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妄想少女 ガラシャさん 作者:天浮橋
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◆だ~れだっ!


◆だ~れだっ!

受付の前には、既に大勢の人が列を作っていた。
やはり若い女の子が圧倒的に多い。 男性は3割くらいだろうか。
声優さんを目指している理由を聞くと、もともと地声がアニメ声だったからと言う人が断トツだ。

声優さんは、自分の声を活かせる素敵な職業だと思う。
あたしはアニメを見るのが好きなので、声優さんを通じてこの業界でお仕事ができればいいなっ と思っている。
列に並んでしまう前に、トイレに行っておこうとフロアの案内板で場所の確認をしていると、後ろからポンポンと肩をたたかれた。
驚いて振り返ろうとする前に後ろから伸びてきた両手で目を塞がれてしまった。

「だ~れだっ!」
『そ、その声は・・』
「もしかして、花帆ちゃん?」
「大当りぃ~」
そう言いながら花帆ちゃんが塞いでいたあたしの目から手を離したので振り返り改めて確認する。

「えっ? でも何で花帆ちゃんがココに居るの?」
「ガラシャちゃん、忘れちゃったんですか。 わたしのアニメ好きを」 
「だって、学校は?」
「やだなぁ、ガラシャちゃんだって同じ学校じゃないですか」
「って事は、花帆ちゃんもズル休み?」
「なにを言ってるんですか。 わたしはちゃんと学校には届けを出しましたよ」
「えーーーっ、そんなこと出来るんだ。 知らなかったよ~」
「先輩ってほんとに何も知らないんですね。 でも、届け出には保護者の署名と捺印が必要なんですよ」
「そっか。 だよね~」
結局あたしの場合は、仮病でズル休みしか選択する道は無かったんだ。

花帆ちゃんも受付はこれからだと言うので、二人で列の最後尾に並ぶ。
「ねぇ、花帆ちゃん。 オーディションって初めて?」
「いいえ。 今日で3回目ですよ」
「そうなんだ。 オーディションってどんな感じなのかな。 あたし初めてなんで、もうドキドキしちゃって」 
「そうですねぇ・・ その時によって違うけれど、今日はアテレコの課題と水着審査と歌のテストみたいですね」

「それは書類で分かってたけど、水着審査ってなんなの?」
「今は、アニメの前宣なんかで、ファンサービスなんかもあるでしょ。 ほらっ、イベントだって多いし。 だからタレント要素も要求されるって事ですね」
「つまり声だけじゃ、声優さんにはなれないって事なんだね」
「そんな事はないですけど。 でもガラシャちゃんは可愛いし、スタイルも抜群じゃないですか。 声だって○○さんに似てるし」
「そ、そこなんだけど、キャラかぶるでしょ。 仕事もらえないんじゃないかって不安なんだよ~」

「心配しなくても大丈夫ですよ。 配役って沢山ありますから」
「そ、そうなんだ」
「ええ、わたしも、少女A、店員B、猫なんかの役をもらいましたし」
「す、すごいね。 もう仕事してるんだ」 
「これは、親のコネもあるんで、自慢は出来ませんけどね」

話しをしている間に受付の順番になったので、手続きを済ませて二人で控え室に移動する。
控え室といっても、大部屋にテーブルと椅子が並んでいるだけだ。
もちろん男子と女子は別だけど、それぞれ一部屋を全員で使う。
今回は3人ずつスタジオに呼ばれて、順番にオーディションを受けるようだ。
あたしたちは受付が遅かったので、呼ばれるのも最後の方だろう。
あぁ、だんだんドキドキしてきた。 またお腹が痛くなりそうだ。
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