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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆終電シンデレラ


◆終電シンデレラ

なになに、収録日はっと・・

えぇーーーっ!
「この日って、蕎麦野郎(更科先生)のテストがある日やん!」

ど、ど、どうしよう。

と言うことがあり、あたしは、またしても久ちゃんに仮病の電話をして、いま収録スタジオに来ている。
セリフはたったの三言なんだけど、前後の収録状況次第で自分の出番が何時になるか分からないため、今日は終日がつぶれてしまうだろう。

そして、その収録時間は結果として、あたしが更に長引かせてしまった。

あれほど家で猛練習したのに、この短いセリフが上手くしゃべれない!
「恐怖感が足らない! 殺される悲鳴になってない! 間の取り方が悪い!」
ディレクターから怒鳴られるほど焦って上手くしゃべれない・・・現場の雰囲気もどんどん悪くなっていく。
「おいおい、勘弁してくれよ~」
勇者役の人が小さな声だけどいらいらして呟いている。

じわりと涙が溜まってきた。 もうダメかもしれない・・

「やっ・・やめ・・て」
「ぎゃっ」

「よしっ! いまのでOKで~す」
2番目のセリフが偶然、涙ぐんだ声になったのが良かったのか?

ようやくOKが出てホッとするが、今後の勉強のために、他の声優さんのアテレコも聞かせてもらうことにする。
さすがに経験豊富な声優さんは上手い! 声だけでアニメの単純な表情にも深みが加わってくる。
結局、あたしは全ての収録が終わるまで聞いていた。
気が付けば、時間は午後11時を回っている。
「わわっ、終電やばっ!」
これから飛んで帰っても午前様じゃないか。
あたしは、ギャラを受け取るのも忘れ、まるでシンデレラのように、スタジオのあるビルの長い階段を駆け下りたのだった。
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