」
構えた『タイラス』の手の中で収束する闇
「砲撃、D-ZERO!」
その名の通り、闇を打ち出す一撃――ディメンション・ゼロは邁の体を貫く
邁LP4000→LP1000
「うっ……?」
立体映像とはいえ、その衝撃は半端ではないはずだ
だが、邁には『触れた感覚』すらなかった
「……嘘嘘うそ嘘ウソうそ」
いや、胴体がなかった
「いやぁあぁああぁぁあ!」
支えを無くし、その位置にあり続けれない上半身
倒れ、地に手をつく
「ククククク……散々てこずらされたからな。せめてものなせけで1ターンで終わらせてやろうと思ったんだが、それも出来なかったようだ。ターンエンドだ」
△△
_
1600/0
『異次元の生還者』が帰還する
「う゛っ……お゛お゛お゛ぉ゛……」
血すら流れない自らの胴体――いや、正確には胴体だった場所
頭が視覚に追いつかず、意識がまとまらず、嘔吐する
「邁……サレンダーするんだ!」
「か、海亮!?まだ決着はついてないんだぞ!!」
邁の状態を知ってか知らずか、本人にとっては酷な選択を進める神騎
いや、知らないのだろう
「無理だよ、心が折れた」
「心?」
「……たぶん、邁は幻視してる。闇に犯され始めてる」
「……は?何を言ってんだ?」
邁の体に変化はない
そう、ただ立ちすくんでいるだけだ
「邁!もう良いからサレンダーするんだ!」
――……‥
‥……――
「……るんだ!」
お兄ちゃんの声が聞こえる
「サレンダーするんだ!」
サレンダー?降参?そうしたら楽になるの?
「帝先生!決着はついた、もう良いでしょう!」
「決着はついた?なんのことだ?」
「サレンダー宣言はない。デュエルは続行だよ」
「……っ、閉人、貴様ぁ!」
お兄ちゃん、怒ってる
私が敗けちゃったからかな?
私……敗けたんだ……
サレンダーすれば楽になれるんだよね?
そうしたら、お兄ちゃん安心してくれるんだよね?そんな怒鳴り声、お兄ちゃんらしくないよ?
「なら、僕が代わりに出る!邁にデュエル続行の遺志はない!今の状況をみたら分かるだろ!」
……違う
違う違う違う!
私はまだ敗けてない!
デッキはある…手札はある…ライフポイントもある…お兄ちゃんがいる!
ここでお兄ちゃんと変わったら駄目だよ私!なんのために無理矢理ついてきて、怒られながらも戦ってるの!
「……ドロー!」
ただ立っているだけなのにふらふらと足元の覚束ない邁
「ま、邁!?」
「ククククク……ほらな?続行可能だろ?『五体満足』なんだ、出来ない訳がない」
引いたカードは『D・D・R』
手札には『ダグラの剣』
「手札1枚をコストに『D・D・R』発動…戻すのは『ボルテニス』…」
「ククククク……腐っても八神、その心は折れんか。だがな」
邁のフィールドに黒い雷鳴が鳴り響く
「それで勝てるかは話が別だ」
「『D・D・R』が……破壊?」
「忘れたか?『邪皇タイラス』の効果、カード1枚の無差別除外を」
「相手の…ターンに……発動出来るの?」
邪皇タイラス
ATK3000→ATK3300
「……ターンエンド」
_
■■
1000/1
「邁、サレンダーだ、早く!」
「ごめん…お兄ちゃん」
「『邪皇タイラス』の砲撃」
「邁!」
「私、敗ける戦いでも退かなかったよ。強くなったのかな?」
「D-ZERO!」
邁LP1000→LP0000
「まいー!」
邁が倒れる直接に見せた表情は笑顔だった
「私の勝ちだ」
倒れた邁を見もせずに、言い放つ
「帝ぉ!僕と戦え!」
「良いだろう……と言いたいが先客だ」
「ふふふふ……あはははは……」
倒れたままの邁から笑い声
「お兄ちゃぁん、ねぇ、一緒にこっちにいこぉーよぉ?」
立ち上がる邁のその瞳には、見つめるものを氷つかせる『何か』が渦巻いていた
「……裏切りルールはこのためか、閉人」
「さぁ、なんの事かな?」
憎しみを込め、閉人のいる方を睨む
「……海亮、辛いなら俺が」
「構うな、ゴスペル!」
「!?……っ、急に変わるな」
「これは俺が行く」
今までの海亮の優しい雰囲気は一瞬にしてその身から消え去り
「必ず俺が勝つ!速攻だ!」
残るは触るものを傷つける刺々しいオーラのみであった
「あはははは……」
先行は、邁のターン
カードを1枚セットし、そのままターンを終了する
「そっちのお兄ちゃんでも良いからぁ……ねぇ…?来てよ……」
_
■
4000/5
「ドロー」
後攻は海亮
「『サイクロン』発動」
「ふふふふ……『マジック・ジャマー』」
「……は?」
『サイクロン』の対象は『マジック・ジャマー』
そして『サイクロン』には対象の魔法,罠を破壊する効果以外の効果はない
つまり、発動した場合に『マジック・ジャマー』を使い無効化するのは手札1枚を無駄にするという事にしかならない
「あはははは……」
海亮LP4000→LP2500
「……なるほど」
「カウンター罠で効果を無効にしたから…『冥王竜ヴァンダルギオン』特殊しょうかぁん……効果でぇ…1500ダメージね…」
黒い、王の名に恥じない巨大で昂然とした龍――『ヴァンダルギオン』
「攻撃2800、か」
十分に高い攻撃力だが、海亮に怯む様子はない
「だが……」
寧ろ、想定の範囲内のようだ
「終りだ。『未来融合』発動!『F・G・D』を選択しドラゴン族モンスター5枚を墓地へ送る!」
「『龍の鏡』で速攻召かぁん?」
「『思い出のブランコ』発動、蘇れ『真紅眼の黒竜』!」
「来たね…お兄ちゃぁんの相棒」
勇ましく蘇るも、『真紅眼の黒竜』では『ヴァンダルギオン』には敵わない
「まだだ!『真紅眼の黒竜』をいけにえに!闇を飲み込む闇となれ!舞い上がれ、『真紅眼の闇竜』」
真紅眼の闇竜
ATK2400→ATK3900
「こいつは墓地のドラゴン族モンスターの数だけパワーアップする。そして『ドラグーンハート』発動!」
真紅眼の闇竜
ATK3900→ATK4700
「デッキから4枚のドラゴン族モンスターを墓地へ送る事でATK+800だ」
真紅眼の闇竜
ATK4700→ATK5900
「ダークネス・ギガ・フレイムゥ!」
邁LP4000→LP1900
「ふふふふ……この痛みがお兄ちゃぁんの私への気持ちなんだよね」
普通ならばその衝撃にふらつく程のダメージを受け、むしろ喜んでいる様子の邁
「助けようとする私への思いそのものなんだよね?……次は私の番だね」
「残念だが、それはない」
海亮の場にはさきほどまでの『真紅眼の闇竜』の姿はなく、代わりに『真紅眼の黒竜』が
「速攻魔法,『ランクダウン』。特殊召喚したモンスターを手札へ戻す事で特殊召喚の際に墓地へ送ったモンスターをフィールドに呼び戻す。『真紅眼の黒竜』、黒炎弾!」
邁LP1900→LP0000
攻撃の衝撃に、よろめき倒れる
「……いい加減目を覚ませ、邁」
「……あれ、お兄ちゃん?」
その声は、普段の彼女そのものであった
「早く立て」
「えー!?そっちのお兄ちゃん!」
「良いから立て!」
「無理無理無理指一つ動かないもん!」
「……ったく」
悪態をつきながらも、倒れた邁を抱き上げる
「どっちのお兄ちゃんも優しいね♪」
「………」
「あ、無反応!ひどいひどいひどい!」
「ゴスペル……」
「……なんだ、神騎」
「海亮は何者だ?」
「終わってから、本人に聞け」
有無を言わせぬ強い口調
これ以上聞いても答えは変わらないであろう事は明白であったため、神騎は言及を止めた
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