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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆ハゲの領域


◆ハゲの領域

あたしが担当したキャラは、そのアニメの中で主人公の人気を上回るほどの反響があった。
そんな理由もあり、5回目の放送が終わった時点で、次の声優のお仕事のオファーも幾つか事務所に来ていた。
これからは、挿入歌のCDやDVDもたくさん販売されるだろう。

あたしは悩んでいた。 成績は努力してはいるものの、中の下付近を行ったり来たりである。
仕事が忙しくなるのは嬉しい限りではあるが、成績は大幅ダウンだし、パパとママの約束を果たせないどころか、これでは進学は絶対に無理だろう。
それにヤバイことに、学校ではそろそろ進路についての三者面談がある。
久ちゃんが今まで、あたしの成績について沈黙していたのも、少々不気味な感がある。

今日は12回目の収録があるので放課後は家に帰らず、そのままスタジオに向かう予定であったが、ちょっとした事件があった。
学校の正門前で、あたしのファンと思われる男性が何人かいて、帰宅する生徒に次々と声をかけていたのだ。
直ぐに生活指導の先生が追い返していたけど、あたしのファンの人達だと思うと心が痛んだ。

あたしは未成年でもあり、パパが事務所に顔は絶対に公開しないと言う条件を付けて契約していたし、声優の名前もむろん本名ではない。
どこで調べて来たかは分からないが、あたしが声優のお仕事をしているのを知っている学校関係者も少ないはずだ。
このままだとファンの人達や学校の皆にも迷惑をかけてしまう・・・
やはり、あの時に学校を辞めるべきだったのかと更に悩む。
あまりに悩みすぎて、とうとうあたしは円形脱毛症になってしまった。 いわゆる10円ハゲである。

そうこうするうちに三者面談のプリントが配られた。
「細川さんは、お父様とお母様のお二方に来ていただくので、わたしは夜遅くなっても構いませんからね」
久ちゃんは、あたしを見ながら珍しく、 にぃ~ っと笑った。
あたしは、それを見て、ハゲの領域が20円分に拡大したような気がした。
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