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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆悲しいわけじゃない


◆悲しいわけじゃない

「そう、確か経済学部の青山くん? だっけ?」

「もぉ、花帆ったら。 そこまで言わなくてもいいのに・・」
と言いながらも萌花ちゃんは、ちょっと嬉しそうな顔をしている。

「それじゃ、もしかしたらガラシャちゃんと学食なんかで会うかもしれないね」
梓ちゃんも横から突っ込んでからかう。

『やっぱり、青山君だったかぁ・・ 実は留年してるんで授業でも一緒の可能性もあるんだよ!』
あたしは、心がチクチクと痛むのが少し不思議だったけど、青山君と萌花ちゃんだったらお似合いのカップルだなと思った。

ハラ ハラッ
気が付けば、そんなに悲しいわけじゃないのに目から涙が流れ落ちていた。

「ガ、ガラシャちゃん。 どうしたの?」

あたしが泣いているのに気付いた花帆ちゃんがびくりして聞いてくる。
「もしかして、最近失恋とかしてた?」

「もう、花帆ったら!」
萌花ちゃんが余計なことを言わないでオーラを出して花帆ちゃんを窘める。

「ごめんね。 なんでもないから。 気にしないで」
ほんとうに、あたしも自分がなんで泣いているのか理由がよくわからないのだ。

「これで涙を拭いて」
梓ちゃんが、ハンカチを差し出してくれる。
みんなも、心配そうな顔で、あたしを見ている。

「あたしね。 実は留年したの。 仕事が忙しくて単位が足らなかったんだ」
「・・・」

テーブルに重苦しい雰囲気が漂う。  イカン、イカン。

「でもね。 仕事は楽しいの。 だから本当に気にしないで」
あたしは、みんなの顔をゆっくり見まわしながら無理やり微笑んだ。 (ちょっと不気味な感じだったかもしれないけど・・)

そして梓ちゃんの方を見たあたしは今度は自分がギョッと驚いた。
なんと今度は梓ちゃんが泣いているではないか。
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