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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆トモちゃん

◆トモちゃん

7月25日 晴れ

気温は朝から30℃を超えている。
今日は岩清水さんが遊びに来る日だ。

掃除とお昼の食材調達は、昨日のうちに大半を済ませておいた。
お昼を食べたら、おしゃべりしたり、一緒にケーキを焼いたり、抱っこしたり・・・

へへへ、ふふふ、ほほほ・・

顔がにやけているのが自分でも分かっているのだが、止まらない。
妄想がどんどん大きく膨らんでいく。

ハッと気が付くと約束した11時の5分前で、少々焦る。
すぐにキッチンに行き、お昼ご飯の準備を開始した。

デミグラスソースは、前日からじっくり煮込んである。
あとは、チキンライスを作って、ふわふわ卵焼きで包んだら、デミグラスソースをかけてスペシャルオムライスの完成だ。
こっちは20分もあれば出来るので、先にサラダ用の野菜をカットしておこう。

パタパタと準備をしながら、リビングの掛け時計を見ると、もう11時20分だ。
『岩清水さん、遅いな・・』

ひょっとしたらメールが来てるかと思い、リビングに置いてきたトモちゃん(携帯電話)を取りに行く。

あたしは一人っ子なので小さい頃から、いろいろな物に名前をつけている。
こうすると、結構寂しさが紛れるのだ。

例えば、冷蔵庫さんには、「ただいま~ レイちゃん。 今日のおやつは何かな?」ってな具合だ。
・・・
今、あたしのことを淋しいヤツだなんて思った奴は、必ずぶっ飛ばす!

25分を過ぎたのにトモちゃん(携帯)にメールの着信は無い。

おっと、いけない。
終業式の日、岩清水さんは携帯を家に忘れてきたので、メアドはメモ用紙に書いて渡したんだっけ。
なら、まだ携帯に登録していないのかも知れない。

あたしは、このまま岩清水さんが来ないかも知れないという不安を少しでも良い方に考えるようにした。
ポジティブシンキング、ポジティブシンキング・・・
サラダを盛り付けながら念仏のように、ひたすら唱える。

11時40分。
今日のお昼も一人で食べることになりそうだと半分諦めかけた時。

ヒャララ ヒャララ~ン (変な擬音だが、あたしにはこう聞こえる)
エントランスからの呼び出し音が、リビングのインターホンから聞こえて来た。

あたしは、キッチンから猛ダッシュで、ウザインターホンの受話器を取った。

「はい、細川です」

「遅くなってごめんなさい。 岩清水です」

「は~い♪ いま開けま~す!」

エントランスのオートロックを解除するあたしの声は、真夏の太陽を撃ち落とすほどの勢いがあったと思う。

次回、「火星人襲来だって?」へ続く
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